
触って楽しむおもちゃ「スクイーズ」が、若い世代を中心に大人気です。
【写真を見る】現代人は“触ること”に飢えている 「スクイーズ」にハマる理由を科学的に分析【ひるおび】
「気持ちいい!モチモチしててクセになる」(10歳)
「触り心地も全部違って、匂いと、見た目の可愛さがすごくいいです。」(小学6年生)
「テレビを観てるときとかに何も考えず『無』で触ってます」(19歳)
専門店にとどまらず、アパレルショップ や100円ショップも特設スペースで販売し、自分だけの触感を求めオリジナルスクイーズを自作する人も・・・
「スクイーズ」のぷにぷに触感は、なぜ人を虜にするのでしょうか?
『タッチ学』の第一人者、桜美林大学の山口創教授に聞きます。
大人も子どもも ぷにぷにの虜に
スタジオ出演者が、スクイーズを触ってみると・・・
江藤愛アナウンサー:
これメロンパン。ふっくらしてて、めちゃくちゃいい香りです、なんかクッキーみたいな。
しかもふにょふにょで、なんだか優しい気持ちになりますよね。幸せ。
水谷準さんが手にしたドラマ『VIVANT』「別班饅頭」のスクイーズは・・・
コメンテーター 水谷準:
結構、粘り気がすごいです。
ほんとのお饅頭みたいにひっついてきますね。
ひとつひとつ手触りや香りが違うのがスクイーズの魅力。
中でもMellojoy(メロジョイ)シリーズが大人気で、4380円(番組調べ)の『贅沢スフレ』は、専門店でも品薄となっているそうです。お餅のようにもったり沈み込む弾力があり、一つ一つ職人の手作りだということです。
スクイーズによって得られる「安心感」と「幸福感」
ひとはなぜスクイーズにハマるのでしょうか?
人間が何かに触れる際に生じる心理的・身体的変化について研究する『タッチ学』の第一人者、桜美林大学の山口創教授に聞きました。
桜美林大学リベラルアーツ学群 山口創教授:
「スキンシップが大事」というのは感覚的に多くの人が分かっていると思うんですけど、これを科学的な立場でエビデンスを明らかにして、福祉、医療、子育てなどいろいろな領域で役立てていこうというのが「タッチ学」です。
山口教授によるとー
柔らかく気持ちのいいものを触ると幸せホルモンのオキシトシンが分泌されるので、「幸福感」が得られます。
赤ちゃんの肌や頬に近い触感があるので、本能的に「守りたい・可愛い」という感情を引き出しやすく、思わず触りたくなってしまうのです。
さらに、スクイーズの「押して➡元に戻る」の単純&予測できる行為の繰り返しが「安心感」につながります。
単純な行為の繰り返しが魅力のおもちゃとしては、これまで流行した「練り消し」や「無限プチプチ」、「ハンドスピナー」なども挙げられます。
「何かを達成する」ではなく「触ること自体」を楽しむ行為は、評価やプレッシャーがなくストレス解消効果が高いということです。
桜美林大学リベラルアーツ学群 山口創教授:
今の社会は、勉強にしても仕事にしても、何か目標を持ってできるだけ効率的に達成することが求められているので、体もガチガチになっていると思うんです。
スクイーズは、人から評価されたり「触り方が違うぞ」と怒られたりする心配もないじゃないですか。
手だけですけど、自由に触れて楽しむことができるので、ストレスの解消効果が大きいと思います。
弁護士 八代英輝:
触っている間、「無」になるという人もいましたね。
桜美林大学リベラルアーツ学群 山口創教授:
ストレスがあると、それをずっと考え続けちゃったり、心がどこかに行ってしまうということが起こるんですけど、皮膚感覚で何かに触れるとそこに意識が集中するので、「今」の瞬間に戻ってくるんです。
一種、心が「無」になるという状態になれると思います。
“癒やし効果”被災地でも活用
スクイーズは、その癒し効果が期待され、災害時の支援品としても活用されています。
子どもの支援活動を行うセーブ・ザ・チルドレンが、令和8年熊本地震の被災地の避難所などで配布した「緊急子ども用キット」には、
歯磨きシートやおしりふき、体ふき、水のいらないシャンプー、マスクなど衛生用品に加えて、立体パズルや「スクイーズ」が入っています。
山口教授によると、触るだけで安心・癒やし効果があるので、被災地でも非常に有効だといいます。
桜美林大学 山口創教授:
被災された方はストレスや不安で大変な状況の中、怖かった体験が何度もフラッシュバックしてしまう現状があります。
皮膚感覚は、「今この瞬間」に意識を戻してくれる作用もありますので、過去のことに囚われずに今に意識を向けてくれる作用もありますし、また柔らかくてぷよぷよした刺激は、すごく安心感をもたらしてくれるんですね。
大人だったら自分で情緒をコントロールすることができますけれども、子どもはなかなか難しいんですよね。
少しでも安心して「心の安全基地」を作れるように、子どもにはそういうものにたくさん触れてほしいと思いますね。
日用品でも“ぷにぷに”が人気
気持ちいい触り心地は日用品や化粧品にも広がっています。
もちもちした感触のペンやペンケースに、ぷにぷにのチーク。リップブラシもぷにぷにのシリコン素材を使ったものが登場しています。
山口教授によるとー
現代人の多くはSNSの【映え】=【視覚的な刺激】に、無意識に慣れや飽きが生じています。
また、スマートフォンやパソコンなどのツルツルすべすべの工業製品に触れることが多く、【触覚の飢餓感(スキンハンガー)】を感じています。
つまり現代人にとって触って楽しむ行為は「新鮮」なもの。
触る頻度が高い日用品だからこそ、触れた瞬間の心地よさが重視されているのではないかとしています。
弁護士 八代英輝:
現代人は触感に飢えているってことですか?
桜美林大学 山口創教授:
そうですね。スキンハンガーって言うんですけど、人に触れたりペットに触れたりする欲求が今すごく高まっています。
ですから、欲求を満たすグッズの人気があるのだと思います。
コメンテーター 水谷隼:
僕はペットでウサギを飼っているんですけど、モフモフな感じが同じように癒やされますよね。
(ひるおび 2026年8月13日放送より)
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<プロフィール>
山口創氏
桜美林大学 リベラルアーツ学群教授
“触る”ことによる癒し効果などを研究
著書に『幸福感とは身体感覚である』など
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