
大阪地検の元検事正が、酒に酔って抵抗できない状態の部下に性的暴行を加えた罪に問われている裁判で、元検事正は初公判から一転して無罪を主張しました。
起訴状によりますと、大阪地検トップの検事正だった北川健太郎被告(67)は8年前、自身の検事正就任を祝う懇親会のあと、公務員の官舎で組織のトップという立場に乗じて泥酔して抵抗できない状態だった当時の部下で検事だったひかりさん(仮名)に性的暴行を加えた罪に問われています。
北川被告側は、おととしの初公判で起訴内容を認めましたが、その後、「同意があったと思っていた」などとして無罪を主張する方針に転じました。
そして、2年ぶりに開かれたきょうの裁判。ノートを手に落ち着いた表情で法廷に現れた北川被告は。
北川被告
「性交等をしたことは争いません。しかしながら、被害者が抗拒不能であったことについては否認し、争います」
抵抗や拒否ができない状態では無かったとして無罪を主張しました。
検察側は冒頭陳述で「被告人の検事正としての地位に基づく影響力で、職務上の不利益を受けることになるのではないかと憂慮し、明確に抵抗できなかった」とした上で、「ひかりさんが『夫が心配しているので帰りたい』などと訴えても北川被告は構わず『これでおまえも俺の女だ』と言って性的暴行を続けた」などと指摘しました。
一方、弁護側は冒頭陳述で「ひかりさんは泥酔しておらず、自分の意思で被告の部屋についていった。泥酔していたひかりさんが、被害について詳細に供述しているが、検事だったひかりさんには性犯罪捜査の専門的知識があり、一般人より供述の信用性を慎重に判断すべき」などと主張しました。
また、北川被告がいったん起訴内容を認めた理由については、「検察組織に迷惑をかけたくなかったから」だと述べました。
きょうの裁判の後、会見を開いたひかりさんは。
ひかりさん(仮名)
「私だけの問題ではなくて、きちんと処罰されるように、今後そういう性被害が泣き寝入りをさせられたり、逃げ得をさせないようにするための重要な裁判だと思っていますので、できることはやろうと思います。闘いの幕が開いたなって」
次の裁判は来月6日に行われ、ひかりさん本人が法廷で証言する予定です。
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