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【「仕事×ゲーム」でモチベUP】作業者は楽しく&データも取れる仕組み 世界的ゲーム「フォートナイト」の運営に直接相談…“業務用ゲーム”、その実力は【news23】

経済
2025-09-11 14:42

「work23」。皆さんは「仕事しながらゲームができたら」。そんなことを、一度は考えたことありませんか?その望み、現実となっています。業務に、ゲームを取り入れ、モチベーションや効率UPにつなげる新しい働き方が広まりつつあるんです。


【写真でみる】工場作業と連動するゲーム「リアルフォーカス」の画面、光るレアアイテムも…


作業と連動 工場にゲーム?

モモの産地、和歌山県にある会社「丸和」。病院やホテルなどに、シーツやタオルなどを洗って貸し出すサービスを行っています。


仕事場をのぞいてみると、操作ボタンの上についているのは、なんとゲームのモニター画面です。作業者もチラッ、チラッと見ています。


実はこのゲーム、作業を進めていくと、キャラクターも連動して動く仕組みになっています。


舞台は一つの島。キャラクターは鉱物を採掘したり、農作物を収穫したりしながら、島をどんどん開発。シーツを1枚仕上げるごとにタイマーが作動し、カウントがゼロになるまでキャラクターが動き続けます。


午後になり、作業が進むにつれて、島全体も少しずつにぎやかに。


20年目の作業者
「挿入枚数が増えることで建物がいっぱい建っていくので、ちょっと面白いかなと」


2年目の作業者
「家でもゲームやったりしているので、お仕事でもゲームしながらっていうのは、いいかなって思います」


なぜ工場にゲームなのでしょうか。その答えが大阪・泉佐野市にありました。


作業者に楽しみを提供しようと…

工場を自動化するための装置の設計から制作、施工まで行っている会社「日昌電気制御」。


工場の製造ラインを知り尽くす会社が開発したのが…


日昌電気制御 神藤昌平代表
「こちらが弊社の『リアルフォーカス』です」


「リアルフォーカス」という“業務用ゲーム”です。


日昌電気制御 神藤代表
「(製造業の)自動化というのが進んでいますが、やはり最後は人にしかできない工程が必ず残る」
「単純作業が多かったりとか反復作業がかなりあるんじゃないかと」
「楽しんで作業する、そういう環境を提供できれば、この反復作業も苦じゃない」


同じ作業が多い工場で、作業者に楽しみを提供しようということから2022年に開発されました。しかし、開発当初は…


日昌電気制御 神藤代表
「ゲーム開発というのは弊社も未経験でしたから、当時はもし作れてもクソゲーしか作れないかもしれない」


全く経験のないゲーム開発。神藤代表はあるゲームに注目しました。世界中で5億人以上のユーザーがいるフォートナイトです。


このゲームのクオリティに魅力を感じ、なんとフォートナイトを運営しているEpic Games社に直接相談したのです。


日昌電気制御 神藤代表
「これは一般向けのゲームではないというところから相談させていただいて、アドバイスをいただいて、そこでしっかりした枠組みの中で開発をスタートしたというのが弊社製品の特徴の一つかなと思います」


世界的なゲーム会社のアドバイスを受けて開発された「リアルフォーカス」。


日昌電気制御 神藤代表
「ちょっとここ、光ってる作物が出たかもしれないですね」


光るレアアイテムが出てきたり、金の家が建ったりと、ゲームとしても作り込まれていますが、実は作業者が楽しいだけではありません。


日昌電気制御 神藤代表
「ゲームの裏でデータが取れるんですね。作業者のデータを取れるというところもかなり重要な要素」


ゲームの裏でデータも

ゲーム内部で1時間ごとに各種作業者の生産数を集計。時間当たりの平均値や最高値、ランキングなど、業務進捗の把握にも一役買っているのです。


導入した会社では、1週間で導入前と比べ生産性がおよそ8%向上。中には18%アップした人もいるなど、楽しみとともに、成果ももたらしています。


和歌山の会社でも…


6年目の作業者
「以前はやっぱり黙々とただ単に商品を通してただけで、正直なかなか時間が経つのも遅かったりしてたんですけど、やるだけやった分だけ家が建っていくので、それを目標として、ちょっとでも1枚でも多く生産数をあげられるようにしています」


工場の責任者
「この機械をやっていただいてる部署の方々っていうのは、やめてる方って正直いないんですよ。やらされてるのがなくなってきてるっていうのが、一番嬉しかった」


問い合わせが増えているこちらの業務用ゲーム。仕事と楽しさの両立を目指す取り組みは続いています。


日昌電気制御 神藤代表
「楽しんで(仕事)生産するというのが、社会的に許されてくるとですね、かなり製造業向けのゲームというのは発展するんじゃないかと感じています」


“楽しみ”が“成果”に…効率アップの切り札

藤森祥平キャスター:
皆さんが効果を実感している職場もあるそうですけど、この今回のゲームの開発者にお話聞きますと、「業務とのバランスが実は難しくて苦労した」と。開発した神藤さんは、「ゲーム性を重視しすぎると今度は作業に集中できなくなるので、業務とゲームをいかに両立させて効率を上げさせるか」、これに苦労したんだそうです。


小川彩佳キャスター:
毎日リセットされるみたいですね。


トラウデン直美さん:
楽しみながらできるのはいいと思いますし、こういうものが出てきたら今後いろいろ開発も進んで、いろんなスタイルが出てきそうだなと思います。


小川キャスター:
トラウデンさんはやってみたいと思いますか?


トラウデン直美さん:
ちょっとやってみたいなと思いました。でもじっと見ちゃって作業が進まないかも。


特にいいなと思ったのはやっぱりログが取れるところ。それはものすごく会社にも個人にも役に立ちそうだなと思って。


これまでも、もしかしたら手動で入力しなければいけなかった部分とかも、こういったところで省略できるでしょうし、会社としても1人1人の働きぶりであったり、セクションごとにどういうふうにオペレーションが回っているかというのも見られるようになるんだとしたら、楽しみながら、しかも会社にも記録を残せる、良い形になりそうですね。


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<プロフィール>
トラウデン直美さん
Forbes JAPAN「世界を変える30歳未満」受賞
趣味は乗馬・園芸・旅行


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