
アメリカとイランの協議再開に注目が集まる中、目立たない形で中国の役割が指摘されています。アメリカと並ぶ大国・中国。その思惑とは…
中国の「存在感」停戦協議でも…
19日の北京で行われた、人型ロボットによるハーフマラソン大会。止まったり、転んだりというハプニングもありましたが2025年の5倍ものロボットが参加しました。
観客
「ロボットが走る姿をみて、技術の進歩をすごくリアルに感じました」
ロボットやAI、宇宙開発など、科学技術分野で台頭する中国。一方で、今回あまり目立ってはいないものの、存在感をみせているのが、イランをめぐる停戦の動きです。
先日、パキスタンなどの仲介によって実現したアメリカとイランの和平交渉。
背景には、中国によるイランへの働きかけもあったとされ、今回、王毅外相は停戦実現のため、各国の外相らと30回近くに及ぶ会合や電話会談を行ったと報じられています。
そもそも、中国のイランへの影響力の背景にあるのは、その経済的結びつきです。
現在、イラン産原油輸出先の約9割は中国。ブルームバーグ通信によれば「普段の原油取引やホルムズ海峡でイラン側が課した通航料にも人民元が使われた」といいます。
現在、エネルギーの分野で各国が甚大な影響を受ける中、中国の動向について専門家は…
拓殖大学 富坂聰教授
「中国は、それ(中東の有事)を想定してずっとやってきた国。2025年はものすごく石油の値段が下がっていましたよね。そのときにものすごく買い占めている。“ホルムズ海峡がどうなるから、自国の経済が明日どうなる”という話ではない」
かねてから中東での有事に備えてきたという中国。それでは今の事態を、どう見ているのでしょうか。
富坂聰教授
「中国として言いたいのは、アメリカの方が危ないですよ、と。どっちが凶暴なのって、中国は意外に違うよ、ということが世界に見せられるという。中国にとっては追い風が吹いている」
米中関係の駆け引きと日本への影響
かたやトランプ大統領は、ホルムズ海峡の安全確保を巡り、日本だけでなく、中国も名指しして協力を呼びかけています。
トランプ大統領(4月1日)
「(ホルムズ海峡の安全確保は)日本にやらせればいい。日本は石油の90%をホルムズ海峡経由で輸入している。中国にやらせればいい。なぜ我々がやる必要があるんだ」
さらに、中国によるイランへの兵器供与の可能性について示唆。
トランプ大統領(21日)
「きのう拿捕した船にあまりよくない物が積まれていた。中国からの贈りものだろう。少し驚いた」
ただ明言は避け、大きく問題視はしなかったとされます。中国に対し、物言う一方で、配慮も感じられるトランプ氏。ここ最近、中国との関係で、安定性を重視していることは、3月の日米首脳会談でも垣間見ることができました。
トランプ大統領(3月19日)
「高市総理には、ぜひ中国について話して頂きたい。両国の関係は少しギクシャクしているようだから現状どうなっているか知りたい」
高市総理
「日本はいつも中国に対してオープン。会話はオープンにしています。それから冷静に対応しています」
また2025年11月には、日本政府は否定していますが、トランプ氏が高市総理との電話会談で、台湾を巡る発言で中国を刺激しないように求めたと、ウォール・ストリート・ジャーナルが報じています。
アメリカが中国と事を構えたくない様子がうかがえる中、中国側からも…
中国外務省・郭嘉昆報道官
「ジャイアントパンダは中国の国宝であり、世界各国の人々をつなぐ友好の使者かつ架け橋である」
日本からはいなくなったパンダの貸し出しでした。
5月に米中会談へ“パンダ外交”も…
記者レポ
「テスラの上海工場が公開されると言うことで多くの報道陣が集まっています」
今、中国が進める、アメリカ企業など外資の呼び込み。14日、中国政府主催のメディアツアーで、アメリカの電気自動車大手・テスラの上海工場が公開されました。
テスラの中国法人トップ
「(テスラの)より大きなビジョンの中で、上海工場はきわめて重要な生産拠点であり、輸出拠点の役割を果たしています」
これまで李強首相自ら、最高経営責任者イーロン・マスク氏と会談するなど、中国はアメリカ企業のテスラを優遇してきました。
いまや世界の動向を左右するアメリカと中国。
トランプ氏は以前から米中の2極体制を意味する“G2”という言葉を使って両国を表現してきました。折しも5月の首脳会談を前に、パンダの貸し出しが決まるなど、良好さをアピールしているようにも見える米中。富坂教授は…
富坂聰教授
「中国にとってやりやすいのは、(トランプ大統領は)人権問題でうるさいことを言ってこない。分かりやすく利益にフォーカスして話が出来る。こっちはこっちだからと(お互いに)そこまで手を突っ込んでこなくても、というすみ分けが可能。中国とうまくやっていきたいという、ある程度トランプ政権にはそういう思惑がありますので、それをつなぎ止めておきたいということで中国の存在感が大きくなっている」
5月の会談では、米中でどのような話がなされるのでしょうか。
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