
今月18日(日)、今年の東京世界陸上と同じ舞台の国立競技場で行われるゴールデングランプリ陸上。日本トップクラスの選手だけでなく、世界記録保持者やオリンピックメダリストなど世界の超人たちが集結する。注目は、去年のパリ五輪で女子フィールド種目初の金メダルに輝いた北口榛花(27、JAL)。国立競技場での投てきは去年のゴールデングランプリ以来、約1年ぶりとなる。
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北口はシーズンを迎えるにあたって、改めてやり投への向き合い方についてこう話をした。「オリンピックで金メダルをとったんですけど、タイトルっていうものを全部とったら満足するんじゃないかと思ったんですけど、まだまだやらなきゃいけないことはたくさんあって、良かったなって思います」。
「まだまだやらなきゃいけないことはたくさんある」。その言葉通り北口はシーズン前のオフ期間に、水泳、バドミントン、体操、柔道、クロスカントリースキーなど様々な種目に取り組んだ。その意味について「もともと自分が小さいときに水泳やバドミントンとやってきて、やり投に活きているというのをすごく実感して今競技をしていて。でも世の中にはもっとたくさんのスポーツがあって、よりそれを極めている人ではあればあるほどその競技の特性だったり、どのように体を動かすかっていうのをすごく考えて競技をされていると思っていて、やったことのない種目も含めて色々チャレンジしてみて、ここからやり投に生かせるものはないかなと思って今年のオフは色んなスポーツにチャレンジしました」と話し、2025年シーズンに向けて「誰もやったことのない」準備をしてきた。
そして3月の奄美大島での合宿の際には目指す投てきについて、「自分のやりの飛び方が『山なり』過ぎていて」と課題をあげ、上から下に落ちるのではなく、後半落ちていくときも伸びるやりを目指すべくそこを変えていきたいと話した。
迎えた今季初戦。今月3日のダイヤモンドリーグ上海・紹興大会での結果は60m88で4位だった。帰国した北口は「やりが練習の段階から真っ直ぐ飛ばなくて、そういった部分が今回試合中に1本も真っ直ぐ投げられなかったので、投げれる手応えはあるんですけど、技術的に完成していない部分はあります。」と試合を振り返った。
次戦のゴールデングランプリに向けての修正点については、「もう少しやりを練習する必要があるのと、トレーニングの部分でどういう風にトレーニングすると試合に向けて投げられる状態にできるかっていうのをもう一度考え直す必要があるかなと考えています」と話す。
今回のゴールデングランプリ陸上には、71m40の自己ベストを持つマリア・アンドレイチク(ポーランド)やパリ五輪銀メダリストのヨ アン・デュプレッシ(南アフリカ)など世界の強豪たちが出場予定。
「『北口榛花の投てきはこれだ』というのを5月の段階でお見せできたらいいですし、お見せできなくてもまた9月(世界陸上)に見に来てねっていう気持ちで試合をしたい。ゴールデングランプリでは負けたくないです!」と笑顔で語った北口。9月の東京世界陸上を見据え、国立競技場でライバルたちと最高の戦いを見せる。
◆ゴールデングランプリ陸上
世界で13大会しか存在しない「WAコンチネンタルツアーゴールド」認定大会で、日本国内で開催される大会としては最高レベルに位置している。
北口の他に日本からは、男子100mにサニブラウン・アブデル ハキーム(26、東レ)、女子1500mには田中希実(25、New Balance)などが出場予定。
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