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【選挙の日、そのまえに】参議院議員選挙 序盤の情勢は? 自公で過半数は“微妙な情勢” カギを握る「1人区」激戦の香川選挙区の実情は【news23】

国内
2025-07-08 14:17

20日に投開票が行われる参議院議員選挙で、与党が過半数を獲得できるか微妙な情勢であることが分かりました。カギを握るのは32の「1人区」。激戦の選挙区の実情を取材しました。


【写真を見る】激戦の1人区・香川の6人の候補者


激戦の1人区・香川 候補者6人の争い

コシのあるうどんが名物で、瀬戸内海や数々の離島が美しい香川県。いま、参議院選挙の激戦地となっています。


7日、香川に入った自民党の小泉進次郎氏。応援するのは、自民現職の候補者・三宅伸吾氏(63)です。


自民党 小泉進次郎 氏
「最後は追い付け追い越せ、必ず三宅さんは私は勝つと思う。この香川のうどんのように腰の強い粘り腰で、三宅伸吾さんの当選を一緒になって勝ち取ろうじゃありませんか」


「1人区」の香川選挙区で自民が負けたのは、18年前、2007年が最後です。強固な保守地盤とされるこの香川で、いま“異変”が起きています。


JNNの序盤の情勢調査では、国民民主党の新人を、自民の三宅氏が激しく追う展開となっています。ただ4割あまりの人が「まだ投票先を決めていない」と答えていて、今後、情勢が大きく変わる可能性があります。


日経新聞記者から政治家へ転身した三宅氏。


自民党現職 三宅伸吾 候補
「賃上げができるような経済環境、経営環境を整えること、これが強い経済を作る一番大事なポイントだと思います」


自民党の「裏金問題」などで逆風の選挙戦。経済政策などを訴えて3期目を目指します。


自民党現職 三宅伸吾 候補
「まあ順風じゃないでしょうね。あれだけ不祥事を2年半やったわけですから、順風なはずがないと思います。あおりを食っています。しかしそれはプロですから、全ての環境がどうなろうと勝ち残るというのが政治家じゃなきゃいけない」


一方、「やや優勢」となっているのが、国民民主党の新人・原田秀一氏(52)です。


6日に開かれた決起集会。玉木代表が遊説の合間を縫ってオンラインで激励しました。


国民民主党 玉木雄一郎 代表
「何とか仲間を一人でも勝たせたい。日本の政治を変えるエンジンを、原動力を作りたいと」


2025年2月に党の公募で選ばれた原田氏。香川が地盤の玉木氏がサポートしています。課題は知名度の低さ。投資・証券会社に勤めた経験を交え、党の政策を訴えています。


国民民主党新人 原田秀一 候補
「地盤も看板もない新人ですが、経済の経験、ビジネスの経験は誰にも負けません。必ずや手取りを増やす夏に、香川を変える夏にしてみせます」


さらに、玉木氏と同じように、自転車に乗って街頭活動を行っています。


国民民主党新人 原田秀一 候補
「(玉木代表からは)選挙はいつも熱伝導だっていうことで、どれだけ演説なりで熱を訴えていくかということは一番よくもらってるコメントでありますので、そこはまだまだ私も足りないところあるが、頑張って、皆さんに熱を理解してもらうように頑張りたい」


3度目の国政挑戦となる参政党の小林直美氏(51)は…


参政党新人 小林直美 候補
「使えるお金を少し増やす。それだけで経済成長できるんですよ」


共産党の長尾真希氏(36)は…


共産党新人 長尾真希 候補
「戦争や貧困、差別なく平和に暮らせる政治を皆さまとともに作りたい」


ほかに無所属の町川順子氏(66)と諸派の野呂美和子氏(61)の2人が立候補しています。


香川県民は選挙戦をどう見ているのでしょうか。


飲食店経営の男性(70代)
「場当たり的なことテレビでも言っている、それがちょっと嫌。とりあえず景気をよくしてもらって、みんなが商売人もサラリーマンも給料が上がって、それから次の段階」


母親(30代)
「現役世代に対する税金を減らしてほしいなとは思っている。給与明細を見て、手取りが少ないと思ったらショック、結構取られてるなと思ったらすごくショックなので、そこがちょっと減ったら気持ちも楽になるのかなと思う」


歯科医師(20代)
「ニュースとかで裏金とか色々聞いてる中で、どうなのかなと思う部分が多少ある。誠実に政治家の皆さんには頑張っていただきたい」


「1人区」が重要なワケ

小川彩佳キャスター:
香川では激戦となっているようですね。


TBSスペシャルコメンテーター 星浩さん:
自民党は現職なので何としても死守したいということですが、野党側は玉木代表の地元ですし、立憲民主党の小川幹事長の地元でもあるんです。


なので、何としても奪還したいということで、ここは与野党の非常に激しい一騎打ちになっていますね。


藤森祥平キャスター:
香川のように鍵を握っている「1人区」ですが、序盤の情勢を見ると、与党の優勢が9議席にとどまっていますが、この状況について星さんはどうみますか?


星浩さん:
なぜ「1人区」が大事なのかというのを分析してみると、与党は50議席取らないと過半数に届かず、政権が維持できないんです。


その内、例えば公明党は今の勢いだと比例と選挙区で12議席くらいだろうとみています。そうすると、自民党で38議席取らないといけないわけです。


そのうち自民党の比例は、自民党の評判が少し悪く、今は逆風なので12議席くらい。複数区では13議席だとすると、残りが1人区で13議席必要ということになります。


序盤の情勢を見ると、今のところ1人区で9議席が優勢なんですが、このままだと過半数に届かず、さらに4つ5つ上乗せが必要ということになります。


小川キャスター:
星さんは今後の動きをどう読みますか。


星浩さん:
2022年の参議院選挙の1人区の結果を見ると、自民党は東北で苦戦し、4議席取りこぼしましたが、あとは圧勝でした。


今回は東北も苦戦していますが、今まで強かった九州や四国でもかなり苦戦しています。地方なので、物価高の影響やガソリン高の影響をもろに受けて、それが政権批判に繋がっているというのが見て取れると思います。


それから今後、勢いを増している参政党が保守的な自民党票を食うのかどうなのかという場所が多いんですが、一方で、野党側の票も食っているということもあるので、参政党の影響がどっちの方に出るか。


それによって、例えば接戦の地区が野党優勢という状況になったり、与党優勢だった地区が接戦という状況になったりすると、自民党はさらに厳しくなるという状況だと思います。


小川キャスター:
1票1票の選択が如実に結果に関わってくるので、投票の直前まで吟味していきたいですね。


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〈プロフィール〉
星浩さん
TBSスペシャルコメンテーター
1955年生まれ 福島県出身
政治記者歴30年


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情報提供元:TBS NEWS DIG Powered by JNN

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