事実上の“政権選択の選挙”と指摘される今回の参院選。私たちの暮らしには、どう影響してくるのでしょうか。与野党幹部に聞いていきます。きょうは、政権交代を掲げる立憲民主党です。
【画像で見る】各党の支持率は?(最新のJNNの世論調査 7月5日・6日実施)
物価高対策が突破口なるか 立憲が示す「責任」ある財源論とは
立憲民主党 辻元清美 代表代行
「気を抜いた方が負けますので」
「頑張ろうね、頼みますよ」
選挙戦序盤から戦闘モードの立憲民主党・辻元代表代行。
井上貴博キャスター
「ストレートに伺います。なぜ立憲民主党はパっとしないのか?」
立憲民主党 辻元清美 代表代行
「あのね…そんなパっとせえへんかな?」
参院選の争点、立憲が目指す社会などを井上キャスターが徹底取材します。
立憲民主党 野田佳彦 代表(2024年9月)
「私は本気で政権を取りに行く覚悟であります」
2024年に「政権交代」を掲げて党の代表に就任した野田代表。
その道筋については「ホップ・ステップ・ジャンプ」に例えています。
「ホップ」と位置づけた2024年の衆議院選挙では50議席増やして躍進し、衆議院で与党を少数に追い込むことに成功しました。
「ステップ」となる参院選でも、参議院の与党過半数割れを狙います。
立憲民主党 辻元清美 代表代行
「今回はやっぱり事実上の政権選択。どっちに振れるかで政治が本当に大きく変わる」
「ジャンプ」である政権交代への“前哨戦”で立憲が最優先する政策が「物価高対策」です。
立憲は今回の公約に2026年4月から最長で2年間、食料品にかかる税率をゼロにするほか、緊急的な措置として1人あたり一律2万円を給付する物価高対策を盛り込みます。
立憲民主党 辻元清美 代表代行
「自民党の幹事長が『消費税を守り抜く』と言ったわけですよ。「消費税を守り抜く」ではなくて、「国民の暮らし」を守り抜かなきゃいけない」
財源は積み過ぎた基金を取り崩すなどして捻出し、赤字国債は発行しないとしています。
立憲民主党 辻元清美 代表代行
「(減税を言うなら)財源は示さなあかんわ。『どんどん赤字国債出せ』とか『財源は与党に』と言っているところは政権任せられない」
減税を訴える他の政党との違いを、辻元氏は“責任の違い”と強調。責任政党として政権の受け皿になり得ることをアピールします。
ただ、最新のJNNの世論調査(7月5日・6日実施)で立憲の支持率は6.3%となっていて、自民党が逆風にもかかわらず、その受け皿にはなりきれていません。
有権者からは、こんな疑問が。
街の人
「言っただけで(政策を)叶えてもらえないんじゃないか」
「(立憲民主党は)本気で政権を取りに行くつもりがあるのか」
「なぜパっとしない?」問いかけに辻元氏の答えは
井上キャスター
「ストレートに伺います。なぜ立憲民主党はパっとしないのか?」
井上キャスターが問いかけたこの質問に、納得できる答えができなかった辻元氏。
その後、突然思いを口にしました。
立憲民主党 辻元清美 代表代行
「私あれからずっと考えてたんだけれども、さっきインタビューされてから。なぜ(立憲が他党と比べて)尖ってないかというと、責任が重いからだと思う。(政権を取りに行く政党として)無責任なことは言えない」
辻元氏は物価高や社会保障といった課題に向き合う責任政党として、「派手さ」より「継続力」を訴えます。
立憲民主党 辻元清美 代表代行
「(立憲は)いきなり打ち上げ花火にならなくても、ジワっと社会を支えていくような政党とか政治家の集団というようになればいいな」
その上で“立憲の覚悟”を問いました。
井上キャスター
「政権交代する気はありますか」
立憲民主党 辻元清美 代表代行
「もちろん。政権をやっぱり担うということを意識した準備体操は、それぞれ始めていますよね」
辻元氏は「野党が政策テーマごとに信頼関係を結ぶことが大切」と強調します。
立憲民主党 辻元清美 代表代行
「(通常国会で)ガソリンの暫定税率廃止で、全野党がまとまれば法案も衆議院でドンと通る。私はあれは『首班指名の予行演習』だったというぐらいのつもりで思っている」
立憲が議席を増やすと社会はどう変わるのか。
立憲民主党 辻元清美 代表代行
「いまは一部の人に富が偏っていると思うから、公平公正な社会にしなきゃいけないし、男女の格差を埋める。それから富の格差を埋める。都市と地方の格差を埋めるということをしていきたい」
国民の審判どうなる?「物価高対策」最重視が3割
井上キャスター:
参院選で重視する政策、投票先についての世論調査です。
【参院選で最も重視する政策は?】(7月JNN世論調査より)
▼物価高対策:30%
▼景気対策:16%
▼社会保障対策:15%
▼少子化対策や子育て支援:11%
▼外国人規制:6%
▼「政治とカネ」の問題:6%
▼外交・安全保障:6%
▼憲法改正:2%
▼選択的夫婦別姓:1%
【参院選での比例代表の投票先は?】(7月JNN世論調査より)
▼自民党:25%
▼立憲民主党:12%
▼参政党:9%
▼国民民主党:8%
▼れいわ新選組:6%
▼日本維新の会:6%
▼公明党:5%
▼共産党:3%
▼日本保守党:2%
▼社民党:1%
まだ2週間弱あるので、この数字がどう変化していくのかということになりそうです。
出水麻衣キャスター:
各党の主張をこれからじっくりと聞いていきたいところですが、辻本さんのインタビューにあった「尖っていることを言えないのは無責任なことをいたくないから」という言葉に、与党との向き合いや、野党共闘していく中での難しさみたいなものが少し垣間見られた気がします。
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