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タオルが洗濯後に“自然発火” 専門家「家庭でも起こりうる」熱がこもる夏は要注意【ひるおび】

国内
2025-07-11 16:16

タオルの自然発火で火災

2025年5月、大阪市中央区のマッサージ店で深夜2時に火事が発生しました。けが人はいませんでしたが、店は全焼しました。
店の代表が消防士に出火原因を聞いたところ、原因は「タオルの自然発火」だったといいます。
代表によると、出火の前日、店でアロマオイルの拭き取りなどに使ったタオル約30枚をスタッフがコインランドリーで洗濯し、乾燥機にかけました。
乾いたタオルを店の入口近くに重ねておいたところ、その約4時間後に自然発火したということです。


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なぜ自然発火が起きたのか?

製品事故を調査するNITE製品評価技術基盤機構が実験映像を公開しました。


実験で、マッサージオイルをふき取ったタオルを洗濯して乾燥機にかけたところ、高温になった乾燥機の中のタオルから徐々に煙が出始め、激しく燃え上がりました。
実は、オイルに含まれている「不飽和脂肪酸」は空気中の酸素に反応して発熱する性質があります。
乾燥機の中など、高温の環境では熱がこもりやすくなり、発火する恐れがあると言います。
また、タオルを重ねて置いた場合も、内部に熱が蓄積し、自然発火することがあるということです。


市民防災研究所の坂口隆夫理事は、一般家庭でも十分に起こりうることだと話します。


恵俊彰:
アロマオイルは洗濯してもとれないんですか?


市民防災研究所 坂口隆夫理事:
完全に洗濯をすればとれると思いますけれども、やはり残ってしまいますね。アロマオイルばかりではなく、植物油などもそうです。
少し残っていると、空気との接触により酸化熱という熱が発生して、それが蓄積されて発火温度になると出火してしまう。


恵俊彰:
家庭でも起こりうることですか?


市民防災研究所 坂口隆夫理事:
そうですね。洗濯をして乾燥機にかけるとか、あるいは夏場に表に干した場合も相当高温になりますから。乾いたからと畳んだり熱が逃げないような状態になっていると、やはり出火する危険があるということですね。


要因となる「不飽和脂肪酸」を含むものには、アロマオイルの他に「床用ワックス」「サラダ油」などが挙げられます。


過去に「雑巾」が自然発火した事例も

2022年8月、警察学校の関係者から「武道場から煙が出ている」と119番通報がありました。掃除用具置き場に重ねていた雑巾と床の一部が焼けており、原因は床のワックスがけに使った雑巾が自然発火したことによるものでした。


NITEによると、油を拭き取った布や紙は、詰め込んで放置すると、常温であっても自然発火する恐れがあります。ゴミ箱などもリスクがあるので対策が必要ということです。


家庭での対策は

▼油がしみ込んだ洗濯物は乾燥機を使わず風通しのよい場所で干す
▼油がしみ込んだ紙を捨てる場合は、水に浸してから捨てる


コメンテーター 井上咲楽:
アロマオイルは使わないですけど、お風呂上がりにオイルを塗ったり、髪の毛にも日頃から使ったりするんですよ。大量ではないですけど、余ったものをちょっとタオルで拭き取ってて。乾燥機を使っているので、すごく油分が心配になりました。


市民防災研究所 坂口隆夫理事:
やはり洗濯・乾燥後に、熱を逃がしてあげるということですね。特に油のしみ込んでいた衣類は、別にして一度温度を下げるといいと思います。他のものと一緒にしまわないということですね。


(ひるおび 2025年7月10日放送より)


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