京都府南丹市の山林で、男子児童が遺体で発見された事件。16日未明に父親が逮捕されました。父親は殺害についても認める供述をしていて、遺体を複数回、移動させていたとみられることが分かりました。
京都男児遺体 義父・安達優季容疑者を死体遺棄の疑いで逮捕
これは、11歳の安達結希さんが行方不明になった日の3日後、先月26日にJNNが自宅前で撮影した父親・安達優季容疑者(37)の姿です。
警察官に指示され、車を指さしながら写真を撮られていました。行方不明が発覚した当日に、結希さんを小学校まで送り届けたとされる車とみられます。
13日に、遺体となって見つかった京都府南丹市の安達結希さん(11)。16日未明、逮捕された父親の安達優季容疑者は、先月23日朝から今月13日の夕方ごろまでの間、結希さんの遺体を運び、遺棄した疑いがもたれています。
さらに遺棄した場所は「南丹市内の複数か所」だということで、遺体を何度か移動させていたことも明らかになりました。
安達容疑者は、結希さんの養父(養子縁組をした父親)だということです。
警察官
「車通るので道あけてください。すみません、両端寄ってください」
15日、警察は自宅を捜索。自宅から出てきた安達容疑者は、フードを被り、メガネとマスク姿で表情をうかがい知ることはできませんでした。
喜入友浩キャスター
「7時40分です。安達さんの遺体が見つかって2日目の朝です。安達さんが住んでいたとみられる自宅付近に到着した警察車両が2台出てきました」
その後、警察署では、ブルーシートなどで隠され、署に入っていく様子も…。警察によると、防犯カメラなどの捜査で容疑者が浮上し、供述などが決め手となって逮捕に至ったということです。
安達優季容疑者「私がやったことに間違いありません」
記者
「安達結希さんの父親・優季容疑者の身柄が検察庁に送られます」
安達優季容疑者は警察の調べに対し、「私がやったことに間違いありません」と話しているということです。
また、捜査関係者によると逮捕前の任意の取り調べに対して、殺害を認める供述をしていたということです。
16日午前、京都府警は…
京都府警捜査一課 井上正己課長
「男子児童死体遺棄事件の捜査本部を設置の上、本件の全容解明を図ることにいたしました」
新たにわかったことは…
記者
「警察によると、結希さんは行方不明になったとされる先月23日の『朝』の段階では、生存が確認されていたということです」
父親の安達容疑者は、先月23日の午前8時ごろに車で結希さんを学校のそばまで送り届けたと説明。しかし、校内の防犯カメラに結希さんの姿はなく、目撃情報もありませんでした。
警察によると、安達容疑者が学校付近まで車を運転していたことがわかっていますが、車に結希さんが乗っていたかどうかについて、警察は捜査に支障があるとして明らかにしていません。
その後、学校側が結希さんの両親に連絡した後の正午ごろ、安達容疑者は自ら110番通報していました。
安達容疑者(110番通報)
「学校まで子どもを送って行ったが、迎えに行くと学校に来ていないと言われた」
一体何があったのでしょうか?
消防団員が語る 捜索活動中の安達容疑者の“違和感”
安達容疑者と結希さんの母親は同じ会社に勤めていて、最近結婚したと見られています。
安達容疑者を知る人
「結希くんも含めた3人が近くのスーパーで仲良く買い物しているのを見ていた」
「本当に残念、どうしてこんなことになってしまったのか」
また、結希さんと母親は、去年3月まで市内のアパートで暮らしていて、近隣住民はたびたび安達容疑者がアパートを訪れる様子を見ていたと言います。
Q.男性(足立容疑者)の出入りは?
同じアパートに住んでいた人
「週3~4で来てたと思うんですけど、気づいたら車が止まっているなと」
さらに、そのアパートでボヤ騒ぎがあった際には…
同じアパートに住んでいた人
「火事の時はお母さんと息子(結希)さんが2人でいて、火事終わりくらいに、旦那さん(安達容疑者)、当時は彼氏さんだったと思うんですけど、3人で抱きしめる形で…」
一方で、行方不明の翌日から捜索に当たった消防団の男性は、安達容疑者から挨拶をされた際、違和感があったと言います。
消防団員
「お母さんはすごくショックを受けておられる雰囲気と『すみません、よろしくお願いいたします』ということを(消防団の)各班に言われてたと思いますね」
「ただ旦那さんは、すごく下向いた感じで、奥さんがしゃべられた後におじぎをされた程度で、一言も言葉を発せられていないので、すごく不自然といえば不自然」
「なんかすごく遊ばれていた感がすごくありますよね、僕らからすると。なんやったんやろうっていう。腹立たしい気持ちもありますし」
捜索活動と同時に、警察は行方不明から3日後、自宅前に停めた車を調べていました。トランクの中など、入念な鑑識作業がおこなわれていたことがわかります。安達容疑者も立ち会い、調べていたことがわかっています。
また、市内の防犯カメラを設置している店舗には、映像提供の要請があったといいます。
店舗スタッフ
「当初、警察のほうから『黒のカローラ(車)』を探しているというのは聞いていたので。3月19日からそれ以降の(防犯カメラの)映像を警察には提出しています」
黒のカローラは、警察が自宅で調べていた車です。警察はこの時点で、事件の可能性を含めた捜査をしていたのでしょうか。
