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料理人の参入で“ラーメン化”?かき氷は第4次ブーム突入 人気の裏に削りの進化【Nスタ解説】

経済
2025-08-05 21:30

コロナ禍以降、多くの料理人がかき氷に参入しています。フレンチや和食の料理人が、その技術をかき氷に落とし込んでおり、今はかき氷第4次ブームに突入しています。


【写真で見る】6050円! 5つ星ホテルのパティシエが手がける高級かき氷


かき氷は第4次ブーム突入 “一流料理”に進化

出水麻衣キャスター:
かき氷のブームを支えるあるもののお値段、16万9000円。
意外に高価ですけれどもこのお値段の正体は、ブームを紐解いていくとわかってきます。


まず、かき氷のブームについてご紹介します。

経済評論家の坂口孝則さんによりますと、今は「かき氷第4次ブーム」だそうです。


▼第1次ブーム(昭和初期~中期)
和菓子店や甘味処で提供
シンプルな蜜や宇治抹茶

▼第2次ブーム(1970年代以降)
たい焼き店や縁日の屋台で普及
ブルーハワイやメロン

▼第3次ブーム(1990年代~)
“ふわふわ食感”の専門店が続々とオープン


料理研究家 浜内千波さん:
私は第1次ブームも大好きです。あんまりお値段が高くないような気がしていて、ちょっと食べてみようかなっていう感じでした。ちょっとだけ最近は違ってきているような気がします。


出水キャスター:
第4次ブームはコロナ禍以降になりますが、シェフや料理人がどんどんとかき氷業界に参入し、かき氷が“一流料理”と言ってもいいようなものに進化しています。

例えば、ラトリエ ドゥ ジョエル・ロブションでは「グラス ピレ マンゴー~マンゴーのかき氷~」が2600円。


バリエーションも豊富…かき氷が“ラーメン化”

Parlor Vinefru銀座の店主は、元和食の料理人です。


和を感じる食材がふんだんに使われている「きな粉と求肥のかき氷」(1760円)は、氷に練乳をかけ、その上に乗るのは北海道産の小豆。そして手作りのお餅・求肥を乗せて、仕上げのきな粉を振りかければ完成です。

有名な和菓子「信玄餅」をイメージしたそうです。


続いては、かわいらしい「メロンかき氷」(6050円)です。パティシエが作りました。トッピングには「氷」と書かれたアイシングクッキーが乗っています。そして金魚の形のゼリー、マカロンでできたかわいらしいスイカものっています。

第4次ブームになると、だいぶ進化していますよね。


料理研究家 浜内千波さん:
もう今の時代「かき氷」と呼んじゃいけませんね。「シェイブアイス」「和菓子の氷」とか、そんな名前の方がぴったりくるような感じがします。


出水キャスター:
ちょっとした甘味というか、スイーツというか、確かに“一流料理”というのがふさわしい言葉かもしれませんね。


今のかき氷ブームについて専門家の方にお話を聞き、私が気になったのが「かき氷のラーメン化」。

ラーメンも昔は醤油や味噌、塩といったシンプルなラーメンでしたが、そこから麺にこだわったり、スープにこだわったり、トッピングにこだわったり、様々なこだわりが先鋭化していき、差別化されてラーメン文化というのが確立されていきましたよね。


それと同様に、かき氷もシンプルなものから、氷にこだわったり、トッピングにこだわったり、かけるソースにこだわったりと差別化が進んでいるということです。

一流料理人など異業種からの参入も増えていますし、味や作り方次第でバリエーションも豊富になっているのが、最新のかき氷ということです。


かき氷人気の裏に“削りの進化”

そんな中、氷へのこだわりも強くなっており、このブームを支えている16万9000円というのは、最新のかき氷機の削り機の進化のことです。


昔のかき氷はジャリジャリとした氷だったかと思いますが、今はふわふわが主流です。中でも「TKSIー100」という機種は、絹のように薄くふわふわにできるというのが特徴です。

パワフルな回転と圧力のおかげで、歯をちょっとだけ出した状態でもしっかり氷に密着し、薄く削れるようになっています。今、多くのかき氷専門店がこのモデルを購入しているということです。

やはりモーターの力が無駄なく氷に押し付けられるようになっていますので、パワフルに、なおかつ均一に滑らかに削れるようになっているということです。


料理研究家 浜内千波さん:
でも業務用ですよね。一般の家庭用では売ってないということですよね。


出水キャスター:
かっぱ橋に置いてありますので、もちろん価格16万9000円をお支払いする勇気があれば、ご自宅でも味わっていただけるかと思います。


そして、今このかき氷というのは世界でも人気になっています。

ニューヨークでは、“KAKIGORI”という名前がついたお店がオープンしているので、坂口さんによりますと、クールジャパンの商材として、この“KAKIGORI”が世界に根付いていくかもしれません。


井上キャスター:
伝わるってことですか?


出水キャスター:
既にお店はあるので、広がっていくかどうかというのが、今後の試金石ということです。かき氷のポテンシャルは海外にあるでしょうか。


料理研究家 浜内千波さん:
本当に見た感じがとてもおしゃれだから、昔ながらよりも、今の“KAKIGORI”っていうところでは、私はあると思いますよ。


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<プロフィール>
浜内千波 料理研究家
食品企業のコンサルをしながら40年以上料理教室を主宰
日々役立つ家庭料理を中心に伝えている


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