世界各国に被害をもたらしているカンボジアを拠点とする特殊詐欺。そのアジトの内部にカメラが入りました。日本人もターゲットにしていたとみられる詐欺拠点の実態とは。
まるで外国の警察署のような部屋。警察官を装うための制服も。こちらは詐欺に使うためのものなのか、日本語で記されたマニュアルまで。これらはすべて詐欺のアジトで見つかりました。
われわれが向かったのはタイとカンボジアの国境地帯にある特殊詐欺拠点です。去年発生した両国の軍事衝突で、タイ軍がカンボジア側の支配地にあった特殊詐欺拠点を制圧。そのアジトの内部をメディアに公開しました。
記者
「あちらには豪華な装飾の大きなカジノ施設がありまして、そこからこちらの高い壁を抜けると、中に詐欺拠点の建物がいくつも並んでいます」
アジトの内部に日本のメディアのカメラが入るのは今回が初めてです。
記者
「ここが詐欺の拠点が置かれていたオフィスですかね。電子機器や書類が散乱していますね」
床に散乱しているのは100ドル紙幣でしょうか。拠点にはレストランや売店のほか、ヘアサロンなど様々な施設があり、タイ当局によると、1万人以上が共同で生活しながら、詐欺をしていたということです。
記者
「こちらの部屋は、中国の警察署を模したニセのセットだということです」
さらにブラジルやインドネシアのニセ警察署も。こうしたセットは7か国分にも及びます。セットを使ってビデオ通話で警察官などを騙り、相手をだましていたとみられます。
取材を進めると、日本人がいたと思われる痕跡も…
記者
「こちらの部屋には日本語で書かれた詐欺電話のマニュアルとみられるものや、日本人の個人情報と思われるメモ書きなどが大量に残されています」
詐欺のマニュアル
「資産投資信託、株式、国債、不動産、車、刻印ある金、プラチナのネックレスも申告お願いします」
日本人40人以上の個人情報が記された文書も見つかり、日本人を狙った詐欺が行われていた可能性もあります。
タイ空軍 プラパス・ソーンチャイディー副司令官
「特殊詐欺はひとつの国の問題ではなく、世界中の人々に対する脅威であり、根絶させなければならない」
当局による詐欺拠点の摘発の様子(SNSより)
「全員動くな!手を上げろ!」
カンボジア当局は去年から「詐欺組織を一掃する」として、大規模な摘発に乗り出しました。去年5月には中国系組織の詐欺拠点で、日本人29人が拘束されるなど日本人の摘発も相次いでいます。
一方で、カンボジアに渡航した日本人が意図せず詐欺に巻き込まれるケースも少なくないとみられ、福岡県警は先月、県内の学生などおよそ10人の行方が分からなくなっていると明らかにしています。
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