
現在、開催中の東京国際映画祭で今夜、“難民”にゆかりのある作品が上映されました。映画を手がけたのは、“元・難民”として各国を転々とした監督です。監督が考える、そして、皆さんが考える、ふるさと=『ホーム』とは?
母国にすら歓迎されず 監督が考えるホームとは
――あなたにとって“ホーム”とは
「実家、栃木の実家」
「安心して休める場所」
「恋人とか場所に限らず、自分らしくいられるところ」
「家族がいる場所」
3日夜、都内で上映された映画、「スーパー・アフガン・ジム」。
舞台はアフガニスタンにあるスポーツジムです。劇中では、女性差別が深刻なアフガニスタンで、女性たちが自宅ではなくジムでリラックスし、日常を楽しんでいる様子が描かれています。
この映画を手がけたのは、故郷を追われた表現者を支える難民映画基金から選ばれた、シャフルバヌ・サダト監督です。
――日本はどうですか?
シャフルバヌ・サダト監督
「とても気に入っています。インタビューなんてせずに外に出かけたいくらいです」
アフガニスタンから逃れた両親を持つサダト監督にとって、最初のホームは隣国イラン。
11歳からは両親の故郷、アフガニスタンがホームになりましたが、女性差別を始めとした迫害に苦しみました。
シャフルバヌ・サダト監督
「イランとアフガニスタンどちらが母国かわからず、どちらにも歓迎されませんでした。どちらの国でも自分がこの場所の人間だという帰属意識を持つことは、一度もありませんでした」
サダト監督はその後、ドイツへ。
そして気づいた自分にとってのホーム
迫害から逃れ転々とするうちに、自分にとってホームとは『家』ではなく、『居場所』であることに気づいたといいます。
シャフルバヌ・サダト監督
「私にとって、ホームとは“自分が受け入れられる場所”であり、自分のことを説明する必要も、そこに属していることを証明する必要もない場所です。ホームとは、自分自身との対話なのだと思います。探しているホームの意味は、人によってまったく違うかもしれません」
監督は受け入れられる場所が“ホーム”といいますが、実際に映画を見た人は。
映画を見た人
「何も言わずに家族がその場にいる。話さずとも、何か安心できる場所というのが一番ホーム」
「周囲の方と一緒に自分がホームだと思える場を作ることができるのは、すごく希望のある話だなと」
自分の“居場所”はそれぞれの心の中
自分の居場所とは何なのか。その答えは、それぞれの心の中にあるとサダト監督は話します。
シャフルバヌ・サダト監督
「“ホーム”は私達自身の中にあります。だから外を探し回るのではなく、内側を見つめるべきなのです。私はアドバイスをしたくはない。これは私自身の旅であり、誰もが自分自身に問うべき質問なのだと思います」
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