イスラエル軍は、地上侵攻したレバノンで激しい攻撃を続けています。JNNは、イスラエルが地上侵攻に踏み切った理由としているイスラエル北部の現状を取材しました。

【写真を見る】「住民のほとんどが姿を消した」町はまるでゴーストタウン…イスラエルが地上侵攻に踏み切った理由「イスラエル北部」の現状

記者
「北部に向かっていますが、イスラエルの軍用車両がかなり多く置かれています。地上侵攻が進むなかで、こういった軍用車両が付近の場所にとめられているという状況です」

JNN取材班が向かったのはイスラエル北部です。イスラエル軍が1日に始めたレバノンへの地上侵攻。新たな軍事行動に踏み切った背景にあるとされるのが、北部の町の状況です。

記者
「レバノンの国境にほど近いこうした町ではヒズボラからの頻発する攻撃によって、住民のほとんどがここから姿を消しました」

レバノン国境からわずか3.5キロに位置するキリヤット・シュモナ。去年10月以降、連日のように続くレバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラの攻撃を避けるため、ほとんどの住民は退避し、町はまるでゴーストタウンのようです。

避難した人
「家に戻りたいです。家族のもとに帰りたい。そのためにテロリストと戦い、排除しないとなりません」

地元メディアによると、イスラエル北部から避難を余儀なくされている人はおよそ6万人です。政府はこうした住民の帰還を実現するため、国境沿いのヒズボラの拠点を掃討するとして、地上侵攻を始めたと説明しています。

記者
「いまもまた大きな砲撃の音です。イスラエル軍がレバノン南部に向けて放った砲撃の音かと思います」

「限定的」と称して地上侵攻を始めたイスラエル軍ですが、レバノン南部の広いエリアで住民に対し退避を呼びかけていて、今後、攻撃を拡大させる可能性もあります。

イスラエル軍は空からの攻撃も続けていて、4日未明には首都ベイルートを空爆。

アメリカのニュースサイト「アクシオス」によりますと、狙われたのは先月末に殺害されたヒズボラの指導者・ナスララ師の後継者候補とみられ、政治部門の統括をしていたハシェム・サフィエディン師だったということです。

レバノン政府は、連日の攻撃によりレバノン全土で120万人ほどが避難を余儀なくされ、イスラエルとの交戦が始まって以降、2000人近くが死亡したとしています。

イスラエルは、弾道ミサイルを発射したイランに対しても反撃を明言していて、中東情勢は予断を許さない状況が続いています。

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