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C判定は放置しない!受けるべきオプション検査TOP3は?医師に聞く『健康診断のトリセツ』【ひるおび】

国内
2025-04-04 15:36

定期的な「健康診断」、きちんと受けていますか?
厚労省によると、定期健康診断を受けた人の約6割は“所見あり”。
【C】の経過観察ってどうすれば?オプション検査の選び方が分からない・・・
素朴な疑問に医師が答えます!


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『健康診断』は治療のきっかけが隠された“宝の地図”

ひまわり医院 伊藤大介院長:
本当に大事な病気が結構隠されているんですよ。例えばがんだったり、脳卒中だったり心筋梗塞というのは、徐々に進行していって突然発症する。
唯一それを発見するきっかけが、健康診断であることが多いんですね。


健康診断では、11の必須項目が厚労省によって定められています。


①既往歴及び業務歴の調査
②自覚症状及び他覚症状の有無の検査
③身長、体重、腹囲、視力及び聴力の検査

⇒身体の現状


④胸部エックス線検査及び喀痰検査
⇒肺・大動脈・骨


⑤血圧の測定
⇒高血圧・動脈硬化


⑥貧血検査(血色素量、赤血球数)
⇒貧血
⑦肝機能検査(GOT、GPT、γ-GTP)
⇒肝臓
⑧血中脂質検査(LDL・HDLコレステロール、TG)
⇒心筋梗塞・脳梗塞
⑨血糖検査・クレアチニン
⇒糖尿病・腎臓


⑩尿検査
⇒腎臓


⑪心電図検査
⇒心臓


C・D判定は「絶対に放置しない」

一般的な健康診断の結果には、各検査項目ごとに判定コード(A~F)がついています。


【A】異常なし
【B】軽度の異常が疑われる
【C】要経過観察
【D】要精密検査

【E】要治療
【F】治療中


C判定が出たときに、病院に行くか迷ったことがある人もいるのではないでしょうか。
【C】の要経過観察は「少し気になる点があるがすぐに治療が必要なほどではない」
【D】の要精密検査は「放置すると病気が進行する可能性がある」
というものです。


ひまわり医院 伊藤大介院長:
C判定というのは、皆さん誤解しがちなんですけれども、「自分で勝手に放置していい」ということではありません。あくまで「病院の先生と一緒に、しっかりフォローアップしてください」というサインです。
特に画像診断で、AからCに急に変わるということは何かが起こったはずなんです。
その何かをちゃんと調べるということはとても大事なことだと思います。


杉浦太陽さんも、以前C判定を受けたことがあるそうです。


コメンテーター 杉浦太陽:
胃にC判定が出て、まあいいかなと思ってたんですけど、38歳位の時に親に「お願いだから行ってくれ」と言われて胃と大腸の内視鏡検査をしたんです。
そしたらポリープが2個見つかって、そのうちの1個が変な形で、先生に聞いたら「来てよかったね。親に感謝だよ」って。「これは数年後必ずがんになったよ」と言われて。
とってなかったら…と、ゾッとしますね。絶対行った方がいいです。


伊藤医師が勧めるオプション検査【1位】

1位は、「腹部超音波検査」。
この検査で多くの病気が分かります。


肝臓・・・肝臓がん、肝硬変、脂肪肝など
すい臓・・・すい臓がん、すい炎など
腎臓・・・腎臓がん、慢性腎臓病、腎結石、尿管結石など
胆のう・胆管・・・胆管がん、胆石、胆のうポリープなど
子宮・卵巣・・・卵巣のう腫、子宮筋腫、子宮腺筋症など
膀胱・・・膀胱がん、膀胱結石など


検査は、体に害のない超音波を発する機械にゼリーを塗って体にあてるだけです。
料金は5000円~6000円。
頻度は年に1回で、副作用はほとんどありません。


ひまわり医院 伊藤大介院長:
これほど幅広く病気がわかって、なおかつ繰り返し受けられて安全性が高く、コストパフォーマンスも良い検査はなかなかないと思います。
幅広い世代に受けてほしいです。 例えば若年だったら脂肪肝、尿管結石、子宮筋腫がわかりますし、高齢者ではやっぱりがん系ですよね。


