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水道料金「8割引き上げ」の可能性?“水道管の老朽化”で財務省研究機関が試算【ひるおび】

国内
2025-07-08 16:18

水道の料金について「値上げが必要かもしれない」という試算が出されました。


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水道管 耐用年数超え2割以上

日本の水道管の長さは約74万km、地球18周分もあります。
その中で耐用年数の40年を超えている水道管は20%を超えています。
基本的に50年を超えると“大きく劣化をしている”という目安になりますが、国交省の資料によると「50年を超えた水道管の割合」は、2023年の段階では約9%。2030年では約21%、2040年では約41%になります。


水道管の腐食が進むと漏水の原因になります。
7月5日には、60年以上前に敷設された工業用の水道管が破損し、大阪市の交差点で水が漏れました。
6月28日には神奈川県鎌倉市でも60年前に取り付けられたボルトが腐食し、水道管が破裂。道路に大量の水があふれる事態となりました。


水道料金「8割引き上げ」の可能性?

そんな中、財務省の研究機関が驚きの調査結果を発表しました。
老朽化した水道の設備更新を全て水道料金のみで賄おうとした場合、水道料金を現状より平均で83%引き上げる必要があるといいます。
月平均3400円とされる水道代が、6200円ほどまで上昇する計算になります。(財務総合政策研究所の分析をもとに作成)


既に水道料金の値上げを決めた自治体もあります。
山梨県の北杜市で、面積は東京都と同じぐらいですが、人口は4万5000人ほどです。
全長約1350kmの水道管、271か所の浄水施設があり、維持管理のため2032年度までに基本料金を一律1190円へ段階的に引き上げることを決めました。


水道事業経営に詳しい近畿大学の浦上拓也教授によると、人口の少ない自治体は周囲との協力が不可欠です。
「料金の上限を定め、(上限を)超える場合には国からの財政支援を入れてでも引き上げないようにするということを国交省が検討し始めているところ」と話しています。


弁護士 八代英輝:
人口減少や過疎化があり、今までのようにあまねく水道を敷設していくことがだんだん難しくなって、今能登でも問題になっていますよね。水道料金は独立採算性が求められているので、地方に行けば行くほど料金が高くなるという構図になってしまう。
もっと人が集まって暮らすようにするなど、何か考えていかなければいけないところに来ていますよね。


コメンテーター 土屋礼央:
子どもたちの世代にどういうものを残すかが自分たちの責任だと思っています。正直、40年前の人にも、この時を想定したものを考えておいてもらいたかったと思いますけど、でもこれを直さないといけないですよね。本当に国の支援をお願いしたいなと思います。


恵俊彰:
優先順位としては、まず修復が必要。その後お金どうすんのってことでしょうね。水道料金だけでいいのか。


弁護士 八代英輝:
自治体は新しいものを作るのには予算がつけやすいんですが、今までのものを更新・メンテナンスしていくにはなかなか予算がつけにくいという部分もありますもんね。


コメンテーター 中村仁美:
やっぱり8割増は大き過ぎますよね。


「アプリ」でインフラの不具合を投稿

インフラ不具合の発見の協力を呼びかけるため、「My City Report」というアプリを利用している自治体もあります。


道路の損傷など困った場所を見つけたら、アプリを使って画像や位置情報を投稿します。すると、これを自治体が共有し、対応するというものです。
千葉市が開発したシステムをベースに、複数の自治体などが参画し、誕生しました。


恵俊彰:
(不具合を)どう見つけるかということもあるし、そこにもお金がかかるんだもんね。


江藤愛アナウンサー:
私達が生活する上でも本当に必要なものですので、本当に1人1人が作業のつもりで見つけていくのは大切かもしれないですね。


(ひるおび 2025年7月7日放送より)


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