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2030年には肥満と過体重の人が成人人口の7割に達すると予想…中国で政府が対策に乗り出す事態に

海外
2025-03-21 18:39

中国でいま問題となっているのが、肥満の人の増加です。2030年には肥満と過体重の人が成人人口の7割に達すると予想されていて、政府が対策に乗り出す事態になっています。


北京市に住む王さん(30代)。この日やってきたのは、肥満の治療を専門に行う医療センターです。


医師
「屋外にいる時間が足りません。ゲーム時間を減らすべきです」
王さん
「どれくらい外に出れば良いですか?」
医師
「できる範囲で良いです」


以前は50キロほどだったという王さん。出産後に体重が増加しはじめ、残業が多く不規則な生活を送っていたこともあり、130キロを超えてしまったといいます。血糖値が異常に上がり、思い切って、胃を一部切除する手術を受けました。


肥満の治療を受けた王さん
「手術後1か月経てば、普通に運動できるようになります。体重を50キロくらい落とすのが目標です」


いま、中国ではこうした肥満の治療に注目が集まっていて、体重管理のアドバイスを行う小児病院まで登場しています。


北京友誼病院 減量・代謝外科 張鵬 主任
「3人の医師で、きょう、45人を診ました。肥満がとても話題なので、患者はますます多くなっています」


街の人たちも体重が気になっているようです。


「(体重には)注意していますが、つい食べてしまいます」
「1日30階分、階段をのぼります。以前より太ってしまい、自信を失ってしまったからです」


多くの人が体重を気にする背景には政府の方針がありました。


国家衛生健康委員会 雷海潮 主任
「去年、私たちは『体重管理』キャンペーンを立ち上げました」


中国では、18歳以上の成人のうち、肥満とその前の段階である「過体重」の人が2018年の段階ですでに50%を超えていて、2030年には70%に到達すると予想されています。


肥満に関連する医療費は、2030年には日本円にしておよそ8兆6000億円にのぼるということです。


膨張する医療費に危機感を募らせた政府は、3か年の「体重管理キャンペーン」を実施すると発表。ホテルや企業への体重計の設置などを呼びかけています。


その結果、公園のなかにはこんなものも…


AI身体測定器
「体重は63.9キロです」
記者
「体重が大声で読みあげられるので、ちょっと恥ずかしいです」


「AI身体測定器」です。体重や身長、血圧を瞬時に測定することができます。


AI身体測定器
「体重は84.2キロです」
公園の利用客
「国の基準だと重いですね。身体を鍛えたいのですが、仕事が遅くまであるので、あまり時間がありません」


様々な対策が講じられていますが、肥満の人が増えている背景にはなにがあるのでしょうか?


北京友誼病院 減量・代謝外科 張鵬 主任
「電子機器への依存で、屋外での活動時間や人との交流が減っている。あらゆる要因が世界的な肥満の増加を引き起こしています」


ライフスタイルの変化が引き起こしているという肥満の問題。中国政府はこの難局を乗り越えることができるのでしょうか?


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情報提供元:TBS NEWS DIG Powered by JNN

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