
4月7日、令和8年度予算が参議院で可決されました。高市総理のコメントについて、冒頭部分を全文公開します。
【写真を見る】【高市総理】過去最大122.3兆円予算は「強い経済を実現するため」 石油供給は「年を越えて確保できるめど」ついたと明らかに【コメント冒頭全文】
「強い経済を実現するために」 予算総額 過去最大122.3兆円
皆様こんばんは。本日、令和8年度予算が参議院で可決され成立いたしました。関係者の皆様のご尽力、またご協力に心より厚く御礼を申し上げます。本予算の年度内成立が実現できなかったことは残念ではございますが、全ては国民の皆様の安心と強い経済構築のためという思いから、関係者の皆様方にお願いし、そのご尽力も得て、国会でのご審議に誠実に対応してきた結果、国民生活に支障が生じるリスクをできる限り小さくできたと考えております。
本日成立した令和8年度予算は責任ある積極財政の考え方のもと、予算全体にメリハリ付けを行う中で、危機管理投資や成長投資といった分野に大胆に増額するなど、強い経済の実現に資する内容となっております。高市内閣では予算編成改革としまして、民間事業者の方々や地方自治体の取り組みを後押しするため、政府予算の予見可能性を確保する観点から、必要な予算は可能な限り当初予算で措置することとしております。令和8年度予算は、その第一歩でございます。
具体的には、診療報酬改定、介護報酬改定、官公需や公的制度の点検見直しを始め、予算全体について、経済・物価動向など適切に反映しました。子ども子育て支援、GX、AI、半導体、防衛力強化、こうした財源を確保して、複数年度で計画的に取り組んでいる重要政策を推進しております。また、予算全体のメリハリ付けや新たな財源確保を通じ、いわゆる高校無償化や学校給食費の抜本的な負担軽減を始めとする様々な重要政策について、予算を増額しております。
その結果、一般会計予算の総額は122.3兆円と過去最大となっています。一方、予算の全体のメリハリ付けを行うことで、国の一般会計について新規国債発行額を2年連続で30兆円未満に抑え、公債依存度も低下させております。強い経済の実現と財政の持続可能性を両立させる予算とできたと考えております。47都道府県どこに住んでいても安全に生活をすることができて、必要な医療や福祉、そして質も高い教育を受けることができて、働く場所がある。この予算を効果的に活用して、日本列島全体を強く豊かにするべく。そして、そのためにも強い経済を実現するために取り組んでまいります。
中東情勢による経済の影響には「躊躇なく、必要な対応を」
また、本日は高市内閣で取り組んでいる物価高への対応、特に昨年11月に取りまとめた経済対策や、その裏付けとなる令和7年度補正予算などの執行状況についても紹介をさせていただきます。
例えば、ガソリンの暫定税率につきましては、ガソリン税は12月31日、軽油引取税は4月1日に廃止し、電気ガスの使用量の多い1月から3月までの間、電気ガス料金の支援を実施しました。重点支援地方交付金につきましては、年度内に全ての都道府県、ほとんどの基礎自治体で事業が開始され、地域の実情に応じた取り組みが進められています。
18歳以下のお子様1人当たり2万円を給付する物価高対応、子育て応援手当についても、年度内にほとんどの基礎自治体で支給が開始されております。また、赤字の医療機関、介護施設を中心に報酬改定の時期を待たずに措置をした医療介護等支援パッケージや保育士等の処遇改善施策につきましても、地方公共団体などから事業所などへ支援が行き届き始めています。
この結果、4月末時点で、経済対策に盛り込まれた事業や施策のうち約9割が国民の皆様にアクセス可能となる見込みでございます。令和7年度補正予算の着実かつ迅速な執行を続けるとともに、令和8年度予算についても早期の執行を図ってまいります。
