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大麻「使用」も懲役刑の対象に 違法薬物含む悪質商品も販売「日本最大級のCBDショップ」摘発【Nスタ解説】

総合
2024-12-17 20:30

大麻由来の合法成分=「CBD」を扱う店が増えるなか、東京・渋谷の専門店が別の違法薬物を販売したとして摘発されました。


【写真を見る】CBD専門店摘発直前映像には


“大麻由来の合法成分”「CBD」とは? 違法薬物含む悪質商品も

井上貴博キャスター:
大麻由来の合法成分“CBD専門店”「GRAY TATTOO」の社長・長谷川継之介容疑者(29)が逮捕されました。「合法なCBD商品」をうたい、違法薬物を含む植物片のようなものを客に販売した疑いが持たれています。


CBDはお店で売られているもので、ボディオイル、クッキー、グミ、チョコなど様々な種類があり、リラックス効果などを理由に海外で浸透しています。


CBD自体に精神作用・依存性は無いと言われていますが、▼別の違法成分が含まれている悪質な商品もある。また、▼より強い快楽を求めて違法薬物に手を出す恐れがあるとも言われています。


ホラン千秋キャスター:
「CBD」というワードは本当にいろんなところで聞くようになったなと思います。


その中には安全なものもあると思いますが、違法な成分が含まれる悪質な商品があったとしても、素人は一目見てわかるわけではないじゃないですか。どうやってCBDというものと付き合っていけばいいんでしょうか?


法科学研究センター所長 元科捜研 雨宮正欣さん:
まず、CBDの中に大麻由来のTHCという、いわゆる違法な成分があります。これが故意的に含まれている場合と、除去しきれなくて含まれている場合の2つがあります。それを見極めるにはどうしたらいいかというと、やはりちゃんとしたところで作っているものだったら管理をしているので、(違法な成分が)入っていないことをちゃんと確認して売っています。


あまり見たことがないようなお店だと、もしかすると管理がされていないので、できれば手を出さない方がいいということだと思います。


ホランキャスター:
雨宮さんご自身は、CBDというものが広がっている現状についてどう見ていますか?


雨宮さん:
効果などについてはいろんなことを言われていると思いますが、別にCBD自体にはそれなりの効果もあると思いますし、特に問題になるというわけではないと思います。


元競泳日本代表 松田丈志さん:
スポーツ界でいうと、(CBDで)疲労回復や良い睡眠が取れてリラックス効果があるということにみんな興味を持っています。CBDが含まれるボディクリームやサプリメントなどが今、結構売られていて、実際にそれを使っているアスリートもいると思います。


ただ、スポーツ界にはドーピングという問題があるので、そういう意味では“ちゃんとしたところ”が作っているものでないと、不純物として違法なものが混じってしまうことがあります。CBDを使いたいと思っている方も、製造過程も信頼できるようなものをしっかり取るといいんじゃないかなと思います。


ホランキャスター:
使う・使わないは自分で管理できますが、その品質がどうかというところまでは自分では管理できないですもんね。


松田さん:
スポーツ界でも、海外製のサプリメントを取って、違法薬物が体内に入って、ドーピング検査で違反になってしまったという例も多数あります。やはり気をつけてほしいなと思います。


大麻「使用」も懲役刑の対象に 隠語・絵文字、“軽い誘い”も

井上キャスター:
大麻について、これまで「所持」と「譲渡」が禁止されていました。


ですが、12月12日に改正法が施行され、「使用」も禁止になりました。不正な使用をした場合、懲役7年以下の罰則となります。


雨宮さんは「所持や譲渡の瞬間が押さえられなくても、過去の使用が判明すれば検挙の対象になる」と話しています。


大麻使用の検査は、尿から大麻の代謝物が検出されるかを検査します。覚せい剤などに比べて代謝物の量が少なく検出されにくいので、高精度の検査が必要になり、検査機関の負担が増えます。


(改正法施行によって)今まで尿検査でも検挙できなかったものが、尿検査で検挙できるとなると大きな一歩ではあるのかなと感じます。


雨宮さん:
ただ、尿に比べて検出される期間も短いですし、検出される量も少ないので、覚せい剤と同じように運用するのはなかなか難しいかなと思います。


ホランキャスター:
「使用」も禁止になったことについて、何か良い影響もあるのですか?


雨宮さん:
元々「使用がいい」というわけではなく、「使用を罰する法律がなかった」というだけの話です。使用も禁止になったことで、抑止力になるということは十分に考えられると思います。


ホランキャスター:
「使用が禁止ではないから大丈夫なのかな」というふうに安易に考えてしまう人もゼロではないということを考えると、「ダメだよ」というメッセージをしっかり出していくことが大事ですよね。


松田さん:
それこそスポーツ界でも大麻が事件になったことがいくつもあります。


「所持していなくても使用した時点でダメなんだ」というメッセージは非常にいいんじゃないかなと思います。


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<プロフィール>
雨宮正欣さん
法科学研究センター所長 元科捜研
20年以上覚醒剤や違法薬物の鑑定を担当

松田丈志さん
元競泳日本代表 五輪4大会出場 4個のメダル獲得
JOC理事 宮崎県出身3児の父


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