【2位】便潜血検査

2位は「便潜血検査」。わかる病気は「大腸がん」です。


大腸がんの罹患数を見てみると、男女ともに2位で、総数では1位。
さらに死亡数は、女性は1位となっており、年間約2万5000人が亡くなっています。
突然発症することは少なく、がんの芽のような状態を経てがん化することが多いため、他のがんより早期発見が特に重要です。
がんになる前に発見し内視鏡手術で切除をすることで、がんの脅威そのものをなくすことができます。


検査方法は、2日に分けてスティックで適量の便を採取します。
料金は500円〜1000円。頻度は年に1回です。


ひまわり医院 伊藤大介院長:
数あるがん検査の中で、やはり大腸が一、二を占めるものなのでこちらを選びました。
もちろん精度だけで言えば大腸内視鏡の方がいいですが、やはりちょっと敷居が高いのとお値段もそれなりにします。それに比べ便潜血検査は非常にお手頃なので、ぜひ受けていただきたい検査です。


伊藤医師によると、注意点が2つあります。


ひまわり医院 伊藤大介院長:
2日に分けて行なってください。1回だけだと精度がかなり落ちます。
2つ目は、痔などで「もう1回受けたい」と言われるんですけど、陽性が出たら必ず大腸内視鏡はやっていきましょう。


【3位】低用量胸部CT検査

3位は「低用量胸部CT検査」。
この検査では、がんの死亡率1位の「肺がん」がわかります。


肺がんは60代から罹患率が上昇していきますが、初期症状がほとんどありません。
がんが進行して気管支に達すると、咳や血痰などの症状が出ることがあります。
症状が出てからでは既に転移が進み、手術ができないケースもあるので、こちらも早期発見が重要です。


料金は1万円~1万5000円。頻度は1年~2年に1回。
検査の際の放射線量はCT検査の10分の1となっています。


伊藤医師は、「一般の健康診断よりも情報量が写真と動画くらい違う。肺がんの死亡数を考えても受けてほしい」と話します。


ひまわり医院 伊藤大介院長:
レントゲンとCTは全然違う検査だと思っています。
CTは連続で撮るので、立体的に分かるんですね。もう医師が見れば「大体この位置にこういう感じで肺がんがある」と、よりリアルにわかるのでぜひCT検査を受けてほしいと思います。


年齢によって受けたほうがいい検査は変わる?

≪若い世代≫
進行スピードを測る検査
⇒コレステロール・血圧など
⇒生活習慣の見直しで予防可


≪高齢世代≫
進行状態を知る検査
⇒動脈硬化・腎機能(クレアチニン)
⇒今の状態を知り上手に付き合う


ひまわり医院 伊藤大介院長:
例えば、若い年齢だったら進行速度といってコレステロールや血圧など基本的な検査の方が重要になってくるんですが、だんだん年齢を重ねてくると、逆にどこまで自分が進行してしまったのかを重視した検査。例えば動脈硬化や脳のMRIなどの検査を重要視して頂きたいですね。


コメンテーター 朝日奈央:
例えばさっきの肺のCT検査だと、何歳ぐらいからですか?


ひまわり医院 伊藤大介院長:
60歳代からだんだん罹患率が上昇しますので、60歳代ぐらいから受けていただくといいのではないでしょうか。 
タバコを吸ってらっしゃるとか、家族歴がある人とかは特にですね。
1位(腹部超音波)と2位(便潜血検査)に関しては、敷居も低いですし、年齢に関係なくぜひ受けていただきたいです。


コメンテーター 朝日奈央:
胃カメラを受けるタイミングはどうしたらいいですか?


ひまわり医院 伊藤大介院長:
胃カメラに関しては大体40歳代ぐらいから、1回は受けていいと思うんですよ。
ただ(その前でも)ピロリ菌がいるかどうかは1回判定を受けてもいいかもしれません。


(ひるおび 2025年4月2日放送より)
==========
<プロフィール>
伊藤大介氏
ひまわり医院院長 総合診断医
幅広い健康問題に対応する医師


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