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村竹ラシッドの“悩み”に二宮和也「緊張と緊張感は違う」 110mハードル日本記録保持者と語る大舞台のマインドセット【THE TIME,】

スポーツ
2026-08-16 06:00

9月に愛知・名古屋で開幕するアジア大会に向け、TBSスペシャルアンバサダーの二宮和也(43)が注目選手を取材する企画がスタート。記念すべき第1回目のロケで訪れたのは、陸上・男子110mハードル日本記録保持者の村竹ラシッド(24)のもとだ。パリ五輪5位入賞を果たし、アジア大会では金メダル獲得が期待される日本陸上界のエースである。


【写真をみる】村竹ラシッドの“悩み”に二宮和也「緊張と緊張感は違う」


「おかしいくらい高いよな」

現場に到着した二宮の前に、軽々とハードルを跳び越えて村竹が現れた。


二宮:いました!すごい!はじめまして、二宮です。


村竹:村竹です。


二宮:今のは全力に近い?


村竹:いや、全然。半分以下です。


二宮:半分以下?えー!?一般人から見るとハードルが高すぎるんですよ。


110mハードルのハードルの高さは106.7cmあり、大人の腰の高さほどになる。レースではこの高いハードルを10台も跳び越えなければならない。


二宮:跳んでてどうですか?


村竹:さすがにもう慣れましたけど、ふとした瞬間におかしいくらい高いよなとは思います。


二宮:これは当たっても大丈夫なんですか?


村竹:全然大丈夫です。わざと倒さなければ。


二宮:当たったことに対しての失速もない?


村竹:前に出す足で思い切り蹴っ飛ばしたら減速すると思いますが、問題ない当て方もあります。当たったこともわからない、とか全然あるので。


実に、村竹が日本記録をマークした2025年8月のレースでは、10台すべてのハードルに接触していたのだ。さらに話はハードル間の距離におよぶ。


二宮:ひとつひとつの幅はどのくらい?


村竹:約9mですね。


ハードル間の距離は9.14mあるが、トップアスリートはここをわずか4歩で駆け抜ける。実際に二宮が9mの距離を歩いて4歩の感覚を体験してみたが、一歩の幅の大きさに圧倒されるばかりだった。


村竹がお手本として実演してみせると…


村竹:(越えて)1、2、3、4!


二宮:ほんとだ!最後、怖かった、急に走り出したから!こんな跳んでんの!?


村竹:フラットに走るのに近づけながら跳ぶ方が速く跳べるので。


二宮:目線はぶれたくない?


村竹:そうですね、極力上下動を抑えて。


二宮:すごいね!


村竹:なかなか褒められることないので(笑)。


「考えない日はなかった」

無駄を削ぎ落とした走りで世界と渡り合う村竹だが、胸の奥には消えない悔しさが刻まれている。日本初のメダル獲得を狙った2025年の東京世界陸上・決勝では、メダルまでわずか0秒06届かず5位。レース直後には悔し涙を流した。


二宮:悔しいじゃない、負けると思って走ってないんだから。何日くらいそのことを考えた?


村竹:もう、今まで。


二宮:ずっとだ…!


村竹:考えない日はなかったと思います。


二宮:「何が足りなかったのか」ということに対しても、ずっと覚えておくもの?


村竹:それに対しても、考えるのをやめないことが大事なのかなと思っているので。


「緊張と緊張感は違う」

あの日届かなかったわずかな差を埋めるため、自身と向き合い続ける村竹。対談の途中、村竹から二宮へひとつの相談が持ちかけられた。


村竹:相談したいことがあるんですけど…


二宮:俺に?俺だよ?!


村竹:二宮さんも人前に立ってパフォーマンスすると思うんですけど、緊張したりするのかなって。


二宮:大変申し訳ないんですが…私緊張しないタイプの人間でして。緊張する?


村竹:緊張しますよ。競技当日だとしたら、ウォーミングアップの最中。直前とか始まった時とかが一番緊張してますね。


二宮:スイッチが入る瞬間?


村竹:「スイッチを入れなきゃ」ってためらっている感じ。これ押したら試合が始まっちゃうみたいな。


二宮:緊張と緊張感は違うと思っていて。緊張感を持っていれば緊張しないと思っているタイプなので。僕もポジティブな考えの人じゃないので、何かのミスをするって思った時にミスすることを徹底的に突き詰めるんです。そうすると、最終的に突き詰めたことをやらなければ大きなミスは起きない、ということで乗り切っている。最悪のことを想定し続けると、“ネガティブ”はあんまり見えなくなってくるというか。


プレッシャーに押しつぶされるのではなく、常に緊張感を保持してあらゆる事態を想定しておくこと――第一線でパフォーマンスを続けてきた二宮ならではの貴重な助言に、村竹も深く頷いていた。


「ハードルすれすれを跳ぶ」

二宮からの貴重なアドバイスを受け、村竹が挑むのは9月に開幕するアジア大会だ。


二宮:アジア大会の中で、目標を立てるとすると…


村竹:優勝ですね。勝ちしかない。


二宮:(メダル獲得に向けて)取り組んでいることは?


村竹:ハードルのスレスレを跳ぶ。当たらないことが究極なので、その究極に向かっていまいろいろ取り組んでいます。


世界陸上で届かなかったわずかな差を埋めるため、無駄のない走りに取り組んでいる村竹。二宮の前で再び実演してみせる。


二宮:跳んでるところ見せてもらっていいですか?


(目の前で村竹がハードルを跳ぶ)


二宮:速いな!もうちょっとスレスレを本番だったら狙っている?


村竹:もうちょっと下げてますね。


二宮:めっちゃ跳んでたよ!?


村竹:本気なら跳ぶ距離ももっと延びると思います。


二宮:すごいわ…


最後に村竹は、今大会にかける最大の意気込みを語った。


村竹:アジア記録を更新したくて。あとちょっとなので(村竹の自己ベストは12秒92、アジア記録は12秒88)。自国開催で、日本のお客さんがいっぱいいる中で更新できたら最高だなと思います。


(TBSテレビ「THE TIME,」2026年8月3日放送より)


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