東京・渋谷で深刻化するごみの「ポイ捨て」。この問題を解決するために、6月から、渋谷区はポイ捨てした人から2000円の過料の徴収を始めます。果たして効果は出るのでしょうか。
【写真を見る】ポイ捨てした人「気のせいです」…渋谷区でポイ捨てされたゴミ
渋谷区 6月からごみのポイ捨てで「2000円」過料に “捨て直し”もNG
高柳光希キャスター:
渋谷区の「きれいなまち渋谷をみんなでつくる条例」は、2026年4月から一部改正され施行されています。
【きれいなまち渋谷をみんなでつくる条例(一部改正 4月施行)】6月~罰則適用
▼ポイ捨てした人:2000円の過料(区内全域)
▼ごみ箱を設置していない事業者:5万円の過料(一部対象区域)
TBS報道局社会部 都庁担当 寺島学 記者:
例えば、ごみを捨てるところを巡回員に見つかった場合、その場で2,000円の過料が科せられます。また、見つかった後にごみを拾ってごみ箱へ捨て直したとしても、支払いを免れることはできません。
支払い方法は現金、またはキャッシュレスも対応予定ということです。
過料が厳しい理由として区の担当者によると、「膨大な数の人が来る渋谷で実効性を確保するため」ということです。
シンガポールは「ごみに厳しい」というイメージがあると思いますが、「ごみに厳しい国」というようなイメージを世界中の人に知ってもらうことで、実効性を確保するために厳しくやっているということでした。
高柳キャスター:
シンガポールについて調べてみると、1回目で最大20万円ほどの罰則があったりします。
演出家 宮本亞門さん:
「捨てるな」ということだけではなく、捨てることができる状態にすることはすごく良いことだと思います。
ただ、「お金を取られるから」ではなく、「街への愛情がもっと込められるようになるから、捨てたくない」ということを、まず目標にするのがいいのではないかなと私は思います。
井上貴博キャスター:
「美しい街」というのは日本の観光資源でもあるので、それを守るためにも2000円の過料はあってしかるべきだと思います。
ただ、ごみ箱も増やすべきで、そうなったときに誰が増やすのかということについては、これから議論が必要ですよね。
大分・由布市は“改善で免除” 抑止力に効果も?
高柳キャスター:
すでに過料を科しているところもあります。
大分県由布市では、2025年4月から「ポイ捨て等の防止に関する条例」が施行されています。
【ポイ捨て等の防止に関する条例】2025年4月~
▼ポイ捨てや路上喫煙など:2000円の過料
▼飲食店等のごみ箱未設置:5万円の過料
TBS報道局社会部 都庁担当 寺島学 記者:
渋谷区とは違い、由布市では注意をされて改善された場合は過料は取らないということです。実際に運用開始から約1年経っていますが、徴収は0件なんだそうです。
ただ、由布市の場合は、過料の存在があることで町の人が注意しやすくなったということもあるようです。
由布市の担当者によると、「今年のGWにパトロールをしたときごみ箱から溢れるごみはあまり見なくなった。2025年に比べてキレイになっている」ということでした。
負担はすべて事業者へ? 行政は管理せず…問われる「ごみ箱の責任」
高柳キャスター:
「ごみ箱は誰が管理するのか」という問題もでてきました。
渋谷区では、対象の区域で「飲食店等へのごみ箱の設置の義務化」をして、設置しない場合は5万円の過料が科せられることになっています。
TBS報道局社会部 都庁担当 寺島学 記者:
現在、管理することになっているのは事業者で、▼ごみ箱の設置や▼ごみの処理など、費用もかかっています。
区は管理しないことになっていて、行政の仕事はあくまで「家庭ごみの処理」のみです。そのため、「街中のごみ箱は“誰が責任を負うのか”」という議論が、今まさに地域の中でされているようです。
山形純菜キャスター:
責任の所在がどこにあるのか、これを機に、しっかり話し合われていってほしいと思います。
井上キャスター:
渋谷区は独自の調査を行い、ごみを捨てている人の9割以上が区の外から来た人だったようです。
区の外から来た人のごみ処理を、なぜ区の税金でやらなければいけないのかという議論がまずあります。
演出家 宮本亞門さん:
ただ、区の外から来た人はもしかしたら渋谷区でショッピングするなどしていますし、そこでお金が循環しています。どこで生まれたかという話ではないので、区にはもう少し協力していただきたいです。
井上キャスター:
私もそちら側の意見で、これを民間に押しつけるのは少し違うように思います。区としてもこれから協議して、ごみ箱を設置するのかどうか、考えるのかと思います。
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<プロフィール>
寺島学
TBS報道局社会部 都庁担当
ティーバッグは3回楽しむ
宮本亞門さん
演出家
東洋人で初めてブロードウェイで演出
ジャンル問わず国内外の作品を手がける
前立腺がんを克服した経験も
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