明治大学発のベンチャー企業などの研究グループがヒトに臓器を移植するために遺伝子を改変したブタの腎臓を、日本で初めてサルに移植することに成功したと発表しました。
ブタのクローン技術などを研究する明治大学発のベンチャー企業「ポル・メド・テック」などのグループはきのう、ヒトへの移植を想定したブタの腎臓をサルへ移植することに日本で初めて成功したと発表しました。
移植手術ではまず、ヒトに臓器を移植するために拒絶反応が起こりにくいように遺伝子を改変した生後2か月半で体重9キロのメスのブタから片方の腎臓を取り出し、両方の腎臓を取り除いた7歳5か月で体重8キロのオスのカニクイザルに移植しました。
移植後のサルの健康状態は良好で、尿を排出したことも確認できたということです。
グループは今後、さらに7例ほどサルへの移植を進めたうえで、ブタの腎臓をヒトに移植する臨床研究を目指していて、数年後に実現する可能性もあります。
動物の臓器をヒトに移植する「異種移植」は移植用の臓器が不足する中、その解決策として期待が高まっています。
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