
国立感染症研究所が風疹の抗体の有無などを調べる研究を行った際に、およそ4割の検査結果を誤って違う人に返却していたことがわかりました。そのために、5人が本来不要な予防接種を受けたということです。
国立感染症研究所が去年10月から行っていた三重県などに住む199人の男性を対象にした風疹の抗体の有無などを調べる研究の過程で、80人分の検査結果を誤って違う人に返却していたことがわかりました。
このうち41人は抗体の有無について、実際とは反対の結果を伝えられ、抗体が「ある」のに「ない」と伝えられた人のうち5人が不要な風疹の予防接種を受けたということです。
国立感染症研究所によりますと、国内で定期接種が行われているワクチンについては、抗体がある状態で接種しても健康被害は確認されておらず、今のところ5人にも目立った健康被害などはないということです。
返却された検査結果には、抗体の有無のほか、抗体価の数値が記載されていましたが、氏名などの個人情報の記載は無かったことから、個人情報の漏えいはないとしています。
国立感染症研究所は誤って違う人に検査結果を返却した要因について、測定の担当者から解析の担当者へデータが受け渡される際に口頭でファイル番号を伝えたためとしていて、「被験者や関係者の皆様にお詫び申し上げたい。作業手順書を作るなどして再発防止に努める」としています。
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