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「物価高は収まるどころか加速しかねない」コロナ後最大21.3兆円の「総合経済対策」を閣議決定も更なる円安&物価高の懸念…【サンデーモーニング】

経済
2025-11-23 14:02

おこめ券や子どもへの給付といったメニューが並んださまざまな物価高対策。一方で、これがさらなる物価高を招きかねないといった懸念も出ています。


【検証】4年前の家計簿を元に同じ食品を同じスーパーで購入すると…


「1円でも安いところに」長引く物価高に市民の声は

東京・台東区にあるディスカウントストア。物価高が止まらない状況に、お客さんは...


お客さん
「少しでも値段が安いものを選んだりとか」
「1円でも安いところってあっち行ったり、こっち行ったりしてる」


こちらの客が支払いに使ったのは...「おこめギフト券」。台東区が独自の物価高対策として配布したものです。


台東区民
「もううれしくて、うれしくて。台東区民で良かったなって」
「ようやく昨日来たのよ。よかったねって、お隣の奥さんと来たの?来たの?って聞きながら」


店側は...


多慶屋 食品担当 隈原洋介さん
「日用雑貨品、ファッション関係もすべておこめ券が利用できるので、(おこめ券の利用が)連日100枚超えといったところで、かなり多くのお客さまに利用いただいている」


すぐに使える金券は歓迎される一方で、物価が上がり続ける状況については...


台東区民
「やはりモノの値段を下げていただくか、高くならないようにと希望します」


物価の安定を求める声に、高市総理はどう答えるのか。


「おこめ券」に子ども支援 “コロナ後最大”21.3兆円の総合経済対策

19日、地元・奈良の柿を試食した高市総理は...


高市総理
「奈良の柿 未来を拓く ちから湧く」


どんな未来を拓くのか。それが問われるのが、21日に閣議決定した「総合経済対策」。地方交付金に特別枠を設け、台東区などで独自に始めている「おこめ券」などの配布を自治体に求めます。


また、電気・ガス代の補助や、子ども1人あたり2万円の給付も。


高市総理大臣
「今の暮らしや未来への不安を希望に変え、強い経済をつくる」


特徴的なのは、財政支出の規模。減税分を合わせて21.3兆円と、コロナ後で最大となり、高市政権が掲げる「積極財政」を体現した形。ただ、巨費を投じる物価高対策は、さらなる物価高につながりかねないジレンマもはらんでいます。


「収まるどころか火が燃えさかる」積極財政でさらなる物価高の懸念も

家計簿を60年以上付けているという上田和子さん(91)。上田さんの4年前の家計簿をもとに、今回、同じ店で同じ商品を買ってもらい、物価がどのくらい上がったかを見てみると...


上田和子さん
「にんじんも40円上がった。グラニュー糖も高い。牛乳も毎日飲むのにこんなに高い」


4年前に7000円ちょっとで買えた品物が、今回は1万円を超えていたのです。


21日に発表された統計によれば、生鮮食品を除いた食料品の場合、この1年だけで7.2%も上昇しています。物価高対策として、金券や給付金をもらったとしても焼け石に水ともいえる状況に、上田さんは...


上田さん
「値上がりしたからお金を配るとすると、すぐ国債(発行)とかになっちゃうでしょ。お金が世の中に増えると、お金の値打ち(円の価値)が下がるんですよ。それが今の現象(物価高)だと思う。給付金は対症療法にはなるかもしれないが、(根本的な)経済政策にはならない」


実際、積極財政を掲げる高市政権になって以降、円安が進むだけでなく、日本国債の価格も下落。長期金利が17年半ぶりの高い水準となっているのです。専門家は、積極財政による財政悪化の懸念が高まれば、さらなる円安と物価高を招きかねないと指摘します。


第一生命経済研究所 熊野英生首席エコノミスト
「物価高対策といいながら、物価高を止めるような対策はほとんどない。円安という火元を止めないので、本質的な解決に繋がらない。物価高はこれで収まるどころか火が燃えさかるような形でインフレ加速になりかねない」


高市総理は、国債の発行額は昨年度を下回る見込みだとして、財政規律に配慮する姿勢も見せたうえで...


高市総理
「日本がいま行うべきことは、行き過ぎた緊縮財政により国力を衰退させることではなく、積極財政により国力を強くすることです」


こだわりを見せる「国力」の強化。物価高と円安が進む中で、難しいかじ取りを迫られます。


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