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【維新・吉村代表に生直撃】「高市総裁から『閣内に入ってもらいたい』と」自民×維新“急接近” 過去に都構想めぐり対立も…自民と連立で維新は大丈夫?【news23】

国内
2025-10-17 15:50

今週目まぐるしく動いている政局。急接近する自民党と日本維新の会の行く末は。維新・吉村洋文代表に聞きます。


【写真で見る】維新から自民へ提示した“12の政策” 「食品消費税2年間ゼロ」も


本当に“宿敵” 自民と連立組む?

小川彩佳キャスター:
元々今回のご出演は大阪から生中継という形でしたが、急遽こうした形で生放送にお越しいただくということになりました。これは17日に、この連立を巡る協議に参加されるとか、連立の発表があるということなのでしょうか?


日本維新の会 吉村洋文代表:
そういった発表はありませんが、元々公務が入っており、いろいろ人とやり取りもする必要もありますし、前日入りしようと思って来ただけなので、そんなに他意はないです。


小川キャスター:
関係する方に会われるご予定とかは?


吉村洋文代表:
今のところ、予定はないですね。


藤森祥平キャスター:
こちらが16日に日本維新の会から発表されました、自民党側に提示した要望書です。12項目にわたります。この中の政治改革の項目に、企業団体献金の廃止が入っています。これは今までと同じトーンで、吉村さんは妥協なしで訴え続けられるのでしょうか。


吉村洋文代表:
企業団体献金の廃止については、正直に申し上げて、自民党との溝はかなり大きいと思っております。自民党は、企業団体献金については「透明化」だと、そして日本維新の会は「禁止」、これは口だけではなく実行しているので、かなり大きな溝があると思います。


今回、公明党が連立を離脱することになったのも、企業団体献金の制限をするということなので、ここの溝はかなり大きいものがあるなと思います。そこで一歩でも二歩でも、どこまで前を向いて進めていけるかというギリギリの交渉が行われる。


もう一つ、ここばかりが注目されますが、ただ維新の原点は、議員定数の削減です。我々、日本維新の会が、いろいろな大阪での改革を行い、財政を立て直し、万博もできるようになりましたが、一番最初やった改革は、議員定数の削減で、2割の削減だったんです。


僕は地方から見ていて思うのですが、やはり自民党も民主党も、議員定数の削減を約束したのに果たしていません。


提示した12項目の改革は、本当に場合によっては負担をお願いするようなこともあり得ますよね。実際に賛否ある改革でもやっていかなきゃいけないものがあります。例えば、社会保障政策も、そのうちの一つです。でも必要だよねと。人口減少社会で社会保険料も高い。変えなきゃいけないところがあるよねと。


こういう日本に必要な改革をやっていこうと思ったら、まず政治家自身が自分の改革をやらなきゃ駄目なんですね。だから僕は議員定数の削減をして、変えてきたというのが維新の原点なので、今回も国会議員の定数の大幅削減を、12項目の政治改革の中には出ていませんが、僕はここが本丸だと思って、臨時国会でやりきる。これが僕は非常に重要だと思います。


藤森キャスター:
ただ同じ痛みを伴う改革という意味では共通していますが、政治とカネについてはこれまでも声高におっしゃってきたので、大項目に入っていない形だと、優先順位がぐっと下がってしまったように見えます。


吉村洋文代表:
企業団体献金の廃止については政治改革の中の一つですね。企業団体献金の禁止はもう我々も行っています。ただ自民党としてどこまでできるのかというのもあるから、そこをできるだけ詰めていきたいと思います。


ただ、それ一つじゃないので。僕は一番の政治改革のセンターピンは、議員定数の削減だと思いますよ。議員の椅子をなくすという、ここだと思います。


小川キャスター:
同じ政治改革というくくりにはなっていますが、企業団体献金の禁止と議員定数の削減は、その背景や目的、課題等も全く異なってきますよね。直近の選挙で示された民意というのは、もう政治とカネに向いているというか、その透明性を高めてほしいという思いが非常に高くあると思います。


吉村洋文代表:
そこの透明性をもぜひ高めていくべきだと思います。これを正すのは当たり前です。


小川キャスター:
優先順位としては?


