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“パーティー収入”半減でも…見えづらい実態 「スナックでの飲食に政治資金」国民の納得は【Nスタ解説】

国内
2025-12-01 21:28

高市総理が代表をつとめる自民党支部が、2024年、企業から政治資金規正法の上限を超える寄付を受けていたことが分かりました。


【写真を見る】政治資金パーティーによる収入の推移(2004年~2024年)


収支報告書の公表で明らかになった、各党や議員の収入や支出の内情について見ていきます。


“パーティー収入”が激減 それでも見えづらい実態

井上貴博キャスター:
政治資金パーティーによる収入の推移を見てみます。


2024年 政治資金収支報告書によると、ピークは2004年の142億5800万円。そこから年々減少し、自民党派閥の「裏金問題」が発覚した2023年には86億7600万円になっています。そして、2024年は46億2400万円と前の年から半減しています。


政治資金パーティーを行うことについて、各党の対応はどうなっているのでしょうか。


▼自民党
政策集団(派閥)の政治資金パーティーの禁止
→個人での開催は容認

▼立憲民主党
“幹部クラス”は自粛を継続


スポーツ心理学者(博士) 田中ウルヴェ京さん:
私たちが想像する「パーティー」には色々あります。勉強会なのか何なのか、内容をしっかり説明できるのかがまず最初だと思います。


井上キャスター:
実際は何をやっているのかは見えにくいですよね。


TBS報道局政治部 中島哲平 官邸キャップ:
特に自民党の議員にとって、「パーティー券の収入」というのは非常に大きな割合を占めています。国会の秘書だけではなく地元にも秘書がいるので、どうしてもお金が必要というのはあると思います。


ただ、今回の自民党の派閥のパーティー券問題以降、自民党の議員がパーティーをする際にマスコミを入れない形のものが増えている印象があります。


出水麻衣キャスター:
外からの目線がないと、パーティーに参加することで癒着が生まれることに発展しそうなどと想像してしまいますが、透明性はどう担保しているのでしょうか。


中島哲平 官邸キャップ:
各議員が自身のホームページなどで「こういうことをした」と発信する形で、見てもらうしかない状況ですね。


「スナック」にも政治資金 「政治のため」なら何でもあり?

井上キャスター:
政治資金収支報告書によると、上野賢一郎厚生労働大臣が、2023年・2024年で合計31万4300円をスナックでの飲食代、打ち合わせ飲食代で政治資金から支出していたということです。


「政治資金」をスナックや、料亭、バーなどでの打ち合わせに使うことについて、どう感じますか。


田中ウルヴェ京さん:
なぜスナックなのか、1人だったのか複数人での打ち合わせだったのか。どんな人物が参加していたのか。実態調査であったとして、飲む必要があったのかといった説明ができるのかという点です。また、ルール的に良かったとして、倫理的にどう説明するかということもあります。


出水キャスター:
倫理的な部分の記載はあるのですか?


中島哲平 官邸キャップ:
細かい記載は特になく、政治資金はあくまで国民のためで、公共性のあるものだから非課税というもので、あくまで議員の倫理に基づいて行われます。


出水キャスター:
倫理を育てるような勉強会などはありますか?


中島哲平 官邸キャップ:
そうした勉強会はありません。そういうことも含めて、自民党でいう「派閥」でルールを学ぶようなことがあったのかもしれません。


(スナックでの打ち合わせに政治資金という点では)上野大臣は今回、大臣だから注目されてしまった部分はあると思います。これは与野党ともにある話で、国会議員一人一人が気をつけなければいけないところだと思います。


井上キャスター:
「政治のため」「政治活動に必要」とすれば、何でも認められてしまう部分はあるのでしょうか。


中島哲平 官邸キャップ:
何でも「政治に関するもの」と言えてしまうと思います。


友人と会うことも「結果的には仕事に繋がる」と我々も言おうと思えばできてしまいますから、それと同じことが政治でも行われているのではないでしょうか。


総裁選でも大きな支出 抗議の声で改善へ?

井上キャスター:
2024年の自民党総裁選で、自民党は「お金のかからない選挙戦を目指す」としていました。しかし、高市氏は全国約30万人の党員にリーフレットを郵送。これについては他陣営や党員から抗議の声があがり、選挙管理委員会が注意するということがありました。


今回、公表された収支報告書に記載された「宣伝費」すべてが総裁選のためかどうかは定かではありませんが、高市氏の政治団体は2024年、記載があるだけでも、総裁選前後の期間で宣伝費など計8000万円以上を支出しています。


中島哲平 官邸キャップ:
2024年の総裁選の際、高市氏がリーフレットを全国の党員に配布していたという問題に対しては、他陣営からも抗議の声が上がりました。


それを受けて、2025年の総裁選ではそういったことは行われませんでした。何かあれば、問題視するなど周りの声があることで、徐々に改善されていくのかと思います。


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<プロフィール>
中島哲平
TBS報道局政治部 官邸キャップ
与党キャップ・防衛省や外務省担当など歴任

田中ウルヴェ京さん
スポーツ心理学者(博士)
五輪メダリスト
慶應義塾大学特任准教授
こころの学びコミュニティ「iMiA(イミア)」主宰


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