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「どんな入口からでもいい」なでしこジャパン・塩越柚歩がピッチ外で発信を続ける理由 前回大会の“悔しさ”胸にアジア大会3連覇へ【KICK OFF! J】

スポーツ
2026-09-12 14:00

アジア大会2大会連続の出場となる、なでしこジャパンMF・塩越柚歩(28、日テレ・東京ヴェルディベレーザ)。9月14日の1次ラウンド初戦・タイ戦を目前に控え、TBSテレビ『KICK OFF! J』の齋藤慎太郎アナウンサーがインタビューを行った。日本開催となる今大会への思い、そしてピッチ外で多彩な活動を続ける理由とは。


【写真をみる】「推しポイント」を明かす塩越選手


「物足りなさを感じた」前回大会

2023年に中国・杭州で行われた前回大会では10番を背負い、キャプテンとしてチームを優勝に導いた塩越。しかし、その輝かしい結果の陰には大きな葛藤があった。


齋藤アナ: 前回大会のご自身のプレーぶりはどんな印象がありますか?


塩越選手: 前回は怪我明けからの招集だったので、自分のコンディション的には全然上がってない状態で…パフォーマンスは全然発揮出来なかったなという印象でした。10番でキャプテンで、メディアの方も取り上げてくださる中で、期待には正直応えられなかったかなっていう率直な気持ちはありますね。


齋藤アナ: 全試合に先発して4ゴールを挙げて。それでもプレー自体が、ということですか?


塩越選手: そうですね。全試合でハーフタイムに交代して。怪我明けだったので時間制限がある中で、それでも使い続けてくれたというところはもちろん感謝したいですけど、やっぱり90分間ピッチに立ち続けるべきだと思っているので。そこを自分自身に求めたかったですし、そういうところはちょっと物足りなさを感じた大会だったかなと思います。


齋藤アナ: どんな怪我だったのですか?


塩越選手: 足首の“ネズミ”(足関節内遊離体)が急に現れちゃって。メンバーが発表されてからの怪我だったので急いで手術して、1か月弱くらいで試合復帰して、そのまま代表合流してみたいな感じだった。


齋藤アナ: 今回のアジア大会は、どういった位置づけで考えられますか?


塩越選手: 代表はすごく自分にとっても特別な場所。国内のメンバーと言いつつも選ばれたからには頑張りたいと思いますし、しっかり結果を残してこそ自分の価値だと思うので。そこをどれだけやれるかというのはすごく楽しみですね。


齋藤アナ: 即席チームで挑む難しさがあると思いますが、ご自身の強みはどう発揮したいですか?


塩越選手: 味方に合わせられるのが自分の強みだと思っているので、いろんな特徴を持つ選手たちの良さをうまく生かしたいですね。「ここを頑張ったら味方が楽できるかな」という絆や思いやりを大事にプレーしたいです。


齋藤アナ: 32年ぶりに日本での開催ということになりますが、このあたりの意義はどう感じますか?


塩越選手: 日本がすごく盛り上がる大会だと思います。そこに自分が参加できるというのは特別ですし、だからこそ結果を求めてやりたいと思います。


キャリアハイ9ゴールと、経験がもたらす進化

チームでも経験を重ね、プレーの幅を広げている塩越。昨季キャリアハイの9ゴールをマークした秘訣を聞くと、意外な答えが返ってきた。


塩越選手: チームは攻撃のアイデアだったり、個の能力が高い選手が多かったので。みんながゴール前まで運んでくれたボールをこぼれ球で詰めるだけ、みたいなゴール、ワンタッチシュートがほとんどだった。みんなに感謝しかない得点だったなと思います。


齋藤アナ: 同い年なんですけど、あっという間に上の方の年代になってきましたね。


塩越選手: そうですね、結構もう上の方になってきているので、年取ったなと思います(笑)。でも経験を積んでいるうちに、「こういうときこうしたらいい」の最適なチョイスができる感覚はありますね。


齋藤アナ: ご自身の「推しポイント」はどんなところですか?


塩越選手: パスでもドリブルでも、相手を剥がすプレーとか、相手を動かすプレーみたいなのは推しポイントかなと思います。相手と相手の間に立ってパスで剥がすもそうですし、自分が1個ずらして相手を動かして突破するとか、そういうプレーは得意だし好きですね。


香水プロデュースにスクール運営…ピッチ外で活動を続ける理由

Instagramのフォロワー数が7万人を超える塩越。香水のプロデュースや地元・川越の特産品を活かした芋掘りイベント、「YUZUHOガールズサッカースクール」の運営など、ピッチ外でも精力的に活動している。


齋藤アナ: サッカースクールは会場をどこにするかとか、施設を押さえてとか、全部やられているんですよね?


塩越選手: 大変ですけど、当日集まってくれる女の子たちの笑顔…やってよかったなというのは毎年思います。自分が小学校のときにプロのサッカー選手に教わるスクールの記憶がすごく残っているので、みんなの記憶にも残ったらなと。「夢や希望を与える」って言いますけど、そういう存在になれたらなと思います。


塩越自身が発信を続ける背景には、忘れられない記憶がある。2011年になでしこジャパンがワールドカップで優勝した当時、中学2年生だった塩越は、浦和レッズレディースの下部組織に所属していた。トップチームの試合運営でボールパーソンを務め、スタジアムの大歓声を身近で感じていたという。


だからこそ「正直、あの頃の盛り上がりには届いていない」という強い危機感がある。


塩越選手:自分が楽しいからという気持ちはもちろん強いですけど、どんな形であれ女子サッカーに興味を持ってもらえたら、自分自身を知ってもらえたらなと思っていて。サッカーをしている姿だけだと自分がどんな人か分からないと思うので、インスタに発信してプライベートを載せたり、ファンイベントを作って自分のことを知ってもらうきっかけになれたらと思います。


ピッチ上での圧倒的な存在感と、ピッチ外での情熱的な挑戦。その両輪で女子サッカーの未来を切り拓く塩越柚歩が、再びアジアの頂点へ挑む。


◆アジア大会 試合日程


グループステージ(グループE)
9月14日(月)19:30~ 日本 vs タイ (小笠山総合運動公園エコパスタジアム)
9月17日(木)19:30~ 日本 vs ベトナム(小笠山総合運動公園エコパスタジアム)
9月21日(月・祝)19:30~ 日本 vs チャイニーズ・タイペイ(小笠山総合運動公園エコパスタジアム)


準々決勝
9月25日(金)15:00~/19:30~(小笠山総合運動公園エコパスタジアム)
       15:00~/19:30~(長居陸上競技場)


準決勝
9月29日(火)15:00~/19:30~(小笠山総合運動公園エコパスタジアム)


3位決定戦、決勝
10月2日(金)15:00~/19:30~(小笠山総合運動公園エコパスタジアム)


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