吉村洋文代表:
優先順位はもちろん高いですよ。提示した12の政策、これは安全保障や外交、外国人政策も含めて様々ありますが、我々は重要だけど本当に国家として運営していく上で必要なものを掲げました。でも僕は議員定数の削減、ここが肝だと思っています。


藤森キャスター:
長年のパートナーの公明党が離れる決断をして、この一連の動きが活発化してきたわけですが、それよりも厳しいルールにすることで、どのように一致点を見出すのでしょうか。


吉村洋文代表:
僕は先ほど申し上げた通り、大幅に議員定数を削減すべきだと思います。ここが出発点だと思います。


企業団体献金の廃止については、自民党は透明化、多分、廃止にイエスと言うことはないと思います。それだったら、公明党も連立を離脱しないですよね。


藤森キャスター:
でも、これは同じトーンで訴え続けるんですよね。


吉村洋文代表:
もちろん訴え続けます。維新はやっている。それがまったく一致したら同じ政党になると思いますが、そこの溝はできるだけ透明化を図っていきたいと思います。


教育経済学者 中室牧子さん:
そのときに吉村さんにぜひお伺いしたいのが、政策協議が一致すれば連立も可能性があるというお話がありましたが、このときの政策協議というのは一体どういうことを想像しておられるのか。要するに大枠だけ握って、後の細かいところは今後詰めていきますみたいなことなのでしょうか。


なぜこのようなことを聞くのかというと、例えばガソリン減税も年内廃止ということで合意していますが、まだ財源などの詰めが残っているから未確定なわけですよね。


大枠で握れたかもしれないけれど、総論賛成、各論反対みたいな感じで実現できないことになりはしないのかが心配です。


吉村洋文代表:
まずは、期限をきちんと明確にするということですよね。ガソリン減税なんて、絶対にこの臨時国会でやるべきだと思っていますし、その期限もきちんと明記するべきだと思います。いつまでにやると言わないのは駄目ですから、それがまず重要だと思います。


僕はやっぱり、本気で維新がある意味この改革を実行してきて、国として国家の改革もやっていこうとなったときに、政治家がぬるま湯に浸かっていては、絶対改革なんてできないと思っているので、高市新総裁が議員定数の大幅削減を臨時国会で今年中にできるかどうか、合意できるかどうか、そして実行できるかどうか。僕らは全面的にやるので、そこが出発点だと思っています。


吉村代表「社会保障と副首都構想は絶対条件」

藤森キャスター:
提示された12の政策のうち、最低限の絶対条件として、社会保障政策と“副首都構想”などの統治機構改革が挙げられました。今ぐらい力を込めているのであれば、企業団体献金の廃止といった政治改革も含めて、絶対条件に入れればよかったのではないでしょうか。なぜ外したんですか。
 


吉村洋文代表:
我々が参議院選挙で掲げた公約の二本柱、それが社会保障改革と副首都構想なんですよ。社会保険料はやはり高すぎるし、子どもたち、これからの大人が余計しんどくなる。人口減少・高齢化社会になっていく。この社会保障改革は絶対にしなきゃいけない、社会保険料を下げる改革が必要だということは、公約でも掲げた一つの柱です。


もう一つは、首都圏ばかりに頼るのではなく、もう一つ成長する圏域を作っていきましょうということです。日本は30年成長していないですから。それは別に大阪のために言っているのではなく、何か所か副首都と言われるようなところをちゃんと作っていく、成長戦略として。そしてもし首都圏に何かあれば、ちゃんと首都機能をバックアップできるような、国家の安全保障の観点からもリスク管理の観点からも、副首都をきちんと作っていこうと、副首都構想として掲げている。


これは僕は日本に必要なことだと思っています。この二つについては、参議院選挙でも公約に掲げた二本柱だから絶対条件であり、これが駄目だというのであれば、そもそもやりません。


確かに政治とカネ、企業団体献金は、ずいぶん離れてはいます。僕はこれについてもやはり明確にしていくべきだと思いますが、ただ溝が埋まるのかというと、それがどこまで埋まるのかはわかりません。これには挑戦しています。


やはりこういったことをやる上では、何度も言うようですが、議員定数削減しましょうと。国会議員が500人近くいるんです、衆議院だけで。今まで約束したこともやっていないじゃないですか。椅子に座ることが目的になっている。これは絶対に駄目です。


