1月23日は「花粉対策の日」 ポイントは、早めの対策と日々の予防
2018-01-22 18:30:48
執筆:藤尾 薫子(保健師・看護師)
医療監修:株式会社とらうべ
1月23日は「花粉対策の日」として、日本記念日協会に登録されています。
花粉症に悩まされる患者さんは、例年3月中旬以降からゴールデンウィーク頃までで、その後秋頃にまた多くなります。
そこで、花粉には早め早めの対策が必要であり、なおかつスギ花粉症が多い1~3月に適切な対策をしておきましょう、という見地から、花粉問題対策事業者協議会(JAPOC)が制定しました。
そんな記念日にあたり、改めて花粉症対策の基本をおさらいしましょう。
花粉症対策の基本
花粉症は一種のアレルギーです。
充血・涙・かゆみといった「目の症状」、くしゃみ・鼻水・鼻づまりといった「鼻の症状」が特徴です。
これらのアレルギー反応を回避するには、当然のごとく、刺激となるアレルゲンに近づかないこと、遠ざけることがポイントになります。
花粉症対策はこれを基に「外出時」「家の中」「就寝時」のシーン別に示しています。
外出時
・花粉飛散情報のチェック:インターネットや気象情報が有効
・花粉の飛散が多い日の外出を控える
・外出の際は花粉対策アイテムを着用:メガネ、マスク、ツルツルコート、帽子など
・帰宅後の洗顔やうがい:身体に付着した花粉を洗い流す
・帰宅時に玄関で花粉をシャットアウト:室内に花粉を持ち込まないよう家族で徹底する
家の中
・床の拭き掃除やこまめな掃除で、知らず知らずのうちに室内に侵入する花粉を排除する
・とくに花粉の飛散が多い日は、窓やドアをきちんと閉めて、室内への侵入を防ぐ
就寝時
・風呂やシャワーで花粉を洗い流す:寝る前の習慣化が有効
・布団を外に干さない:飛散の盛んな時期はできるだけ布団乾燥機などを活用。布団の表面を掃除機で吸うのも効果的
・枕元の花粉をふき取る:床やベッドだけでなく、枕回りも少し湿らせたティッシュやタオルで拭いておく(寝ている間に花粉を吸い込まない対策)
誰でもなる可能性がある花粉症
よくアレルギー体質といいますが、これは遺伝的なもので、花粉症もこうしたアレルギー体質の人がなりやすいと考えられてきました。
しかし、実際には大人になってから突然花粉症になるという人もいます。
そして、遺伝的な要因だけではなく、住環境や生活習慣、ストレスなども花粉症を誘発する要因であることがわかってきています。
花粉を抗原として体内に取り入れると、IgEという抗体がつくられます。
これが一定の量に達すると花粉症の症状になるのですが、アレルギー体質の人に限らず、ストレスで免疫力が低下している人なども、抗体が限度を超え花粉症を引き起こしやすくなっています。
ですから、花粉症になる可能性は誰しも持っているといえます。
また、アルコールやタバコといった嗜好品も、花粉症の症状がでる目や鼻に影響を与えます。
お酒は血管を拡張させ、鼻詰まりや目の充血に、タバコは鼻の粘膜を刺激し、鼻詰まりの悪化につながることがあります。
これら嗜好品から受ける影響にも注意を向けましょう。
普段からできる花粉症予防の心がけ
花粉症を早めに予防するには、症状が出やすい目や鼻の、日ごろからの継続的なセルフケアが大切です。
次のようなポイントを参考にしてみてください。
目のセルフケア
・充分な睡眠をとり、TVやPC、端末などを見続けて目を酷使しないなど、目をいたわる
・コンタクトレンズ装用者は、使用法を遵守する
・目についた異物やほこりなどを洗う習慣をつける
・目がかゆいときは、掻かないで冷たいタオルで冷やす
鼻のセルフケア
・加湿を心がけ、鼻の粘膜を守る
・鼻が荒れたときは、ワセリンなどで保護をする
・鼻をかむときは保湿ティッシュを使用する
・鼻毛は抜かずに切る
・鼻を洗うときは、生理食塩水などを使う(塩素の強い水道水は避ける)
このほかにも、免疫機能を低下させないように、睡眠、食事、運動、休養など、基本的な生活習慣を整えて、ストレスフリーな生活を心がけておくことが、早めの花粉症予防につながるでしょう。
<執筆者プロフィール>
藤尾 薫子(ふじお かおるこ)
保健師・看護師。株式会社 とらうべ 社員。産業保健(働く人の健康管理)のベテラン
<監修者プロフィール>
株式会社 とらうべ
医師・助産師・保健師・看護師・管理栄養士・心理学者・精神保健福祉士など専門家により、医療・健康に関連する情報について、信頼性の確認・検証サービスを提供
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情報提供元: mocosuku