「象牙」を「マンモスの牙」と偽り、インターネットオークションで販売したなどとして、象牙販売会社の元社長らが警視庁に逮捕されました。象牙は国際的な取引が禁止されていますが、「マンモス」が隠れ蓑になっているとの指摘もあります。
美しい光沢が特徴の「象牙」。密猟が絶えず、違法な取引が世界的に問題となっています。
この象牙をめぐって、警視庁はオークションサイトで象牙製品であることを表示せず、客4人に象牙を販売したなどとして、販売会社の元社長・醍醐信昌容疑者(58)ら4人を逮捕しました。
醍醐信昌 容疑者
「出品の取り消しを逃れたかった」
醍醐容疑者の会社のSNSで紹介されている象牙の加工映像。
警視庁によると、醍醐容疑者らは象牙製品を売買できる国の登録を受け、店舗や自社サイトで正規に販売していましたが、象牙の取引を禁止している大手オークションサイトにも「マンモスの牙」などと偽り、出品していたといいます。
サイトを見てみると…
記者
「マンモスと書かれた商品がたくさん並んでいます」
実はマンモスは絶滅種のため、牙の販売には規制がありません。象牙の代用品としても人気が高く、オークションサイトで醍醐容疑者側から購入した客4人も「マンモスのもの」だと思い込んでいたということです。
ワシントン条約で国際的な取引が禁止されている象牙。「マンモス」という隠れ蓑が不正な取引や密輸の温床になっていると専門家は指摘します。
象牙取引の問題に詳しい 坂元雅行 弁護士
「マンモスを隠れ蓑にして、象牙の違法販売をしているのではないか。日本のオープンな象牙市場が違法輸出を引き起こす温床になっている。世界全体の象がますます危機にさらされていて」
醍醐信昌 容疑者
「(象牙の違法販売は)たばこのポイ捨てくらいだろうと思い、警察に取り締まられると思わなかった」
警視庁は醍醐容疑者らが2022年からの2年間にインターネットサイトで象牙の製品を販売し、あわせて4600件、総額2億円ほどを売り上げていたとみて、詳しい販売ルートなどを調べています。
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