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トランプ関税と地政学に揺れる輸出の最前線「自動車運搬船」に密着 船積みのプロの神業「ご飯のために頑張っている」

経済
2026-01-05 18:00

去年はトランプ関税、今年も新年早々、ベネズエラをめぐって国際情勢が緊迫するなか、日本経済を支える輸出の現場に密着しました。輸出の最前線、自動車運搬船の知られざる日常とは。


「ハッピーニューイヤー」


2026年の年明けを海の上で迎えた人たちがいました。日本から輸出車を運ぶ自動車船の乗組員。


去年、日本の輸出現場を揺さぶった「トランプ関税」。知られざる船上の仕事と生活に密着しました。


11月上旬、山口県を出発した海運大手・商船三井の自動車船「TURQUOISE ACE」。運ぶのはおよそ5000台の車。


積み荷の車を次々と並べていくのは、「ギャング」と呼ばれるプロ集団。一台でも多く乗せるためにサイドミラーは閉じたまま。笛などの合図と感覚を頼りに、一発で駐車位置におさめます。


「Dead slow ahead(極微速前進)」


周囲の状況をレーダーや目視で確認。24時間体制で進む方向や速さを判断します。


船員のモチベーションを支えるのはご飯。1日3食、肉・魚・麺類など献立は多彩です。


商船三井 三等航海士 古田薫さん
「ご飯のために一日頑張っているみたいな」


最新のゲーム機やプールといった娯楽も完備。髪が伸びた際は、船員同士で散髪します。


自動車船は12階建てのいわば“動く立体駐車場”。操舵室や生活スペースは上に。エンジンルームは下に位置しています。


船の心臓部は…。巨大なエンジンに、燃料のLNGが詰まったタンクも。


機関士にとって大変なのが、40℃近くにもなるエンジンルームの暑さです。


商船三井 二等機関士 安留未紗さん
「つなぎもビチャビチャになるので、1日2枚着替えないといけない。サウナ好きだったらおすすめです」


普段過ごす部屋は…


商船三井 二等機関士 安留未紗さん
「冷蔵庫・ソファ・デスク・収納があって、ベッド・クローゼットがあります」


トイレとシャワーも完備し、4か月ほど海の上で働きます。


「スコールみたい」


フィリピン沖で台風に遭遇。すぐさま、車を固定するラッシングベルトを確認。


商船三井 首席一等航海士 池田武陽さん
「車が例えば全部右側に移動してしまうことで、バランスが悪くなって、最悪の場合、船が転覆してしまう原因にもなる」


車およそ5000台は単純計算で総額100億円以上。1台ずつ入念にチェックしていきます。


台風もやりすごし、およそ2週間。途中の寄港地、シンガポール港に到着。シンガポールでは、トランプ関税の影響で第三国を経由する“迂回輸出”が増加。積み降ろしや燃料補給を待つ船の“渋滞”が起きていました。


乗組員の一部はここで交代。


そして、船はきょう、ベルギーのアントワープ港に着きました。


年明け早々、ベネズエラをめぐる情勢など刻一刻と変動する「地政学リスク」。世界情勢に翻弄されつつも、日本の「輸出」は続きます。


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