僕たちは、大阪ではありますが、109から88まで、20%議員数を実際に削減しました。そのときはバリケードを張られて、維新が過半数取ったときに、他の党は全部反対ですが、それを押し切って改革をして、それが原点になって、財政改革や成長戦略、最終的には万博もできるようになってきました。やはり改革するためには自分たちからやらないと駄目なんです。


「身を切る改革」と維新は一生懸命に言っているのですが、「身を切る改革」のセンターピンは、議員定数の削減です。国会議員は絶対に嫌がると思いますが、僕はこれが必要だと思っていますし、それが進めていく上の条件だと、代表として思っています。


小川キャスター:
自民党との間で、膝詰めの議論に入ってきているという感覚が伝わってきますが、その政策協議の中で閣僚ポストの具体的な言及はあったのでしょうか。


吉村洋文代表:
高市新総裁からは連立の打診がありました。それは閣内に入ってもらいたいという話がありました。


藤森キャスター:
具体的に公明党のポストの数よりも多くするというような打診があったとか。


吉村洋文代表:
ただ僕たちはあまりこのポストにこだわっているわけではないので。高市新総裁からは「閣内に入ってもらいたい」という話がありました。


藤森キャスター:
具体的な言及はなかったのですか。


吉村洋文代表:
具体的な言及はちょっとありました。あまり言って良いのかわかりませんが。でも、それはポストの話ではなく、本当に改革を実行できるんですかと。我々も本気でやらないとこんなことはできないんですよ。


VTRのインタビューにもありましたけど、「吉村さんのイメージと、ゆるい自民党とはちょっと違うじゃないか」と大阪の人がおっしゃってました。だから本当に僕たちはまず、議員定数の削減など色々なことを本気でやってきたのを見てらっしゃるから、そう言っていただけるんです。


でも国会はそれをやっていないから、まずそれをやらないと。それと高市新総裁が本当にそこまでの覚悟を持ってやってくれるのであれば、僕も腹くくってやります。それが基本的な考え方ですし、中途半端な覚悟だったらやっぱできないです。


野党との連立協議はどうなった?

小川キャスター:
吉村さんのお話を伺っていると、もう完全に自民党の方を向いているようにも感じますが、野党との協議はもう終わりですか。


吉村洋文代表:
立憲民主党が「国民の玉木氏を首班指名に」という話がありました。ただそこは、安全保障について、「安保法制に違憲と言っているでは難しい」というのは玉木さんもおっしゃっていて、僕もそれはそうだなと。だからまず、立憲民主党と国民民主党で話をまとめてくださいと、それを本気でやってまとまるんだったら、僕は真剣に話を聞きますと、この間ずっと言ってきました。でもいつまでたってもまとまらないわけです。「それで国家運営できますか」と言ったら、国家運営はそんなに甘いもんじゃないと僕は思っているので。ここがまとまらないのに、トランプ大統領と切った張ったなんかできるわけないです。


だからまずここを本気でやりたいのであれば、それをやらないといけないと思うし、玉木氏がVTRで「維新が二枚舌」みたいなことをおっしゃっていましたが、維新と自民を足しても過半数はいかないんですよ。国民民主だって多くの政策が期待されているわけですから、これは他党を批判するより、政策を実行する方に僕は絶対向くべきだと思います。


高市新総裁だって、「減税もやりますと、責任も一緒に負ってください」とそこまで言っているわけだから、他党批判より、腹くくってやったら僕はいいのになと思います。どうやって自分と有権者との約束を実行するかということに力を入れた方が僕はいいと思います。


藤森キャスター:
今こうして協議が進められている中で、もしこれから先うまくいかないとなった場合、立憲民主中心に、こっちでまとまろうという動きに引っ張られると思います。立憲民主党は「玉木代表を首班指名で書く」ということまで言及しています。そのつもりというのは、まだあるのでしょうか。


吉村洋文代表:
まず立憲が、「安保法制が違憲」と言っているようでは、それおかしい。そこが共通にならない限り、我々は内政だけじゃない、外交もしていかないといけないですから、月末にトランプ大統領が来るのに、「安全保障で違憲」とか言っていたら、なかなか話にならないですよね。だからそこを「立憲民主党として明らかにしてください」というのは玉木氏もおっしゃっていますが、でもそれを立憲民主がやらないわけですよ。そんな甘い気持ちでというか、それで僕は政権が成り立つとは思わないです。


