生活保護の支給額引き下げは違法だとして、受給者が取り消しなどを求めた裁判についてです。最高裁は「支給額の引き下げは違法」とする統一判断を初めて示し、引き下げ処分を取り消す判決を言い渡しました。
【写真を見る】【速報】生活保護費引き下げ取り消し訴訟 最高裁が「支給額の引き下げは違法」と判決 「厚生労働大臣の判断に過程と手続きに過誤、欠落」
「健康で文化的な生活を守るという法律に違反している」
厚生労働省が2013年からの3年間にわたり、物価下落などを踏まえて支給額を最大10%引き下げたのは違法だとして、全国の受給者が引き下げの取り消しなどを求め、各地で訴えを起こしています。
このうちの2つの裁判について、最高裁はきょう午後、「支給額の引き下げは違法」とする統一判断を初めて示し、引き下げの処分を取り消す判決を言い渡しました。
最高裁判決
「専門的知見と整合性を欠くところがあり、厚生労働大臣の判断には過程と手続きに過誤、欠落があったといわざるを得ない」
一方で、受給者側の賠償請求については退けました。
原告の1人 千代盛学さん(71)
「今のところ感無量。裁判長のこの判決だけで胸がいっぱい」
同様の裁判は29の都道府県であり、引き下げが適法か違法かで判断は分かれています。
今回、統一判断が示されたことで、これらの裁判にも大きな影響を与えることになり、国も対応を迫られることになります。
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