日本各地で訪日観光客が増えるなか、その消費にある“異変”が起きています。かつて「爆買い」といわれたお買い物、一体、どのように変わっているのでしょうか?
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必要なのは“無意識の思い込み”の裏切り
高柳光希キャスター:
セブン-イレブンのインバウンド戦略は、浅草などのインバウンド客が多い都市部を中心に展開されています。
商品の一部に英語などが併記されたり、アレルゲンのピクトグラムが表記されたりしています。訪日外国人からはどのような反応があるのでしょうか。
TBS報道局経済部 藤原由季子 記者:
万博のために行われているものではありますが、安心・安全という日本ならではの部分やわかりやすさは、とても評判がいいようです。
浅草の店舗を取材で訪れたときは3時間ほどいましたが、ほとんどのお客さんがインバウンド客でした。こういったインバウンド戦略は、今後必要だと思います。
高柳キャスター:
セブン-イレブンでは、他にもインバウンド客を獲得する工夫はしているのでしょうか。
藤原由季子 記者:
取材した浅草の店舗に限りますが、わさび(チューブ)が9列ほど陳列されていたり、壁一面に同じグミが並んでいたりと、極端な売り場展開になっています。
これからの戦略で必要なのは「アンコンシャス・バイアス」という“無意識の思い込み”の裏切りだといいます。
例えば、アイスや日焼け止めは夏に購入するイメージがありますが、冬に売れることもありうるわけです。
そういった“裏切り”に目を向けていくことが必要だと、セブン-イレブンは戦略を立てています。
「白いいちご」「常温保存できる牛乳」 “裏切り”の品揃え
高柳キャスター:
その“裏切り”は、セブン-イレブンでも様々なかたちで取り入れられています。
そのひとつが「白いいちご」(1490円)です。
外国人は日本人よりもフルーツを食べる習慣があり、通常の店舗では▼リンゴやパイナップルなどの2種類を並べている店舗が多いですが、インバウンド向けの店舗では▼ミカンやイチゴなども含め、多いところで8種類も並んでいるようです。
青木さやかさん:
結構高級な商品ですが、コンビニでも売れるということですよね。
高柳キャスター:
もうひとつが、「常温保存できる牛乳」です。パッケージにも、「常温保存可能品」と記載されています。
中国からの観光客は「常温の牛乳飲みますよ。ビールも常温で飲むことがある」と話していました。
藤原由季子 記者:
海外に進出していこうという動きもありますが、各社でインバウンド客を取り込もうという動きがあります。
吉野家HDは牛丼のイメージが強いですが、2029年度に500店舗での導入を目指して、ラーメン事業に本格参入していくようです。
また、明治も「明治おいしい牛乳」を中国で7月下旬に販売を始めます。海外での販売は初めてになるということです。
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<プロフィール>
青木さやか さん
タレント・俳優 高校生の娘の母
ギャンブル依存・肺腺がん闘病の経験も
藤原由季子 記者
TBS報道局経済部
コンビニ・スーパーなど流通業界を中心に取材
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