日本山岳・スポーツクライミング協会（JMSCA）は11日、2024シーズンの活躍が特に顕著だった選手を表彰する「JMSCA 表彰式」を開催した。パリオリンピック™で銀メダルを獲得した安楽宙斗（18、JSOL）や4位入賞を果たした森秋彩（21、茨城県山岳連盟）らが出席した。

安楽は昨季、男子ボルダーW杯で5戦中1勝をあげるなど表彰台に3度立ち、2年連続の年間王者に輝いた。パリ五輪では惜しくも金メダルに手が届かなかったが、「注目度が大きく変わって、クライミングをやったことのない人でも僕の事を知ってくれる機会が増えていると実感している」と喜びを語った。番組収録で共演したお笑いコンビNON STYLEに影響を受けたようで、「プロの方の意識の切り替え方がスゴい。収録が始まる前は静かだったけど、始まったら声やリアクションがすごかった。その意識の切り替えが僕も欲しいと思った」と、別ジャンルのプロから刺激を受けたことを明かした。

森も昨季は女子リードW杯で自己最高の年間3位にランクイン。6戦中3戦のみの出場だったが、優勝1回に2位2回と圧巻の成績を残した。現在、筑波大学の学生でもある森は4月で4年生となる。「大学の卒業論文もあるので（W杯は）はっきりとスケジュールが立っていないが、夏休みなどの長期休暇でしっかり大会に出て、実力を発揮するマインドを作っていきたい」と大学生ならではの悩みを口にしながらも、「心理面とクライミングと哲学を組み合わせた過去にない卒業論文を作りたい」と、学業と競技の両立へ意欲を示した。

9月には、2年に1度の世界選手権（ソウル）も開催される重要なシーズン。安楽と森のさらなる飛躍に期待が高まる。

＊写真は左から森秋彩選手、安楽宙斗選手

■スポーツクライミング部門 優秀選手賞【受賞者一覧】

安楽宙斗  JSOL
森秋彩　  茨城県山岳連盟
野中生萌  無所属 
楢󠄀﨑智亜  無所属 
楢󠄀﨑明智  日新火災
小俣史温  日本体育大学
中村真緒  日新火災
小武芽生  エスエスケイフーズ
天笠颯太  東洋染工
村下善乙  法政大学
（ユース選手）
通谷律 　 佐賀県山岳・スポーツクライミング連盟 
長森晴 　 N高等学校
濱田琉誠  神奈川県山岳連盟
杉本侑翼  近畿大学工業高等専門学校
藏敷慎人  兵庫県山岳連盟
林有沙　  石川県山岳・スポーツクライミング協会
 

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