
今シーズンまで巨人の二軍監督を務めていた桑田真澄氏(57)が、オイシックス新潟アルビレックスBCのCBO(チーフ・ベースボール・オフィサー)に就任することが発表され、18日に都内で会見が行われた。桑田氏は冒頭、「また新たな挑戦をしたいなと思いまして、契約に至りました。微力ですが全力を尽くしたいと思っております。よろしくお願い致します」と決意を語った。
【写真を見る】元巨人二軍監督・桑田真澄氏「勝利至上主義ではなく人材育成主義を掲げて」オイシックスCBO就任会見
桑田氏は1985年にドラフト1位で巨人に入団し、プロ2年目の1987年には15勝をあげ沢村賞を獲得。2007年には39歳でメジャーリーグ・パイレーツに入団し、通算173勝をあげた球界を代表するエース。引退後は早稲田大学大学院を修了、13年には東京大学野球部で特別コーチを務めるなど野球界に広く関わってきた。
今回新たなステージとして選んだのは巨人と同じイースタン・リーグに所属しているオイシックス新潟アルビレックスBC(今季の対戦成績は巨人13勝、オイシックス4勝)。2015年には長男・真樹(まさき)さんがチームに在籍した縁のあるチームでもある。
決断した理由について、「ジャイアンツを退団して、来年は充電期間、ゆっくりしようと思っていた。メジャーリーグに視察に行って情報をアップデートしたり、ワイン造り、お米作りをしながら野球界全体をみて充電しようかなという思いでいたんですけど、髙島(宏平)会長はじめ池田(拓史)社長、フロントの皆さんから熱心に誘って頂いて、彼らの熱い想いに心を打たれて、新たな挑戦をしてみようというところに行きついた」と話した。
チームの状況については「オイシックスはNPBに参入して2年目と非常に若いチーム。資金力、戦力も劣ることは否めない。特にジャイアンツと比べても雲泥の差があると思っている。ただ、この若い球団で、僕自身が新しい挑戦をすることで、日本球界の発展につながっていくのではないかという思いもあり、今までの自分の経験と、大学院で学んだことを活かしながら貢献していきたい」と自身の経験を注ぐことを誓った。
就任するCBO(チーフ・ベースボール・オフィサー)はチームで初めて設けられた役職だが、主に球団の基盤強化、発展、およびチーム編成の強化。監督、コーチ、チームスタッフへの助言、指導、選手育成のための育成メソッド考案への助言に加え、練習環境の構築、整備、選手の評価など多岐に渡る助言をするという。
具体的な仕事について、「取り組むことはジャイアンツ時代と同じ方向性になると思う。勝利至上主義ではなく人材育成主義を掲げて、とにかく選手を育てていく」と話した。
■桑田真澄(くわた・ますみ)
1968年4月1日生まれ。PL学園時代は清原和博氏との「KKコンビ」で5季連続甲子園に出場し、通算20勝3敗、優勝2回。1985年にドラフト1位で巨人に入団。87年に15勝、最優秀防御率(2.17)で沢村賞、94年に最多奪三振(185個)とセ・リーグMVPを獲得。07年にメジャーリーグ・パイレーツに入団し、メジャーデビュー。08年に現役を引退した。
10年には早稲田大学大学院スポーツ科学研究科を修了し、13年~14年には東京大学野球部の特別コーチを務めた。21年に巨人の投手チーフコーチ補佐に就任し、ファーム総監督、二軍監督を歴任。今季は巨人を2年ぶりのイースタン・リーグ優勝に導いた。
■オイシックス新潟アルビレックスBC
2006年に創設され、07年からBCリーグに参加。24年には二軍のイースタン・リーグに参戦した。24年は8位、25年は7位。今季は三上朋也(元DeNA)、薮田和樹(元広島)、陽岱鋼(元巨人)などNPB経験者が所属。来季は松山竜平(元広島)、石川直也(元日本ハム)、渡邉諒(元阪神)などが加入する。ホーム球場はHARD OFF ECOスタジアム新潟(新潟市)
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