天皇皇后両陛下は、9月に豪雨被害を受けた石川県輪島市を訪問されています。石川県の被災地訪問は今年3回目で、避難所生活を余儀なくされている被災者らを見舞われました。
きょう午後、石川県の輪島市役所に到着された両陛下。市長の出迎えを受けた後、集まった住民らに立ち止まって手を振られていました。
両陛下は元日の地震を受けて、春に2回、能登を訪問。その後、9月の豪雨被害に心を痛め、今年3回目となるお見舞いのため足を運ばれました。
輪島市では大雨によって河川が氾濫。住宅など1258棟が被害を受けたほか、11人が亡くなりました。そのうちの一人、中学3年の喜三翼音さん(14)は当時、輪島市の久手川町にある自宅にいましたが、近くの塚田川が氾濫し、流されて死亡しました。
今も、がれきや流木が残る久手川町。翼音さんの自宅の前で、両陛下は被害状況の説明を受けられました。そして、多くの被害が出た塚田川の上流に向かい、10秒ほど黙礼されました。
さらに、避難所がある輪島中学校を訪問。今も30世帯51人が避難生活を送っています。
「おうちはどのあたり?」
両陛下は腰をかがめながら被災者たちの説明に耳を傾け、「お大事になさってください」などと声をかけられていました。
地震で家が全壊し、さらに豪雨被害にもあったという女性は…
吉岡久美子さん(70)
「手に入れたもの全てなくなって、仮設から離れて避難所生活が2度にわたっています、という話をしました。(両陛下から)そうですか、つらかったねというお言葉。お体大事にしてくださいね、寒くなりますからというお言葉を頂きました」
その後、再び輪島市役所を訪問された両陛下。人命救助や行方不明者の捜索に携わった消防士らをねぎらったほか、「どういった点に苦労されましたか?」と当時の状況などについても質問されていました。
三度、被災地で多くの人を励まされた両陛下。このあと、帰京されます。
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