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テレ東社長、一冊の本を手に村上龍さん追悼「これめちゃめちゃ面白いんですよ」感謝伝える【全文】

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2026-10-30 17:40
テレ東社長、一冊の本を手に村上龍さん追悼「これめちゃめちゃ面白いんですよ」感謝伝える【全文】
テレビ東京(C)ORICON NewS inc.
 テレビ東京は29日、定例の社長会見を開き、吉次弘志社長が今月17日に死去した村上龍さんに謝意を示した。

【写真】最後の出演…『カンブリア宮殿』で経営者の声に耳を傾ける村上龍さん

 村上さんは20年にわたって俳優の小池栄子とともに2006年から『カンブリア宮殿』のインタビュアーを務めていた。同局によると、一度も番組を休むことなく、経営者を中心に延べ1000人を超えるゲストをスタジオに迎えた。

 同局によると、吉次社長は会見で「龍さんの洞察力や切り込む力、そしてインタビューをする側とされる側、対峙するあの姿勢に我々は何度も教えられました。番組の価値を高めていただいた」と感謝を伝えた。

 村上さんと会話をするようになったのは、報道局長に就任してからだという。それまでは読者として親しんできたとして一冊の本を紹介。「今日、あまりに面白かったので持ってきてしまったのですが、皆さんこの本『ウォーク・ドント・ラン』をご存知でしょうか。村上龍さんと村上春樹さんの対談本です。1981年が初版で、私が購入したのはその少し後くらいなのですが、これめちゃめちゃ面白いんですよ」と説明した。

 そして「村上春樹さんと村上龍さんは文壇の二大最若手として血気盛んな頃で、僕はどちらの作品も好きでした。そうした若い頃から親しんできた方に、自分がテレビ局の仕事をするようになってMCを担当していただき、大変お世話になり、その方が亡くなられた時にこうしてコメントを述べる立場にあるというのは、私としても感無量というか感じるところがございます」と述べた。

 『カンブリア宮殿』立ち上げ時にプロデューサーだった和田佳恵コンテンツ戦略局長もコメント。「非常に緊張感があり刺激的でした。一緒に番組を作る時間を過ごさせていただいたことに心から感謝しております」「もうお会いできないとは思わなかったので… とても寂しいです」と悼んだ。

 同局は11月1日正午から、村上さんが最後に出演した『カンブリア宮殿』を再放送する。

 村上さんは1952年、長崎県佐世保市生まれ。武蔵野美術大学中退。大学在学中の1976年『限りなく透明に近いブルー』で群像新人文学賞、芥川賞を受賞。1981年『コインロッカー・ベイビーズ』で野間文芸新人賞、1998(平成10)年『イン ザ・ミソスープ』で読売文学賞、2000年『共生虫』で谷崎潤一郎賞、2005年『半島を出よ』で毎日出版文化賞、野間文芸賞、2011年『歌うクジラ』で毎日芸術賞を受賞。『愛と幻想のファシズム』『五分後の世界』『13歳のハローワーク』など著書多数。テレビ東京『カンブリア宮殿』では、俳優の小池栄子とともに20年インタビュアーを務め、4月に交代していた。

■吉次社長 コメント

すでにご案内のとおり、村上龍さんが10月17日に亡くなられていたことが発表されました。突然の悲報に我々も大変驚くと同時に、深い悲しみを覚えております。

ご存知の通り、龍さんは2006年の番組開始から20年間にわたり、テレビ東京の『カンブリア宮殿』のメインインタビュアーを務めてくださいました。龍さんの洞察力や切り込む力、そしてインタビューをする側とされる側、対峙するあの姿勢に我々は何度も教えられました。番組の価値を高めていただいたことに大変感謝するとともに、謹んでご冥福をお祈りいたします。

ここまでがテレビ局の社長としてのコメントですが、実は私自身、村上龍さんと面と向かって話をするようになったのは、テレビ東京の報道局長になってからでした。それ以前はむしろ、作家としての村上龍さんと読者としての私ということで、学生時代から親しんできました。僕らが学生の頃には『コインロッカー・ベイビーズ』や、少し後の『愛と幻想のファシズム』など、あの創作力に毎作夢中になって読んだ記憶があります。

今日、あまりに面白かったので持ってきてしまったのですが、皆さんこの本『ウォーク・ドント・ラン』をご存知でしょうか。村上龍さんと村上春樹さんの対談本です。1981年が初版で、私が購入したのはその少し後くらいなのですが、これめちゃめちゃ面白いんですよ。

ただ、おそらく絶版になっているので手に入りにくいです。中古を扱う書店などで、ひょっとしたら出回っているところがあるかもしれません。当時も面白いと思って読んだのですが、昨夜改めて読み直してみたところ、一晩で読んでしまいました。

やはりものすごく面白いです。僕らの学生時代、村上春樹さんと村上龍さんは文壇の二大最若手として血気盛んな頃で、僕はどちらの作品も好きでした。そうした若い頃から親しんできた方に、自分がテレビ局の仕事をするようになってMCを担当していただき、大変お世話になり、その方が亡くなられた時にこうしてコメントを述べる立場にあるというのは、私としても感無量というか感じるところがございます。

実は私の隣にいる和田さんは『カンブリア宮殿』の立ち上げ時の最若手のプロデューサーの1人でした。番組を作り上げていく過程で様々な苦労もしただろうし、思い入れがあると思いますので、和田さんからも話してもらいたいと思います。

■和田氏 コメント

私は2006年4月に番組が始まった時から5年ほど、プロデューサーの1人として担当しておりました。村上龍さんには大変お世話になりました。毎回収録に向けて、私たちがゲストの様々な情報を調べて龍さんに資料をお渡しするのですが、それについてご自身でもいろいろと調べられ、トークの質問を練り上げてくださいました。それをどう収録で聞いていくかという打ち合わせは、非常に緊張感があり刺激的でした。一緒に番組を作る時間を過ごさせていただいたことに心から感謝しております。

一方で、素顔の龍さんはとてもお茶目な方でしたので、緊張感だけでなく、本当に楽しい時間を過ごさせていただきました。もうお会いできないとは思わなかったので… とても寂しいです。

今後の『カンブリア宮殿』の放送予定などについてお伝えいたします。今夜の『カンブリア宮殿』の放送では、龍さんへのお悔やみと感謝の気持ちをお伝えするパートを設けています。また、今週日曜日の昼12時からは、龍さんの最後の出演回となった今年3月26日放送分を再放送いたします。

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