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“足元揺らぐ”自公連立どうなる?高市新総裁と斉藤代表が会談も連立合意ならず「一番時間を費やしたのは、政治とカネの問題」【news23】

国内
2025-10-08 13:00

長年連れ添い、“熟年夫婦”とも言われる自民党と公明党。新たな総裁の誕生後、すぐに行われるはずの自公の連立合意ですが、いま“暗雲”が垂れ込めています。


【写真で見る】新執行部が発足 笑顔の麻生太郎 副総裁


高市・新執行部発足 “麻生政権”との批判も

まだ、高市新総裁の総理就任が決まったわけではありませんが、アメリカのトランプ大統領からは、「日本は初めて女性総理を選出した。深い知識と強さで尊敬される人物だ」と祝福メッセージが。


7日、自民党本部では、臨時の総務会が開かれ新たな執行部が発足しました。


自民党 高市早苗総裁
「党役員人事について申し上げます。副総裁には麻生太郎さん、幹事長には鈴木俊一さん、総務会長には有村治子さん」


高市氏の左隣には麻生副総裁、右隣には、麻生氏の義理の弟で麻生派幹部の鈴木幹事長が並ぶ新たな布陣。総務会長に選ばれた有村氏も麻生派です。


新副総裁 麻生太郎氏
「開かれた総裁選挙を行った結果、新総裁が生まれている。新しい高市新総裁のもと、挙党一致、自由民主党再生のため頑張ってまいりたい」


麻生氏は“挙党一致”を強調しますが、他にも、執行部に名を連ねた梶山国対委員長、新藤組織運動本部長、鈴木貴子広報本部長は、麻生氏とも近い茂木元幹事長の側近です。


今回の人事に野党からは…


立憲民主党 野田佳彦代表
「こんなに麻生カラーが強い人事なのかと。高市カラーが全然ない。麻生カラーに茂木カラーがちりばめられた古い自民党の復活としか思いようがない」


同じ自民党内からも批判の声があがっています。


自民党中堅議員
「顔ぶれを見ると“麻生政権”みたいだ。ここまで露骨にやるのかと思ったね」


7日夜、石破総理は都内のホテルで小泉純一郎元総理や山崎拓元副総裁らと会合を行いましたが、その場でもこんな話が出たと言います。


ーー自民党の体制についての話はあったか?
山崎拓元副総裁
「麻生元総理の色が濃いメンバーではないかという発言はあった」


7日に発足した新体制では、もう1つ注目された事があります。派閥の裏金問題で処分を受けた萩生田氏も表舞台に復帰です。


新幹事長代行 萩生田光一氏
「幹事長代行を拝命しました萩生田光一です。党内に目配りし、党の発展のために全力を尽くして頑張ってまいりたい」


こうした人選に連立入りが取りざたされる国民民主党の玉木代表は…


ーー萩生田氏を幹事長代行に起用するなど、人事をどう評価?


国民民主党 玉木雄一郎代表
「公明党さんが怒っているのは“そこ”なんですかね?自公の連立政権がそもそも続くのか、続かないのかということすら、足下が揺らいでいると認識している」


自公連立どうなる? トップ会談も合意ならず

野党から「足元が揺らいでいる」と揺さぶりをかけられる連立与党。


自民党の新執行部と公明党幹部が連立政権に向けた協議を行いました。ただ、公明党の斉藤代表はこの厳しい表情。与党同士とは思えない緊張感が漂います。


1時間半にわたっておこなわれたトップ会談。その内容は…


公明党 斉藤鉄夫代表
「特に歴史認識、靖国問題、過度な外国人排斥の問題については、高市新総裁から詳細な説明があり、我々と認識を共有できたところもたくさんありました。一番時間を費やしたのは、政治とカネの問題」


高市氏も話し合った2点については、気持ちを共有できたと明かしますが…


自民党 高市早苗総裁
「1点については少しまだ時間がかかる話でございますので、内容は申し上げられませんけども、それについてまた改めて協議するということになりました」


本来なら、新総裁が決まれば速やかに連立合意が交わされるのが通例ですが、7日は合意に至りませんでした。


TBS政治部 橋口由侍記者
「自公の協議のなかでも最後まで溝が埋まらなかったのが『政治とカネ』の問題。公明党は衆議院・参議院、両方の国政選挙で公明党が敗北したのは、『自民党の政治とカネの影響をもろに受けてしまったからだ』という総括をしている。改めて公明党は企業団体献金の規制強化を求めているが、自民党内から反発が非常強くて、溝が埋まる見通しもついていない」


公明党が自民党と連立を組んで26年。


連立をめぐっては高市氏や麻生副総裁は、すでに国民民主党との協議を始めています。このまま政治とカネの問題が解決しなければ、公明党との連立解消もあり得るのでしょうか。


TBS政治部 橋口由侍記者
「公明党は自民党と連立を組むことで政策合意を目指していますし、自民党側も公明党の支持団体からの選挙での票が必要になってきます。自民公明両党とも連立を解消するということを本気で考えているとは今言えない状況だとは思う」


連立をめぐる駆け引きが続いています。


麻生氏の影響大 “高市カラー”は出せるのか?

小川彩佳キャスター:
初の女性総裁誕生というニュースをどう受け止めましたか。


小説家 真山仁さん:
「結果的に女性だった」ととらえることもできますし、永田町の政治の「一寸先は闇」という言葉もありますが、誰も予想できていない展開が次々と起こって驚きました。


高市氏が総理になれるかどうかは決まってないということなので、公明党だけではなく自民党の中にも色々と渦巻くものがあるでしょう。


本当はこういう時こそ野党が頑張りを見せて連立して挑んで欲しいです。その方が政治としては安定するかもしれないですし、緊張感を持って欲しい。最終的に高市氏になったとしても「ここでやった」というものが欲しいです。


そういう意味では何が起きるかはまだまだわからないと思います。


藤森祥平キャスター:
新たな執行部には、副総裁に麻生太郎氏、そして幹事長には麻生氏の義理の弟で麻生派幹部の鈴木俊一氏。麻生カラーが強く出ている中で、仮に総理になった高市氏が自分のカラーを出せるのかどうか。


力を込めている経済政策について、高市氏は財政的には「積極財政」派です。


しかし、財務大臣を経験している麻生氏、そして鈴木氏は「財政規律を重視」しているということで、財務省の幹部からも「麻生さんに頑張ってもらうしかない」という声が上がっているということです。


例えば、高市氏が年収の壁の引き上げなどで国民民主党と組もうと思っても、麻生氏、鈴木氏と考え方が違うので、本当にできるのか。


小説家 真山仁さん:
自民党の特徴として、良くも悪くも「独裁を許さない」という文化があります。石破総理もそうですが、個性がどこまで出せるか。簡単に自分のやりたいことだけはできず、そうした中で、これからイライラが溜まっていくでしょう。


納得して政策が固まっていけばいいですが、顔ぶれを見ていると、みんながどう我慢するのかという我慢比べになりそう…政権を維持したいとは思っているでしょうけど。


小説家として妄想をすると、1か月後に麻生氏と高市氏が喧嘩していても私は驚きません。どれだけコミュニケーションを取れるかだと思うので、恩がある・ないではなく、きちんとコミュニケーションを取ってほしいです。


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<プロフィール>
真山仁さん
小説家 2004年「ハゲタカ」でデビュー
近著に政治家のリーダーシップを描いた「アラート」


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