一方、安達容疑者は、近隣の店舗などに情報提供を呼びかけるチラシを持ってくるなど捜索に参加していました。
チラシを受け取った人
「後から振り返ったら、お父さんだったかなと思います。眼鏡をかけられてたので。テレビで見た顔と一緒だったので」
「(Q.本人の様子は)普通ならもっと、我が子がいなくなったらもっと慌てて『お願いします、知りませんか』みたいな『うちの子なんですけど』みたいなんがあるんやけど、すごく落ち着いてらっしゃったように思います。慌てる様子もなく」
他の店の人も、同じような感想を抱いたといいます。
チラシを受け取った人
「全く様子も変わらず淡々と、せやけどこのあたりをずっと1時間ぐらいうろうろしてはったかな。普通もうちょっと義理のお父さんでも、もうちょっと心配するかなと思ったんですけど。無表情だった。おかしなお父さんだなというのは感じ取りました」
実家近くの住人「詰められると突然キレた」
これは安達容疑者の高校の卒業アルバムの写真。同級生によると、サッカー部に所属していたといいます。
安達容疑者の少年時代を知る人は…
安達容疑者の小・中学時代を知る人
「親は見たことなくて、おばあちゃんと2人でいることがほぼかな。ほんまに引っ込み思案というか。よく言えば優しい、悪く言えば引きこもっちゃってる感じ」
「びっくり。そんなことする?みたいな」
ただ、こんな一面について語る人もいます。
安達容疑者の実家の近くに住む人
「特別ケンカするタイプではなかったけど、いま思うと、詰められると突然キレたなというのも印象に残っている。1回だけど机を投げたのは怖くなった。ヤバってなった」
犯行動機や遺留品が見つかった状況など、多くの疑問が残る事件。緊迫した日々が続く中…
消防団員
「この3週間この南丹市、普通の日々じゃないんですよね。南丹市の皆さんが一刻も早く落ち着いた日常を望んでますよね」
「これからまだまだ捜査続くと思うんですけど、一刻も早く通常の日常に南丹市を戻してほしい」
逮捕までの警察の動きは
小川彩佳キャスター:
父親の安達容疑者は死体遺棄の容疑で逮捕されましたが、殺害まで認める供述をしています。一気に捜査が進展したように感じますが、ここから何を読み解きますか。
元千葉県警警部補 森雅人氏:
捜査が加速するきっかけはいくつかあったと思いますが、最初のきっかけはランリュックの発見状況だと思います。それまで地元を知り尽くした消防団の方が3日間、綿密に探したにも関わらず見つからなかったものが突然見つかったと。
安達容疑者の側からすれば捜査のかく乱を狙った行動かもしれませんが、警察の側からすると明らかに違和感のある発見状況であると。つまり、容疑者がいて、何らかのかく乱行動をしてるということは、今後もかく乱行動をする可能性もありますし、証拠隠滅を図る恐れもあるという意識を警察が持ったことが、最初の捜査が加速するきっかけだと思っています。
小川キャスター:
ランリュックは親族の方が発見したのですよね。
元千葉県警警部補 森氏:
発見した親族の方が結希くんの状態を知っていたかについては、今後も調べる必要があると思います。発見した方は事情を知らずに、何らかの情報があって探しに行ったらたまたま発見した、その時の結希くんの状況は知らなかったという可能性もあるので、発見した人物が事件に関与してるかについては慎重に判断するべきと思います。
藤森祥平キャスター:
当初、結希くんが行方不明という形で捜索をしていました。安達容疑者が捜査線上に浮上したのは大体いつごろだったんでしょうか。
元千葉県警警部補 森氏:
捜査線上に浮上したのはかなり早い段階だと思います。なぜかというと、結希くんと最後に会ったのが、安達容疑者だからです。より疑いを濃厚にした時期は、自宅の周辺の山の中を捜索した期間だと思います。
藤森キャスター:
行方不明から3日後には警察が容疑者立会いのもと、自宅の車を調べている様子が映像にも残っています。
元千葉県警警部補 森氏:
その段階でも、ある程度の嫌疑は持っていたと思いますが、行方不明になってまだ3日後ぐらいなので、そのときの鑑識活動は容疑者の特定よりも、DNAなど結希くんの痕跡を採取する目的で、鑑識活動をしていたのではないかと思います。
小川キャスター:
逮捕後も家宅捜索がじっくり行われているように感じます。この期間は長いですか。
元千葉県警警部補 森氏:
慎重に長く行われているなという印象を持っています。現場は安達容疑者と被害者の結希くんが一緒に生活をしていた場所です。その空間にあるものからは、事件を解明する上で重要なポイントとなる証拠品が多数出てくる可能性があります。
そこから動機に繋がるものや、死体遺棄を裏付けるようなものが出てきたり、その先には結希くんの殺害を証明するようなものが出てくる可能性が非常に高い現場であることは間違いないと思うので、慎重に捜索を進めているんだろうなという印象を持ってます。
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<プロフィール>
森雅人さん
元千葉県警 警部補
「刑事事象解析研究所」を設立
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