5キロでおよそ4000円とコメの高値が続くなか、備蓄米の引き渡しがきょう始まりました。
巨大な倉庫にうずたかく積み上げられた袋の山。
記者
「今、備蓄米がフォークリフトでトラックへと搬入されていきます」
長引くコメ不足を解消するため、政府の備蓄米がけさ、集荷業者に引き渡されました。
高すぎるコメの価格を下げる「救世主」としての期待を背負い、市場へと出された備蓄米ですが…
江藤拓 農林水産大臣
「農林水産省が調べた価格でも4077円という水準になっておりますから、非常に消費者の方々にはご苦労をかけているなというふうに思います」
5キロの袋が4000円前後と、価格は下がる気配を見せません。
外食業界への影響も続いています。
大手牛丼チェーンの「すき家」は、きょうから牛丼の価格を20円から50円値上げしました。
一方こちらは、都内にあるおにぎりの専門店。
客
「どうしてもきょうコメたべたいなって。やっぱ日本人はコメっすもんね」
およそ30種類のおにぎりを取り揃え、お米好きのお客さんで賑わっていますが…
おにぎり専門店 米農園田町店 中尾義貴 店長
「1回で5キロ炊きますね。1日3回炊きます。5キロ4300円です。(Q.1年前は?)2000円くらいです」
原材料費のおよそ半分を占めるコメの価格が、この1年で2倍に。
去年12月には値上げに踏み切ったものの、経営が苦しい状態が続いているといいます。
こうした中で始まった備蓄米の流通。落札したJA全農は、販売の際に「備蓄米」と表記しないよう卸売り業者に要請していますが…
おにぎり専門店 米農園田町店 中尾義貴 店長
「放出されて使うかどうかその時確認するんで、どういうコメかを知ってやっぱり買いたいですね。新米なのか、備蓄米なのか、古米なのか」
品質を見極めるためにも、正しい情報が必要だと店長は訴えます。
備蓄米はあす以降、卸売り業者などへと販売されたのち、早ければ今月下旬にも店頭に並ぶ見通しで、コメ価格の行方に注目が集まっています。
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