
コメの高騰が続く中、江藤農水大臣が「コメを買ったことはない」「家に売るほどある」と話し、批判が続出、釈明に追われています。こうしたなか19日、コメの価格が発表され、また最高値を更新しました。20日午前に行われた江藤農水大臣の会見の内容全文です。
コメの価格上昇「2キロ売りによってキロ当たりの単価が上がったというのは一因かも」
――昨日のスーパーの販売平均価格が先週より54円上がっていて最高値を更新しました。その受け止めとブレンド米などを含め、価格が再び上昇した要因についてどう見ているかお聞かせください。また今後どの程度の価格水準になれば備蓄米の放出の効果が十分あったと考えておりますでしょうか?
江藤農水大臣:
非常に難しいご質問だと思っています。正直言いまして、31万t出るようになり、そして集荷業者もですね、日に4200t出せる体制にまで出荷体制もずいぶん整ってまいりました。
ですから、政策効果が出ることを大いに期待しておりましたが、結果としては、54円上がるということで、非常に重く受け止めております。原因についてはですね、私は週に2回、いつも申し上げておりますようにスーパーを回っておりますが、最近感じたことはですね、5キロの袋のシェアよりも、棚を見るとですね、2キロ入りの袋が多いなというのは感じておりました。
2キロ売りの袋の方が、キロ当たりの単価は高く、当然設定されてます。これは悪いと言ってるんではなくて、消費者の方々もですね、コメは高いので、できるだけ1回で買う金額自体を抑えたいという要望に小売りも応えた結果だと思いますが、これを批判するわけではありませんが、しかし、2キロ売りによってキロ当たりの単価が上がったというのは一つの一因かもしれません。
断定的には言えません。それからもう一つは、かつては備蓄米も出す前はですね、ブレンド米の比率は19%でした。これが一連の放出の後ですね、33%まで伸びました。それによって、前回は一定の政策が出たんだというふうに私は判断しました。
しかし今回はですね、33%から31%まで、またブレンドの比率がですね、落ちてしまいました。ですからそれも一つの要因ではないか、そして相対のところもそこはストーブリーグですから、特別なですね、でありますけれども様々な要因があるんだろうというふうに思っておりますけど。これが確定的な原因であるということは難しいですが、しかし今回、4回目は思い切った見直しを行いましたので、まだ入札まで時間がありますけれども、ぜひ少しでも多くの方にですね、まずは応札をしていただき、そして申し上げておきたいのはですね、味覚的には全く問題はありませんが、古古米であります。
古古米、この言い方は私は好きではありませんが、しかし、通例で使われる言葉は古古米であります。ということであれば、集荷の方々もですね、前回の入札に参加される方々もですね、前回よりかは低い水準で入札されることをですね、私は望んでいます。
これは入札ですから、こうしろということはできませんが、しかし、そうなるのは自然であろうというふうに思っておりますので、今後、何とか結果が出せるように情報収集に努めながら頑張って参ります。
「コメをどれくらい安くしたい?」記者の質問に大臣は…
――価格にコメントしないと承知する一方で、価格を下げることを目標としていると思います。例えば5キロ3000円以内など、どれぐらい安くしたいと大臣は考えでしょうか?
江藤農水大臣:
私がですねここであなたの質問に答え、例えば3500円ですと答えたとするとですね。
「なるほどな」という評価をされる方とですね、「何だ」というふうに評価される方、それは消費者の方々、それから生産者の方々、それぞれあると思うんですよ。ですからこの場で、その質問に答えるのは難しいですよ。難しいですが、これからだいぶ概算金が出てきてます。
これは大体8月の末ですからですね、だいぶ時間がありますが、そういったものもですね、これからの価格水準の一つの目安にはなる。それから民間の方々もですね、活発に集荷に努力をさらにしていると。いわゆる全農系ではなくてですね、それ以外の方々がそういう報道等もありますので、ですから、どこら辺が適当かということは難しいんですけれどもただ、このままの状態が続けば確実にやはり米以外のものを食べようということはですね、本当は米を食べたいとか、でも高いから無理ねという人が出てきてしまうと、その水準はまずい。
しかし、生産者の方々がですね、もうやっぱり今年限りでもうやめようというという水準もまずい。ですから非常にですね、これからの米の適正な価格を決めることについてはですね、基本的に国が決めるというものではありません、市場が決めるわけでありますけども、それにしても例えば需給の見通しをですね、しっかりしたものを出すとか、そういった間接的なコミットを我々はしていくわけですから、そういったものの精度を上げてですね、より検討した上で対応していきたいと思っています。
――総理も「結果を出すように」というふうにおっしゃってますが、目標がないといわゆる政策の成否っていう判断は難しいのかなと思うんですけど、そちらはいかがですか。
江藤農水大臣:
総理からいくらにしろって話はありません。
それはいくらにしろという話ではありませんが、しかし、総理の御認識としては、今の価格はあまりにも高すぎるだろうというのはご認識ですので、総理から確定的な数字を聞いたことは一度もありません。
発言「撤回」のわけ「潔くなかったなと思っております」
――「コメを買ったことはない」発言について報道陣への昼の取材では、撤回というより修正とした一方で、昨日の決算委員会以降は発言の撤回を表明されて、総理の意向で辞任を求められれば、そのつもりだったとおっしゃってますが、いずれもお考えを改められた理由をお聞かせください。
江藤農水大臣:
それはですね、どのような言いぶりをしたらいいか考えて記者ブリーフには答えました。しかし私の言い方がまずかったなと思ったのでですね、あのときは若干後ろ向きの「修正」って言葉を使いましたが、しかしあれはやっぱり適切ではなかったとすぐ思いました。
間違っていたものであればですね、撤回すべきであってですね。潔くなかったなと思っております。そしてですね、昨日、家に帰りまして、ずっといわゆるテレビ関係のニュースはずっと見ておりましたし、そして夜になってですね、YouTubeであるとかSNS系をですね、朝明るくなるまでずっと見ました。
それはですね、国民の皆様方がいかに憤慨されているのか。どれだけ怒っておられるのかということをですね、見てて大変自分にとってはきついものではありましたけども、やっぱりそういうものを見ることがですね、これから大臣を続けるということであればですね、そういうことから目を背けずにしっかりと見た上で職務に励むべきだと思いましたので明るくなるまでですね、ずっと見ておりました。余計なことですけども、ですから、この総理からはですね、大変厳しいお言葉もいただきましたが、しかしここまで君がやってきて、まだ結果出てないけど、政策パッケージをせっかく作って、そしてこの入札は月末だと。これによって何としても結果を出して欲しいと。しっかりやれと叱責をいただきながらもですね、温かい言葉をかけていただきました。
ですから、国民の皆様の中にはですね様々なご意見おありになると思いますが、非常に私自身、思うところありますが、私自身が備蓄米の放出を決断した本人でもありますので、お許しをいただいて最後まで私が責任を取るところまでですね。
やらせていただきたいという気持ちで今日国会に参りました。
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