23日、備蓄米の3回目の放出に向けた入札が始まりました。一方、関税交渉で、日本に対しアメリカ産のコメの輸入拡大を迫っているトランプ大統領。日本政府は、この要求に応えようとする動きも見せていますが、今後の交渉の行方は…
【写真を見る】広大な農地に飛行機で種や農薬をまくなど大規模な作業を行うアメリカのコメ農家
米産コメ「輸入拡大の仕組み」を導入?
ドーナツが国民食のアメリカに、日本初の生ドーナツ店が乗り込みました。ニューヨークのタイムズスクエアには行列ができました。
女性
「メッチャオイシイ!フワフワしていて口の中で溶けますね!」
――この店はニューヨークで生き残れると思いますか?
女性
「もちろんです。また来たいわ。毎週かな」
一方、日本の国民食、お米。そこに乗り込んでくるかもしれないのが、アメリカ産の“コメ”です。
アメリカ トランプ大統領
「友人の日本はコメに700%の関税をかけている。外国のコメを売りたくないからだ」
関税を巡る交渉で、アメリカ側からコメの輸入拡大を求められている日本政府。これを受けて、これまでの既存の枠組みの中でアメリカ産の輸入を増やすような仕組みの導入を主張する関係者もいます。
そもそも国際的な取り決めによって、日本は年間約77万トンのコメを海外から無関税で輸入していて、昨年度はアメリカから約35万トンを輸入しています。
その中でアメリカ産をより輸入しやすくし、6万トン程度増やす案が出ているというのです。
しかし、自民党幹部からは…
自民党幹部
「コメを交渉のカードにするのはありえない」
こうした動きを生産者はどう受け止めているのでしょうか?
農家は懸念「脅威になる可能性」
横田農場 横田修一代表
「これから田植えをやります。8月のお盆明けすぐくらいの時期には稲刈りが始まります」
茨城県龍ヶ崎市で800年コメ作りを受け継いできたという横田農場。年間1000トン、約2万人分に当たる量のコメを作っています。
しかし、昨今のコメの値上がりを受け…
横田農場 横田修一代表
「人件費が一番かかりますから、なるべく少ない人数でやった方がいい。最小限の人数2人でやっている」
抑えられるコストは抑えながらのコメ作り。以前、アメリカの米農家を視察した横田代表は、広大な農地に飛行機で種や農薬をまくなど大規模で効率的に作業が進められていたと話します。
横田農場 横田修一代表
「安いコメがどんどん大量に入ってくることになると、我々としては価格で競争しないといけない。手放しで『大丈夫ですよ』とは言えない状況。今後も、(令和)7年産以降もと考えると大きな脅威になる可能性はあるかなと」
備蓄米3回目の入札始まる
一方で、日本の米を巡っては高止まりが続き、農水省は4/23から3回目の備蓄米の放出に向けた入札を始めました。前回までの放出で中小のスーパーに出回っていないという指摘があったことから、3回目の今回は卸売業者の間での販売が可能になり、価格の低下が期待されています。
ただ、消費者の間では早くも輸入米に注目する人が増えてきているようで…
スパイスハウス 林ゆかりさん
「すごく減りが早い。別の倉庫から持ってこないと供給が追いつかない」
コメの関税交渉の行方はどうなるのか。2回目の交渉を控える中、4/23の党首討論で、前回の交渉について立憲民主党の野田代表が追及しました。
立憲民主党 野田佳彦代表
「MAGAの帽子を被って、一緒に写真を撮って、非常に喜んでいる様子は、一線を越えている。多くの国が注目しているときに、朝貢外交をやっているように見えたのは非常にマイナス」
石破茂総理
「それはいろんな見方があるんだろうと。国益全体で考えたときに、赤沢大臣として、可能な限りの対応をしたと私は思っている」
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