E START

E START トップページ > ニュース > 経済 > 「るるぶ」や「まっぷる」が学習教材に?ガイドブックが児童書に進出するワケ【THE TIME,】

「るるぶ」や「まっぷる」が学習教材に?ガイドブックが児童書に進出するワケ【THE TIME,】

経済
2025-02-25 08:00

かつては旅行に欠かせなかった「ガイドブック」が、子ども向けに金融やネットリテラシーについて学べる「ライトノベル」にまで進出。一体ナゼ?


【写真を見る】「るるぶ」や「まっぷる」が学習教材に?ガイドブックが児童書に進出するワケ【THE TIME,】


地図帳に「ご当地グルメ」や「クイズ」

「まさに『るるぶ』のノウハウを詰め込んだ1冊」


『JTBパブリッシング』(東京・江東区)が児童書に本格参入した最初の1冊は、「るるぶ 地図でよくわかる 都道府県大百科」。
41年間で集めた情報を活かし、47都道府県の見どころや名産品を地図やイラスト、写真で紹介する小学生向けの学習地図帳です。


櫻井編集長:
「開いたときにまず素敵な写真が目に飛び込んできて、それってなんだろうと見たときにきちんと説明が載っている。『るるぶ』はたくさんの情報を迷うことなく吸収できるようレイアウトされていて、そのノウハウが凝縮されている


「るるぶ」のデザインの華やかさはそのままに、観光誌ならではの情報を小学生向けに取捨選択。
例えば沖縄と鹿児島の島を紹介する自然遺産のブロックでは、地域の情報だけでなく、島の固有生物も写真付きで紹介。


北海道のページでは、産業などの基本情報に加え、有名な観光地ご当地グルメクイズまで!まさに旅行感覚で学べる1冊になっています。


「まっぷる」からは子ども向け歴史解説本

「まっぷる」や「ことりっぷ」を出版する『昭文社』(東京・千代田区)も児童書に力を入れています。
各都道府県の「トリセツ」シリーズは、地図から各地の生活がわかる1冊。


他にも、子ども向けの歴史解説本「まっぷるキッズ 地図と図解でバッチリわかる日本の歴史おもしろ図鑑」や工場などの仕組みを紹介する本なども出版しています。


ガイドブックが「児童書」なぜ?

ガイドブックが児童書に参入する背景には何があるのでしょうか?


『JTBパブリッシング』長岡編集長:
「やはり世の中、雑誌や書籍が楽観的にいられる時代ではない。『るるぶ』だけではなくて、さらにもっと広くジャンルを広げている」


かつては、旅行には欠かせなかったガイドブックですが、スマホでどんな情報でも簡単に得られるようになり厳しい時代に…。生き残りをかけ「児童書」の出版に踏み切ったといいます。


では、なぜ児童書だったのか?
その背景にあるのが、「子どもの読書事情」の変化です。


全国学校図書館協議会の調査によると、「1か月に読んだ本の平均冊数」(2024年)は、高校生⇒1.7冊、中学生⇒4.1冊なのに対し、【小学生(4〜6年生)】は13.8冊
ここ20年で小学生だけは右肩上がりで、2004年(7.7冊)の約1.8倍になっているのです。


それを支えているのが、学校での読書。
東京・江戸川区立松本小学校では給食の後に「15分間の昼読書」の時間があり、子どもたちが読む本も、小説や英語の学習本、人体標本が載っている本まで実に様々です。


小6男子:
「2月は25冊くらい。歴史の本が家にあるので、それを繰り返し読んでいる」


小6女子:
「本を読んでいると頭の中で想像して映画を観ているみたいで面白い


しかも、おもちゃなどに比べて「まあ本ならいいかと、ねだられたら買ってしまう」(50代母親)というような“メリット”も、児童書参入への後押しになっているようです。


『JTBパブリッシング』櫻井編集長:
6ポケットという、少子化で1人の子どもに両親やおじいちゃん・おばあちゃんたちが物を買い与える時代になってきて、市場が広がっていた


小学生がラノベで「金融」を学ぶ

学習児童書は、まさに魅力的な市場…ということで、
JTBパブリッシングは、学習マンガのように楽しく知識を身につけられる「学習ノベル」という新ジャンルも開拓。「ネットリテラシー」や「金融」について学ぶ本を出版しています。


例えば、「俺のマネースキルが爆上げな件」(1210円)は、ムダ遣いしがちな小6男子が貧乏神にとりつかれ、お金との賢い付き合い方などを教えてもらう物語。
全25話のライトノベルですが、1話が約1500文字で5分ほどで読み切れるボリュームで、章の間には「バブル経済」や「スタグフレーション」など経済用語の説明も書いてあります。


かつては旅行のお供だったガイドブックでしたが、これからは子どもたちを「知識の旅」へ連れていってくれるようです。


(THE TIME,2025年2月24日放送より)


スマホのバッテリーを長持ちさせるコツは?意外と知らない“スマホ充電の落とし穴”を専門家が解説【ひるおび】
「パクされて自撮りを…」少年が初めて明かした「子どもキャンプの性被害」 審議進む日本版DBS “性暴力は許さない”姿勢や対策“見える化”し共有を【news23】
【検証】「布団の上に毛布」が暖かい説 毛布は布団の「上」か「下」か 毛布の正しい使い方【Nスタ解説】


情報提供元:TBS NEWS DIG Powered by JNN

人気記事

ページの先頭へ