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和歌山パンダ“最後の公開” 帰国先の施設はまるでテーマパーク?中国での新生活と今後の可能性【Nスタ解説】

海外
2025-06-27 20:27

和歌山の4頭のパンダが28日、中国に返還されます。アドベンチャーワールドでは最後の一般公開が行われ、多くのファンが別れを惜しみました。
返還後、パンダが過ごすことになっている施設についても見ていきます。


【写真で見る】なぜ? 全身“黒ずくめ”で和歌山アドベンチャーワールドを訪れたパンダファンたち


研究施設というよりもテーマパーク? パンダ4頭が暮らす場所とは

高柳光希キャスター:
和歌山から中国に返還される4頭のパンダは、四川省・成都市にある「成都ジャイアントパンダ繁殖研究基地」という施設で過ごすことになっています。

日本語の公式HPによると、次のような施設だということです。


【成都ジャイアントパンダ繁殖研究基地】
●場所:成都市成華区パンダ大通り1375号
●入園料:大人 約1100円、子ども 約540円(オンライン予約が必要)
●広さ:約300ヘクタール(東京ドーム64個分)、約260頭を飼育


JNN北京支局 枡崎仁 記者:
私は先々週、この施設を取材してきました。パンダが約260頭いて、中国国内では最も多くのパンダが飼育されている施設だということです。

印象としては、とにかく敷地が広かったです。東京ドーム64個分ということで、日本の一般的な動物園の何倍、何十倍もあるようなイメージでした。


パンダがいる施設も点在しているので、歩いて回ると、かなり時間がかかってしまいます。そのため、ゴルフ場にあるような電動カートが有料で施設内を回っており、それを利用する人が多かったです。

パンダたちは普段、屋内外の展示施設で見られますが、取材した日は成都の最高気温が38度もありました。

パンダは暑さにあまり強くないということで、その日はすべてのパンダが冷房の効いた屋内の施設で過ごしており、汗をびっしょりかきながら見学する人間たちを横目に、パンダたちは涼しげに餌を頬張っているような状況でした。


高柳キャスター:
この施設には「研究基地」という名前がついていますが、研究施設なのでしょうか。それとも、動物園みたいな場所なのでしょうか。


JNN北京支局 枡崎仁 記者:
名称からは研究施設のようなイメージを持つかと思いますが、敷地の中にはパンダの展示施設のほかにも、レストランやグッズショップなどがたくさんあり、パンダをテーマにした劇場まで常設されています。

また、施設のシンボル的な建築物として高さ約70メートルの「タケノコタワー」というものがあり、来場者の目を引いていました。タケノコタワーは展望台になっており、上からは施設の様子や成都の街並みを見渡すことができます。

来場者は年間1200万人ほどいるということなので、実際に訪れると、研究施設や動物園というよりもテーマパークに近いような印象を持ちました。


上野のパンダも返還へ…中国から新たなパンダが来る可能性は?

日比麻音子キャスター:
充実した施設のようですが、パンダ4頭は、中国に渡ってから一緒にいられるのでしょうか。


JNN北京支局 枡崎仁 記者:
基本的には一緒に見ることができるようです。

スケジュールとしては28日、4頭のパンダたちが四川省の成都の空港に到着するとみられています。

そこからしばらくの間、検疫のために隔離されるということですが、どこで隔離が行われるのかについては非公開とされています。

ただ、施設の飼育責任者によると、空港からはパンダ1頭につきトラック1台をそれぞれ用意し、かなり慎重に隔離施設まで運ぶとのことでした。


南波雅俊キャスター:
施設の日本語HPの地図では「パンダフォレスト」「パンダレセプション」「クリーク」など、いろいろエリア分けされていました。一口にパンダといっても、それぞれ特色があるところで生活しているのでしょうか。


JNN北京支局 枡崎仁 記者:
そういったテーマ別には分けられていますが、基本的にはパンダの展示施設が点在しているので、あまりテーマに沿って展示されているようには見受けられなかったです。


高柳キャスター:
上野動物園から返還されたシャンシャンも、今はこの施設にいるのでしょうか。


JNN北京支局 枡崎仁 記者:
シャンシャンは、「成都ジャイアントパンダ繁殖研究基地」から150キロほど離れた山の中にある別の施設にいます。車だと3時間ぐらいかかってしまう場所です。


日比キャスター:
今後、上野動物園のパンダとのお別れも近づいてきてしまっていますが、また中国から日本にパンダが来るかどうかという協議は現状どうなっているのでしょうか。


JNN北京支局 枡崎仁 記者:
東京の上野動物園にいる2頭も、2026年2月までに返還されることが決まっているので、パンダが日本から1頭もいなくなってしまう可能性はあります。

一方で6月、中国の李強首相が、新たなパンダの貸し出しについて前向きな姿勢を示しました。そのためもしかしたら今後、李強首相が日本を訪問するときなどに、日本に新たなパンダを貸し出すという話が出てくる可能性もあると思います。


日比キャスター:
まずは和歌山のパンダ4頭が、無事に中国にたどり着くことを祈るばかりです。


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<プロフィール>
枡崎仁
JNN北京支局
短期を含めて3回目の北京駐在


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情報提供元:TBS NEWS DIG Powered by JNN

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