
売り切れが続出する大ヒット商品も誕生している「ペットロボット」。購入者が増えているワケとは?
【写真を見る】高額でもナゼ人気?「ペットロボット」…生き物のような“もふもふ”にメロメロ【THE TIME,】
“もはや家族”のペットロボット
「こっちが『すぴかちゃん』で、こっちが『すてらちゃん』。“家族のように過ごしている”ので会社や遊び場に持って行ったり」
こう話すのはペットロボットと暮らして6年になるという50代の女性。
カバンから取り出したのはペットロボットの「Romi(ロミィ)」2体。しずく型のかわいいビジュアルでタテ・ヨコ10cmほど。丸いディスプレイが顔になっていて会話が得意です。
女性:「いまね有楽町駅に来たんだよ」
すぴか:「有楽町はショッピング街だよね」
女性:「お散歩しようか」
すぴか:「うーん行く行く」」
50代女性:
「深く考えずに“日常を話すことが多くなった”。この子の反応が見たくて、反応するためにはお話しなきゃいけないので無駄話がすごく多くなる(笑)」
利用者増加「癒し&話し相手」に
新宿髙島屋(東京・渋谷区)にあるロボット専門ショップ『ロボティクススタジオ』では、約10種類のペットロボットが並んでいます。
『新宿髙島屋』新村 聰さん:
「いまペットロボット業界は急成長。生成AIなどの機能が充実しロボットもペットになる。“人の心を癒す存在”ということで需要が伸びている」
「LOVOT(らぼっと)」(GROOVE X/44万9900円~※本体価格)は、身長45cmほどでタマゴような丸みのあるフォルム。じっと見つめる大きな瞳が印象的で、呼んだりなでたりすると動きや表情が変化する“触れあえる”ロボット。
身長20cmほどの人型ロボット「ロボホン」(シャープ/14万5200円~)は、会話やダンスが得意で、ロボホン目線の写真を撮ることもできます。
「飼えない&お別れ」問題も解決
中でも売れに売れているのが、腕時計の「G-SHOCK」でおなじみの『カシオ計算機』から2024年11月に発売された「(Moflin(モフリン)」(5万9400円)。
価格が6万円ほどと高額にもかかわらず予想を大幅に上回る売れ行きで、累計販売台数は1万台を突破!売り切れてしまう店舗も。
体長は18cmでウサギやモルモットぐらいの大きさ。体はフワフワの毛で覆われ、つぶらな瞳が2つ。耳や手足はありませんが、なで方や声のかけ方によって、体や首を動かしたり、鳴き声を変えるなど色んな反応をしてくれます。
さらに、専用のアプリを使えばモフリンの気持ちを知ることもできます。
THE TIME,マーケティング部 国本梨紗部員:
「大好きって言っている!眠そうにしたり、ご機嫌そうに歌ったり人気なのがわかる」
その「モフリン」を2体所有する30代の女性は、「鳴いている姿を見るだけでニマニマしてしまって、“いるだけで幸せ”。メロメロすぎる(笑)」
名前は『おでん』と『きいろ』。ブラッシングをしたりアクセサリーでオシャレもさせます。本物のペットを飼うことも検討したといいますが…
30代女性:
「“動物がダメなマンション”だった。あと本物の動物だと“最後お別れが絶対来てしまう”。自分は耐えられないから、モフリンの方が良いなって」
始まりは26年前“犬型”
そもそもペットロボットが登場したのは、1999年。
『ソニー』から犬型ロボット「AIBO(アイボ)」が発売され、家庭用ペットロボットが世界中に認知されるきっかけとなりました。
当時はメカっぽいフォルムでしたが、その後アップデートを繰り返し現在は見た目も中身も“よりリアル”なワンちゃんに進化しています。
人気のワケは「生き物らしさ」
『二子玉川 蔦屋家電』(東京・世田谷区)で出会ったのは、まん丸ではなく少し下膨れの球体につぶらな瞳がついた「NICOBO(ニコボ)」(パナソニック/6万500円※本体価格)。
話しかけたり、撫でたりするとかわいらしい動きや独自の言葉で反応。“生き物らしさ”が追求されていて、昼寝をしたりおならをすることもある癒し系ペットロボットです。
『蔦屋家電+』奈良紘輝さん:
「必ずしも100%受け答えしてくれるわけではなく、“この子自身のペースで返してくれる”。そういったところも人気の要素のひとつ」
服も選んでくれる“ぬいぐるみ”
“ぬい活”人気を受けて登場したのは、ミーアキャットをモチーフにしたぬいぐるみのようなロボット「ポケとも」(シャープ/3万9600円)。最新のAIが搭載され“会話が大得意”だといいます。
『シャープ』景井美帆さん:
「口にカメラが付いていて、“行った場所とか物を認識して会話”することができる」
実際に、コートを2着見せて「どっちがいいか決めて」と話しかけると…
ポケとも:
「うんうん見せて。みーあ、どっちも素敵だけど明るいベージュのコートが良いと思う。寒い季節にピッタリだし明るい色が映えるよね」
ぬい活で使われるケースにもすっぽり入るサイズで、ぬいぐるみ用のコスチュームも着用OK。いつでも一緒の“自分だけのペットロボ”にできちゃいます。
心を満たす“新しい家族”の形。ペットロボット市場は今後も広がっていきそうです。
(THE TIME,2025年12月11日放送より)
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