さらに、今般の中東情勢を受け原油価格が高騰する中、国民の皆様の生活と経済活動を守り抜くため、基金の残高を活用し、ガソリン、軽油、重油、灯油などの価格を抑制する緊急的な激変緩和措置を実施しました。これによって、実施前は190.8円だったガソリン価格は、3月30日には170.2円まで低下しています。今後、原油価格高騰が継続する場合でも、切れ目なく、安定的に支援を実施できるよう、令和7年度予備費を使用し、1兆円超の基金規模を確保いたしました。本日、令和8年度予算が成立したことで、必要があれば、同予算に計上されている予備費も活用可能となります。政府としては中東情勢による経済への影響注視を継続し、躊躇なく、必要な対応を行ってまいります。
「年を越えて石油の供給を確保できるめどがついた」ことを明らかに
あわせて本日は、政府として担当大臣を設置して取り組んでいる中東情勢に伴う重要物資安定確保の状況についても国民の皆様にお伝えしたいと存じます。まず、高市内閣として、先月11日、他国に先駆けて、約45日分の石油備蓄の放出を決め、過去最大規模のIEAによる国際協調備蓄放出を積極的に主導しました。日本全体として必要となる量は確保されております。
原油の代替調達についてはホルムズ海峡を通らないルートでの調達に最大限注力し、中東や米国などからの調達で、現時点において4月に前年実績比で2割以上。5月には過半の代替調達にめどがつきました。特に米国からは5月に前年比約4倍まで調達が拡大する見込みでございます。
日本には約8か月分の石油備蓄があり、こうした代替調達の進展の結果、備蓄放出量を抑えながらも、年を越えて石油の供給を確保できるめどがつきました。代替調達率をさらに引き上げるべく、産油国への働きかけを強化するなど、官民連携で一層取り組み、原油の安定供給に万全を期してまいります。
日本全体として必要となる量は確保できている一方、一部で供給の偏りや流通の目詰まりが生じていることから、その対策を強化しました。具体的には医療、交通などの重要施設に対する燃料油の供給については、優先順位を判断の上、卸事業者を挟まず直接販売を行うよう、元売り事業者に要請しております。また、普段契約している燃料販売店から必要な量が確保できなくなったというお声も届いています。そうした需要家向けには、大手元売りの系列事業者かどうかに関わらず、前年同月比同量を基本として販売するよう、大手元売り事業者に要請をいたしました。こちらのスライドで、供給の目詰まりを解消した例をご紹介しております。
重要物資も「直ちに供給途絶が生じることはない」と強調
エネルギー源以外の重要物資の安定供給確保にも取り組んでおります。ナフサ由来の化学製品、医療関連物資、食品包装容器、ゴミ袋、半導体関連物資など物資ごとに製造メーカーが継続供給可能な期間を調査し、把握した上で、需要側や販売店の在庫の活用、国内外での製造拡大・継続などの対応策を速やかに講じております。特に医療につきましては、厚生労働大臣および経済産業大臣を本部長とする対策本部を先月末に設置し、対応を進めています。両省の連携によりまして、川上の化学メーカーから川下の医療機関までサプライチェーン全体を鳥の目、虫の目、魚の目で把握し、対応を講じております。
例えば、既に未熟児の栄養補給に必須の小児用カテーテルの滅菌に必要なA重油やその他の医療機器での滅菌に必要な酸化エチレンガスについては、流通段階での目詰まりを解消しました。石油由来の燃料や関連製品の調達でお困りの場合はどうか経済産業省、厚生労働省にご連絡ください。ここに連絡先が出ております。いただいた情報を踏まえて、1件1件、きめ細かく迅速に解消をしてまいります。
繰り返しになりますが、原油および石油製品の日本全体としての必要な量は確保されております。アジア諸国で原油から加工された形で供給される医療関係を含む重要物資についても、直ちに供給途絶が生じることはございません。政府としては、国民の皆様の命と暮らしに影響が生じないように万全を尽くしてまいります。私からは以上です。ありがとうございました。
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