エンタメ
2025-12-13 16:46
愛知・名古屋市で開催中の「あいち・なごやインターナショナル・アニメーション・フィルム・フェスティバル」(ANIAFF)で13日、細田守監督の代表作『サマーウォーズ』(2009年)が上映され、終映後にトークイベントが行われた。細田監督に加えて、主人公・小磯健二役を演じた俳優の神木隆之介がシークレットゲストとして登壇し、会場は大歓声に包まれた。
【動画】16年ぶりの「よろしくお願いしまぁぁぁすっ!!」
イベントの冒頭、新たにアニメーションに特化した映画祭が始まったことについて、細田監督は歓迎の言葉を述べた。
「本当に素晴らしいことがこの名古屋で起こっていると感じています。というのも、僕自身これまで世界中のさまざまなアニメーション映画祭、たとえばフランスのアヌシーやクロアチアのザグレブといった、歴史と伝統を誇る国際アニメーション映画祭に数多く招待していただいてきましたし、カンヌやベルリン、ベネチアといった国際映画祭にも作品を出品する機会をいただいてきました。そうした映画祭では、映画そのものだけでなく、映画祭と開催都市、そして観客とが一体となって街全体が盛り上がる、あの熱気と祝祭感を目の当たりにしてきたんです。
一方で、日本国内ではアニメーション映画を専門とする大規模な映画祭といえば、長らく広島国際アニメーションフェスティバルくらいしか知られておらず、それもどちらかといえば芸術性に重きを置いたイベントでした。もっと商業作品を含めた幅広い層に開かれた、言わば“日本版アヌシー”とも言えるような映画祭が、これまでなかったんですね。だからこそ、この『あいち・なごやインターナショナル・アニメーション・フィルム・フェスティバル』が名古屋という都市で開催されたこと、しかもその記念すべき第1回に立ち会えたことを本当にうれしく思います。海外に行かなくても、日本でアニメーション映画祭の楽しさや奥深さに触れられる。これは日本の観客にとっても、若いクリエイターたちにとっても、大きな意味を持つことだと思っています」
今回、「細田守特集」が組まれ、期間中は『デジモンアドベンチャー』や『ONE PIECE THE MOVIE オマツリ男爵と秘密の島』など、初期作品含む細田監督の全劇場作品が期間中に一挙上映される。
この日の『サマーウォーズ』上映回は満席となり、公開から16年を経てもなお根強い人気を誇ることを改めて印象づけた。インターネット上の仮想世界「OZ(オズ)」を舞台としたAIの暴走に、数学オリンピック出場を目指すほどの天才高校生・健二と、田舎に住む大家族が立ち向かう物語。MCを務めた井上伸一郎フェスティバル・ディレクターから「当時は仮想世界やAIはまだSFの領域だったが、いまや現実になった」と指摘を受けると、細田監督は「当時はネットの世界に希望を持って描けた時代。健全で、明るくて、牧歌的な作品に仕上がった」と語った。
また、健二を支える陣内家の当主・栄おばあちゃんのモデルが、細田監督の実の祖母であることも明かされた。監督がペンネームとして使っていた「橋本カツヨ」は祖母の名前で、「家族をまとめ、若い世代を励ます姿が、そのまま栄おばあちゃんと重なった」と語り、感謝の思いを込めて描いたキャラクターであることを明かした。
イベント途中で神木が登壇すると、16年ぶりの“再会”に細田監督は「大きくなったね」と目を細め、神木も「当時は高校1年生でした。今は32歳で、ちょうど倍ですね」と笑顔で応じた。
健二役に神木を起用した理由について、細田監督は「声変わり直後で、誰も聞いたことのない新しい声だった。その声がとても魅力的だった」と説明。神木も「あの頃は新しいことに挑戦したい時期で、初めての経験ばかりでしたが、現場が本当に楽しく、純粋にうれしかった」と当時を懐かしんだ。
細田監督が特に印象深いシーンとして挙げたのは、陣内家でちゃぶ台を囲み、リモコンを奪い合う場面。「アニメーターの動きも素晴らしかったし、神木くんの声のテンポも絶妙だった」と称賛。神木は「1本のマイクを複数人で使う収録は初めてで、難しさもありましたが、とても刺激的でした」と語った。
本作が長く愛され続ける理由について問われると、細田監督は「自分で作った作品なので理由は分からないが、これだけ長く愛されるのは本当に幸運。スタッフ、キャスト、そして観客に恵まれた作品だと思う」と語った。神木も「自分が関わった作品はすべて大切ですが、その中でも『サマーウォーズ』が長く愛されていることには、感謝の気持ちしかありません」と思いを重ねた。
イベントの締めくくりには、神木が劇中の名せりふ「よろしくお願いしまぁぁぁすっ!!」を再現するサプライズも飛び出し、会場は拍手に包まれた。細田監督は「まるで昨日のことのよう。一緒に映画を作った時間が、今も続いているように感じます」と、感慨深げに語っていた。
