3年前、子ども2人を殺害した罪に問われた母親の裁判。水戸地裁は「自分で思いとどまる能力が著しく低下していた」として心神耗弱を認め、求刑より10年短い懲役8年の判決を言い渡しました。
きょうの裁判に黒のスーツ姿で出廷した太田亜紀子被告(42)。
2023年7月、自宅アパートで長男の継真くん(当時8)と、長女の梨心ちゃん(当時5)の首を包丁で刺し、殺害した罪に問われています。
これまでの裁判で、太田被告のまじめな人物像が浮かび上がりました。同僚や友人は。
同僚だった女性
「(太田被告は)真面目で一生懸命で責任感がある人」
友人
「明るくて優しいお母さん。とても子どもに愛情があるように感じていました」
しかし事件前、そんな太田被告に異変が。
友人
「話があまりかみ合っていませんでした。憔悴している感じ」
太田被告は勤務先だった飲食店の経営方針の変更に強い不満を抱くようになり、精神状態が悪化していったといいます。
検察側は、捜査の過程での太田被告の供述から、動機について、こう指摘しました。
検察
「気分の落ち込み、不眠などに悩むようになった。人間不信になり、自殺しようと考えるに至った。被告人は『私なしで子どもたちは生きていけない』『死んだら天国で一緒になれる』などと考えた」
一方、太田被告は裁判で、犯行当時の心境や行動について「覚えていない」と繰り返し、動機についても。
太田被告
「わからないです」
弁護側は、「事件は太田さんが精神の病気にかかり、その結果起きたもの」「心神喪失だった」と無罪を主張しました。
そして迎えたきょうの判決。
裁判長
「被告人を懲役8年に処する」
水戸地裁は「3人で一緒にいたいという欲求など、被告人の健常な精神の作用が一定程度働いた」として、「心神喪失の状態にあったとはいえない」と指摘。
ただ、「自分で思いとどまる能力が著しく低下していて、心神耗弱の状態であったと認められる」として検察側の求刑懲役18年より10年短い、懲役8年の判決を言い渡しました。
太田被告はじっと前を向いて判決を聞いていました。
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