僕も地方政府ですが、大阪府知事として、反対もあるような改革をやってきました。簡単にはいかない。これが国家運営になると外交もあるわけなので、そこがまとまらないようで、数合わせでやったところで、国家運営なんかできないですよ。そんな甘いもんじゃないと僕は思う。


小川キャスター:
ボールは立憲にあると。


吉村洋文代表:
立憲にあると思います。


藤森キャスター:
大きく変える、死に物狂いで数合わせをすると言ってるけど、そういうことじゃないと。


吉村洋文代表:
違う。死に物狂いでやることは数合わせじゃないです。国家としての方向性です。


小川キャスター:
国家としての方向性、また対外国の閣僚ということもありますが。対有権者というところでは、2024年の総選挙で維新は大阪で自民党に全勝しています。


VTRにもありましたが「ゆるゆるの自民党ときっちりした印象のある吉村さんが一緒になってうまくいくとは思えない」というような声があったり、「反自民で投票したのに、そこくっついちゃうの」と、戸惑いを覚える有権者も多いと思いますが、そうした方たちへの向き合いというのは、どのようにお考えですか。


吉村洋文代表:
何もしないまま連立という話になると、やはりそういうふうに思われる方が多いと思います。特に関西においては、僕がやってきたことを見ていただいてますので。


だから先ほど申し上げた通り、いや逆に僕らがやってきた改革を、自民党が一緒に本気でやるんだと。そしてそれをすることによって、今まで進んでこなかった、30年成長してこなかった、あるいはやるべき改革をやってこなかった、そういったことを高市新総裁は本気でやるんだということの、まず最初の動きが僕は非常に重要だと思ってるんです。本気かどうか。その核心は、議員定数の大幅削減だと思います。議員定数削減。


藤森キャスター:
今まで一緒に大事な仲間と進めてきた中で、党を割る、割られてしまう可能性や消滅リスクまで言及されていましたが、本当にそうなってしまってもやむなしなんですか。


吉村洋文代表:
それがいいとは思いませんが、本当に日本って今ピンチだと思うんですよ。30年成長してこなくて、他国はどんどん成長している。そしてその見込みもない。改革もなかなか進まない。日本において本質的に必要なことをやっていくエネルギーが、僕は必要だと思うんですね。


それをできる可能性があるチャンスがあるのであれば、誰かがリスクをテイクして道を開いていかないと前に道はできないですから。そのリスクは維新もあるかもしれないけれど、ここで、今回の協議であったり、僕らができると本当に判断すれば、リスクテイクして道を作っていくっていうことは、やるべきじゃないかな。日本のために。


日本の構造改革に本気で、本当に必要な改革ができるのであれば、僕たちは政治家であり続けること、一生懸命しがみつくこと、その職業として何とかここは離れたくないっていうことではないと僕は思うんですよ。だからこそ皆さんに1票の力を与えてもらって、任期もあるわけですから。


ここで僕は自民党も含めて、日本の政治を変えられるチャンスじゃないかと思っているので、リスクテイクしてでも前へ進むべきじゃないかどうかを最後に判断するというところになります。


教育経済学者 中室牧子さん:
仮に今回連立ということになり、一緒にやっていくことになるそのプロセスで、例えば企業献金や議員定数削減のことで、自民党と意見が合わないということになったら、それは連立解消ってことになるんですか。


吉村洋文代表:
連立解消というか、まず連立を組むかどうかはまだ決めてないですし、そういったぐらいのことができなかったら、本当に連立組んで大丈夫なのかということにはなりますよね。いいように使われて終わりっていうふうにはならないと僕は思っていますので。


小川キャスター:
その覚悟はあるということですね。吉村代表にお話を伺いました。ありがとうございました。


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<プロフィール>
吉村洋文
日本維新の会代表
大阪府知事 弁護士から政界へ
参院選では「社保料を下げる改革」を主張

中室牧子
教育経済学者 教育をデータで分析
著書「科学的根拠で子育て」


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