
インドとパキスタンが領有権を争うカシミール地方で、観光客ら26人が死亡した銃撃事件をめぐり、両国は互いにビザの停止や駐在武官の追放といった措置を発表し、関係が急激に悪化しています。
事件が起きたのは、インド政府がパキスタンとの係争地・カシミールで直轄領としているジャム・カシミール州パハルガム。「小さなスイス」と呼ばれる自然豊かなリゾート地で22日、観光客らが武装集団に次々と銃撃され、これまでに外国人を含む26人が死亡しました。
複数のインドメディアは、パキスタンを拠点とする武装勢力が犯行声明を出したと報じています。
この地域では、インドからの独立を求める過激派組織などがたびたびテロを起こしてきましたが、民間人の被害としては、近年で最悪の規模とみられます。
インド モディ首相
「すべてのテロリストとその支援者を特定・追跡し処罰する。地の果てまで追いかける」
インド政府は、パキスタン政府が“テロ攻撃を支援している”と主張。パキスタンにつながる主要な国境を封鎖したほか、24日には、パキスタン人に対するビザ発給を停止するなどの対抗措置を発表しました。
これに対し、パキスタン政府は「極めて無責任で根拠のないものだ」と非難し、インド人のビザを失効とするほか、インドとの貿易を即時停止する報復措置を取ると明らかにしました。また、互いに相手国の駐在武官に追放を命じるなど、応酬となっています。
1947年の分離独立以降、係争地をめぐって武力衝突を繰り返してきた両国の関係は急激に悪化していて、緊張が高まっています。
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