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霜月突入、立冬で暦の上では冬到来!!季節の便りと目視観測の変化【気象予報士・森朗のお天気タイムマシン】

国内
2025-11-19 06:30

今年(2025年)も残すところあと約2か月となりました。11月に入り、暦の上では「霜月(しもつき)」です。そして11月7日は冬の始まりを告げる「立冬」でした。実際に11月3日には東京と近畿で木枯らし1号が吹き、朝の冷え込みが厳しくなるこの時期、季節の変わりを知らせる“初物”の便りが届き始めています。(アーカイブマネジメント部 萩原喬子)


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霜月、立冬…冬の入口「初物」の観測

冬の初物の代表格が「初霜(はつしも)」「初氷(はつごおり)」、そして山々の白化粧「初冠雪」です。これらの「初物」の観測は全国の気象台の職員らによる目視(もくし)、つまり人の目に委ねられてきました。しかし、今、この伝統的な観測方法に大きな転換点が訪れています。


役目を終える「初霜」と「初氷」の目視観測とその方法

「初霜の観測方法」
初霜の観測は気象台や測候所の敷地内、または観測露場と呼ばれる決まった場所で職員が地面や草の上に霜が降りたかどうかを目で見て確認することで行われてきました。


気象予報士 森 朗氏:
霜は地表面の温度が氷点下になることで、空気中の水蒸気が氷の結晶となって付着する現象です。地域によっては黒いタイヤや炭などを置いて霜が見えやすくする工夫をして観測していました。


「初氷の観測方法」


気象予報士 森 朗氏:
初氷の観測には「結氷皿」という物が使われ、その水面に氷が張ったかどうかを職員が目で見て確認します。水の表面が薄くても完全に氷に覆われている状態が確認されると「結氷」が観測されたとなり、その年の最初の観測日が「初氷」となります。


これまで初霜や初氷は、農業への影響や日常生活での注意喚起(水道管の凍結など)として非常に重要な情報とされてきました。


しかし気象庁は、令和7年度の冬シーズン(2024年12月・2025年1月、2月)をもって初霜と初氷の目視観測終了を発表しました。


気象予報士 森 朗氏:
今まで目視観測により局地的な「点」の情報だけだったのが、アメダス(地域気象観測システム)やその他の観測情報、コンピューターシステムの発達によって、全国を網羅する「面」での情報の把握が可能になったため、目視観測は役割を終えることとなりました。


終わってしまった目視観測は他にも…

初霜、初氷以外にも多くの目視観測が自動化や廃止となりました。


気象予報士 森 朗氏:
人の目による主観的な判断ではなく、客観的な機械観測に置き換えられるようになりました。


今も続く、ただ一つの「初物」の目視観測

数多くの目視観測が自動化される中でただ一つ、今後も職員による目視観測が続けられる「初物」、それが「初冠雪」です。


初冠雪は「山が白く見えた日」ではなく、条件があります。
・夏が過ぎてから初めて山頂付近が雪によって白く覆われること
・気象台や測候所(ふもと)から目視で確認された日


気象予報士 森 朗氏:
「山が白く覆われた」というのはなかなか機械ではわからず、その観測には広範囲を見渡す人の視覚と状況を総合的に判断する能力が必要になってきます。現在も全国50か所を超える山の目視観測は続いています。


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