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記録的猛暑も「温暖化は嘘」? SNSで増える懐疑論 トランプ氏は否定…温暖化は「不都合な真実」か【サンデーモーニング】

国内
2025-07-07 06:30

年々、厳しさを増す夏の暑さ…ところが、その背景にある地球温暖化から目を背けるような動きが起きています。


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猛暑…温暖化に懐疑の声

猛暑の中、コメ作りが進む田んぼに行くと...


コメ農家・多田正吾さん(千葉・東庄町)
「今年は雨が降らないので、こんなに(土が)割れてしまった。あんまり割れると稲の成長も悪くなる」


想定より降水量が少なく、異常な高温が続けば、コメの出来への影響は避けられません。


多田さん
「雨がなければ細くなる。実が小さい」


出荷量が減少し、今後更なる価格高騰に繋がる可能性もあります。


街録
「めちゃくちゃ暑いです。暑くて溶けちゃいそうです」


東京都心では、6月の真夏日の日数が観測史上、過去最多を更新しました。7月に入っても列島各地で体温超えの暑さに見舞われています。


こうした猛暑は、世界でも。


火曜日、フランスでは「命が危険にさらされる」として5年ぶりに最高レベルの「熱波警報」を発表。


パリ市民
「冷蔵庫、いや、冷凍庫に入りたい気分だわ」


イタリアのローマでは最高気温が連日40度近くを記録。スペイン南部では、6月28日、46度を観測しました。


スペイン市民
「この暑さには慣れない。どうにもできないので仕方がない」


尋常とはいえない猛暑の背景にあるとされるのが「地球温暖化」。


ところが今、世界を見渡すと、この温暖化に懐疑的な声が広がっているのです。


インフルエンサー ジョー・ローガン氏
「気候が安定してないことは当然。人間の影響で気候変動したのではない」


こうした発言を行っているのは、インターネットの配信番組で、世界的人気を博すインフルエンサー。このチャンネルの登録者数は2000万人に及びます。


イギリスのニュースサイトの分析によれば、気候変動に懐疑的なXの投稿は、2021年と比べ82%、YouTubeでも43%増加しています。


さらに、温暖化という科学的事実そのものに背を向けるのが...


トランプ氏が“温暖化否定”で

トランプ大統領
「(化石燃料を)掘って掘って掘りまくれ!」


地球温暖化を否定し、温暖化対策を定めたパリ協定から脱退したトランプ大統領。


2025年、政府の歳出削減を名目に、アメリカの気候科学をリードするNOAA「アメリカ海洋大気局」の職員、2000人以上を削減すると発表したのです。


解雇されたNOAA気候科学者
「気候科学と、まさに今取り組むべき重要な仕事が、政権の標的になってしまった」


気候変動を「不都合な真実」として覆い隠すような動きが広がる中、その影響は日本にも及びます。


国立環境研究所がNOAAと予定していた共同観測の計画が頓挫。準備に当たった研究者は...


国立環境研究所・谷本浩志さん
「信じられないほどの驚き。科学は『不都合な真実』があったとしても、それを解決していくためのツールであり、非常に重要な武器」


日本人は“温暖化意識”が低い?

そうした中で発表された世界32か国の温暖化対策に関する意識調査。その結果は意外なものでした。


気候変動対策として「個人の行動が必要だ」と感じる人の割合が、日本は32か国中最下位の40%。


しかも4年前から19ポイントも減少しているのです。街で聞いても...


街録「私ひとりがやってもなっていう気持ち」


街録「いざ自分で何かやっているかというと、思いつかない」


こうした声の背景を、地球温暖化問題に詳しい専門家は..


江守正多教授(東大未来ビジョン研究センター)
「講演をしていて、温暖化が心配な人と尋ねるとみんな手を上げる。しかし温暖化が止められると思う人と尋ねると全然手が上がらない。ある意味で問題が大きすぎて、自分が何かしてもどうにかなるものではないと多くの人が感じているのではないか」


加えてここ最近、日本でも海外同様、温暖化に懐疑的な主張がSNSで見られるなど、厳しい現実から目をそむける人が増えているようにも見えます。


この状況に対し、今こそ私たちの意識を変える必要があると江守さんはいいます。


江守教授
「本当に気候変動に対して懐疑的な人は、日本の中で1割ぐらい。しかし『気候変動対策をやりましょう』と言われると、便利で快適な生活を犠牲にして、地球にいいことをしろと言われているような『負担意識』を感じてる人はまだ多い。」


「僕はよく『自分のことは棚に上げて下さい』と言っている。一人一人の生活レベルというより政策レベルで大きく変わっていかなきゃいけない。SNSで意見を発信するとか、投票とか、色々な形で意思を表明することはできるんじゃないかと思います」


温暖化対策が逆風にさらされる中、社会を変える取り組みが求められています。


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