去年9月、東京・豊島区のアパートで、80代の母親の首を絞めて殺害したとして殺人の罪に問われている60代の息子に対し、検察側は懲役6年を求刑しました。
渋川勝敏被告(61)は去年9月、自宅アパートで同居していた母親(87)の首を両手と電気コードで締め付けて殺害した罪に問われていて、初公判で起訴内容を認めています。
きょうの裁判で検察側は、「母親には認知症の症状がないにもかかわらず、『将来、介護が必要となったら自分にはできない』と考えて殺害した」「自己中心的な犯行だ」として、渋川被告に懲役6年を求刑しました。
一方の弁護側は、「被告は事件当時、うつ病で判断能力が低下していて、心神耗弱が成立する」として、執行猶予付きの判決を求めました。
裁判の最後、裁判長に発言を促された渋川被告は、「母親にこんなひどいことをしてしまい、申し訳ないと思っています。夜には『ごめんなさい』と謝っています」と、消え入るような声で話しました。
判決は、今月11日に言い渡される予定です。
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