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「AIスマートメガネ」で認知症患者の自立支援  紅茶作りから歯磨きまで… 「自信を取り戻す助け」に【地球を笑顔にするWEEK】

海外
2026-05-15 18:58

シリーズSDGs「地球を笑顔にするWEEK」です。イギリスで開発されたAI技術を使った「スマートメガネ」。このメガネが認知症を抱える人たちの“希望の光”となっています。


グレイグさん
「ウィスピー、外に散歩に行こうと思うのだけど外の天気はどう?」


AI ウィスピー
「気温は13.5度で空は晴れています。コートを着て出て行くのがいいでしょう」


窓の外を眺めながらメガネに話しかけているのは、イギリス・ロンドン郊外で一人暮らしをする70歳のキャロル・グレイグさんです。3年前にアルツハイマー病と診断され、認知症となりました。


このメガネはグレイグさんに日常の“ちょっとしたこと”でどう行動したらいいのかパッと思い出せないときの手助けをしてくれます。例えば、紅茶の作り方。


グレイグさん
「台所で何をすればいいかしら。紅茶を作りたいのだけど…」


AI ウィスピー
「まずは電気ケトルに水を入れて下さい」
「お湯が沸くまでにカップとティーバッグを用意しましょう」
「紅茶をよく混ぜて召し上がって下さいね」


このAIスマートメガネは搭載されたカメラを通じて利用者が何を見ているのかを理解し、必要な情報を音声で案内してくれるのです。


また、洗面所で歯磨きをする際にも。


グレイグさん
「歯磨きをしたいのだけど…いま洗面所にいるわ」


AI ウィスピー
「歯磨き粉を付けるのはどう?」


グレイグさん
「これが歯磨き粉かしら?」


AI ウィスピー
「はい、それが歯磨き粉ですよ。よく気づきましたね」


グレイグさんは友人との約束をすっぽかすなど、徐々に物忘れがひどくなったことで家族に勧められて検査し、認知症の診断を受けました。家族が近くに住んでいるものの、グレイグさんは“自立した暮らしがしたい”と思い、このAIスマートメガネを試しにかけてみることにしました。


グレイグさん
「これまで活発で知的な生活を送ってきた人々が認知症になると、自分がどこにいるのか、自分が誰なのかを理解するのに苦労しているのです。(AIメガネは)まるで誰かがそばにいてくれるような感覚になります。家族や介護者がいない状況において、このメガネは生活を続けていくための自信を与えてくれるのです」


このスマートメガネに搭載されているAI技術は、イギリス政府が設立した現代の課題を解決する最新技術を競う賞を受賞。


10年かけてこの技術を開発した男性は、「一人で行動することをためらっていた認知症の人たちが自信を取り戻す助けとなる」と話します。


Cross Sense社 シュチェパン・オルリンス氏
「人々が自力で成功できると感じるようになります。眼鏡の枠を超えて自信を持ち、愛する人たちと関係を築くことが出来るからです」


85万人以上の認知症患者がいると言われるイギリス。AIスマートメガネは早ければ来年にも商品化される予定で、認知症の人たちの日常を支えるツールとなりそうです。


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