神木隆之介、『サマーウォーズ』上映イベントで16年ぶりの「よろしくお願いしまぁぁぁすっ!!」に大歓声
【画像】名シーン連発!『サマーウォーズ』場面写真
【写真】圧巻…『サマーウォーズ』の聖地で400年続く老舗酒造へ
【写真】息ぴったり!顔を見合わせ笑顔の神木隆之介&吉永小百合
【全身ショット】スーツ姿で爽やかな姿を披露した神木隆之介
【動画】16年ぶりの「よろしくお願いしまぁぁぁすっ!!」
イベントの冒頭、新たにアニメーションに特化した映画祭が始まったことについて、細田監督は歓迎の言葉を述べた。
「本当に素晴らしいことがこの名古屋で起こっていると感じています。というのも、僕自身これまで世界中のさまざまなアニメーション映画祭、たとえばフランスのアヌシーやクロアチアのザグレブといった、歴史と伝統を誇る国際アニメーション映画祭に数多く招待していただいてきましたし、カンヌやベルリン、ベネチアといった国際映画祭にも作品を出品する機会をいただいてきました。そうした映画祭では、映画そのものだけでなく、映画祭と開催都市、そして観客とが一体となって街全体が盛り上がる、あの熱気と祝祭感を目の当たりにしてきたんです。
一方で、日本国内ではアニメーション映画を専門とする大規模な映画祭といえば、長らく広島国際アニメーションフェスティバルくらいしか知られておらず、それもどちらかといえば芸術性に重きを置いたイベントでした。もっと商業作品を含めた幅広い層に開かれた、言わば“日本版アヌシー”とも言えるような映画祭が、これまでなかったんですね。だからこそ、この『あいち・なごやインターナショナル・アニメーション・フィルム・フェスティバル』が名古屋という都市で開催されたこと、しかもその記念すべき第1回に立ち会えたことを本当にうれしく思います。海外に行かなくても、日本でアニメーション映画祭の楽しさや奥深さに触れられる。これは日本の観客にとっても、若いクリエイターたちにとっても、大きな意味を持つことだと思っています」
今回、「細田守特集」が組まれ、期間中は『デジモンアドベンチャー』や『ONE PIECE THE MOVIE オマツリ男爵と秘密の島』など、初期作品含む細田監督の全劇場作品が期間中に一挙上映される。
この日の『サマーウォーズ』上映回は満席となり、公開から16年を経てもなお根強い人気を誇ることを改めて印象づけた。インターネット上の仮想世界「OZ(オズ)」を舞台としたAIの暴走に、数学オリンピック出場を目指すほどの天才高校生・健二と、田舎に住む大家族が立ち向かう物語。MCを務めた井上伸一郎フェスティバル・ディレクターから「当時は仮想世界やAIはまだSFの領域だったが、いまや現実になった」と指摘を受けると、細田監督は「当時はネットの世界に希望を持って描けた時代。健全で、明るくて、牧歌的な作品に仕上がった」と語った。
また、健二を支える陣内家の当主・栄おばあちゃんのモデルが、細田監督の実の祖母であることも明かされた。監督がペンネームとして使っていた「橋本カツヨ」は祖母の名前で、「家族をまとめ、若い世代を励ます姿が、そのまま栄おばあちゃんと重なった」と語り、感謝の思いを込めて描いたキャラクターであることを明かした。
イベント途中で神木が登壇すると、16年ぶりの“再会”に細田監督は「大きくなったね」と目を細め、神木も「当時は高校1年生でした。今は32歳で、ちょうど倍ですね」と笑顔で応じた。
健二役に神木を起用した理由について、細田監督は「声変わり直後で、誰も聞いたことのない新しい声だった。その声がとても魅力的だった」と説明。神木も「あの頃は新しいことに挑戦したい時期で、初めての経験ばかりでしたが、現場が本当に楽しく、純粋にうれしかった」と当時を懐かしんだ。
細田監督が特に印象深いシーンとして挙げたのは、陣内家でちゃぶ台を囲み、リモコンを奪い合う場面。「アニメーターの動きも素晴らしかったし、神木くんの声のテンポも絶妙だった」と称賛。神木は「1本のマイクを複数人で使う収録は初めてで、難しさもありましたが、とても刺激的でした」と語った。
本作が長く愛され続ける理由について問われると、細田監督は「自分で作った作品なので理由は分からないが、これだけ長く愛されるのは本当に幸運。スタッフ、キャスト、そして観客に恵まれた作品だと思う」と語った。神木も「自分が関わった作品はすべて大切ですが、その中でも『サマーウォーズ』が長く愛されていることには、感謝の気持ちしかありません」と思いを重ねた。
イベントの締めくくりには、神木が劇中の名せりふ「よろしくお願いしまぁぁぁすっ!!」を再現するサプライズも飛び出し、会場は拍手に包まれた。細田監督は「まるで昨日のことのよう。一緒に映画を作った時間が、今も続いているように感じます」と、感慨深げに語っていた。
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