あなたの食生活、塩分はどれくらいとっているでしょう?
2016-12-19 21:30:38
執筆:田口 絢子(管理栄養士)
日本人は調味料から塩分を摂取する機会も多く、知らず知らずに過剰摂取になっている傾向にあります。
例えば、働きざかりのサラリーマンで、朝と昼、昼と夜など、1日2食を外食で過ごす、という人も多いことでしょう。
このような場合、どのくらい塩分を摂取しているのか考えてみたことはありますでしょうか?
ここでは、塩分を排出する効果が期待できる食品についても詳しくご紹介します。
日本人は塩分のとりすぎが指摘されている
外食が多いサラリーマンAさん(40歳、独身)の食事を例に挙げて、1日にどのくらい塩分を摂取しているか見てみましょう。
料理名横の数値は塩分量を表しています。
・朝=食べない
・昼=牛丼(3.8)、味噌汁(1.7)
・夕=生ビール中ジョッキ1杯、鶏から揚げ(1.4)、大根サラダ(2.5)、焼きとり2本(つくね・たれ)(1.2)、冷奴(0.5)
Aさんの1日の塩分摂取量=11.1g
日本人の食事摂取基準2015年版(厚労省発表)では、食塩摂取量の目標量は成人男性8.0g未満、成人女性7.0g未満ですので、目標値より3.1gもオーバーしています。
現在、国民全体で塩分過剰が心配されていますので、毎日の減塩対策が必要です。
外食の機会が多い人は、注文するときに薄味で作ってもらうようにお願いするなど、お店の人にも協力してもらって無理なく塩分を減らしていきましょう。
また食卓で使用するしょうゆ、塩、ドレッシング等の多用は控えて、素材のおいしさを味わうように心掛けてみましょう。
塩分を排出してくれる食品 カリウムの多い食品を取り入れよう
カリウムは、ナトリウム(塩分)とバランスを取り合う関係にあります。ナトリウムが過剰になると、ナトリウムを体外に排出する作用があります。
つまり減塩を助ける効果が期待できるのです。カリウムを含む食材を意識してとることで、自然と減塩を心がけられます。
カリウムを多く含む食品
・野菜類(ほうれん草、枝豆)
・芋類(里芋、山芋)
・海藻類(昆布、わかめ、ひじき)
・大豆製品(納豆、ゆで大豆)
・果物類(バナナ、キウイフルーツ)
一日に必要なカリウム目安量
・成人男性は2500mg
・成人女性は2000mg
カリウムは水溶性なので、健康であればとり過ぎの心配はありません。
カリウム摂取アップポイント
カリウムはいろいろな食品に含まれます。なかでも多く含まれる野菜や果物を毎日しっかり食べる習慣をつけることから始めてみてはいかがでしょうか。
・朝=フルーツをプラス
・昼=野菜が多いメニューを選択
<含まれるカリウム量>
フルーツ
・バナナ1本450mg
・キウイフルーツ1個300mg
・りんご1個280mg
主菜例
・肉野菜炒め560mg
・ぶり大根620mg
副菜例
・ほうれん草胡麻和え590mg
・ひじきの煮物570mg
・具だくさん豚汁530mg
また、調理せずに食べられるドライフルーツ、ナッツ類などは手軽なカリウム補給としておすすめです。ビタミン、ミネラル、食物繊維等も豊富です。
<含まれるカリウム量>
・干し柿1つ200mg
・レーズン10粒75mg
・アーモンド10粒100mg
塩分の摂りすぎが原因で起こりやすい高血圧や心疾患の予防のためにもいつもの食生活を見直し、減塩を心がけたうえで積極的にカリウムを摂取することがおすすめです。
<執筆者プロフィール>
田口 絢子(たぐち・あやこ)
茨城県生まれ。管理栄養士、糖尿病療養指導士、ソーシャルスキル協会認定健康栄養カウンセラー。都内4か所の病院で給食・栄養管理経験を経て独立。栄養相談、献立作成、食と健康に関する記事の執筆、栄養学翻訳など活動中
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情報提供元: mocosuku